僕の考えた最強ドラゴンで世界征服~復讐を誓う悲劇の王子は50年前へと遡る!行こうアヴァロン、殺戮の始まりだ~

泥水すする

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第3章 戦争の幕開け

第19話 優しい笑顔

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 あの後、僕はどうやら革命軍の埋葬が終わった後のアブゾーブとマントに担がれて隠れ家へと戻ったらしい。

 深い眠りについていた為にその時の記憶は全くと言ってなかったが、耳元でアヴァロンがずっと大声を上げて泣き続けていたような気がするのは何故だろうか?

「…おはようございます、デイトナ様」

 朝、ベッドの上、目が覚めた最初にもそう言ったルーシェを見た。椅子に腰掛けたルーシェの膝元には穏やかそうには眠るアヴァロンがいて、目元が真っ赤に腫れていた。

「うん、おはようルーシェ。僕はどうやらかなりの時間眠っていたらしいね」

「ええ、そりゃあもう死んだようには。このまま起きないんじゃないかと嬉しく思っていたのですが、残念です」

 と、ルーシェはため息を吐いては呟いた。
 何が残念だ馬鹿野郎…

「ふん、まぁいいよ。因みにルーシェ、僕はどれくらい眠っていた?」

「そうですね、軽く二週間ばかしといったところでしょうか?」

 ルーシェは平然そうには言った。そんなルーシェの言葉に驚愕したのは言うまでもなく、

「…冗談だよね?」

「デイトナ様如きに冗談言うわけないでしょう?」

 ルーシェは微笑を浮かべて、

「まぁそれほどに力の代償に強かったと言うことです。むしろ意識がのまれなかっただけでも良かったと思うべきですよ。アヴァロンに感謝して下さいね」

「アヴァロンに?」

「ええ。アヴァロンはうなされるデイトナ様にずっと呼び掛けていたんです。多分、あれがなかったらデイトナ様の意識は還らなかったんじゃないかと」

「…そうか」

 夢の中で、アヴァロンの声が聞こえたのその為か。また目を腫らしてスヤスヤと眠っているのは、ついさっきまでずっと泣き続けていたからなのだろう。

「心配をかけてごめんな、アヴァロン…」

 眠るアヴァロンの頭を撫でながらには謝って、ルーシェへと向き直った。

「ルーシェ、お前にも散々迷惑をかけてしまったようだね。すまない…そして、ありがとう」

「何ですか改まって、デイトナ様らしくありませんね。私はデイトナ様の契約した従者です。従者として当然の事をしたまでですよ…お礼をするなら、起きたアヴァロンへ死ぬ程にお願いします」

 と、ルーシェはそっとアヴァロンを起こさないようには抱え上げると、僕の横には移動させて、お辞儀をした。

「では、失礼します」

 立ち去ろうとするルーシェへ、

「ルーシェ」

「……はい、まだ何か?」

「……いや、何というかその…」

「?」

「お前と契約して良かったと、心からそう思うよ。ありがとう、ルーシェ。そして…どうかこれからもアヴァロン共々、よろしい頼む」

「……」

 ルーシェは口籠って、薄っすらと笑みを浮かべ、そのまま部屋を後にした。その時見せた笑みが何を意味するかは定かではなかったが、いつもより優しそうに笑っていた…ような気がした。

 
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