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1章
3人組
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高校に入ってもう1年半がたった。
想像していたキラキラな高校生活とは反対に、実際は中学校生活に毛が生えた程度なことに、僕は少し失望していた。
そしてもう2年の秋になっていた
「おい木場!部活行くぞ!」
そんな馬鹿でかい声が教室中に響き渡る。
あいつは同じバレー部であり同じクラスでもある齋藤侑だ。
「そんなでかい声出すな、もっと周りを考えて行動しろよ」
「木場は部活中はうるさいのに、教室だとキャラ違くね?」
「いいんだよ、バレーやってる時が1番素を出せて楽しいだけなんだよ」
「普段と性格違いすぎて風邪ひくわ」
「うるせぇ」
実際、僕はバレーボールをしたいがために高校に行っているようなものであった。
それほどまでに部活は楽しかった。
そして侑は性格的にはずっと明るく、そのため男女共に友達が多い。
僕も別に性格的には明るい方だし、友達も少なくは無い。
ただ、侑と友達の数を比較してしまうと明らかな差があった。
僕と侑は同じライトポジションであった。
しかし、1つしか定員がないため
2人仲間であり友人でもあり、ライバルでもあった。
しかし仲が悪くなることは全くなかった。
「今日もおつかれさま」
部活終わりになって、マネージャーが話しかけてきた。彼女は宮本楓だ。
性格はというと結構侑に似ているのかもしれない。こちらもやはり男女ともに人気がある。
「次の土曜日夕方3人でカラオケでも行かない?」
「めっちゃあり」
「私まねきねこダイヤモンド会員なんだー、だから30%オフだよ!」
「最高やん、行こう!じゃあ決定な!」
僕には会話すらさせてもらえないほどに、どんどん土曜日の予定が決まっていくのであった。
この3人で遊ぶことは割と多かった。
そのため高校の恋愛事情に色ボケたクラスの野郎共は
「齋藤と木場どっちが宮本と付き合ってんだ?」
「宮本のどこが好きなの?」
などなど、ありもしない空想を前提として話しかけられることも多かった。
生憎、僕は恋愛は高校になってしていなかった。
中学までは彼女もいたので、恋愛はそれほどに楽しんでいたのだが、別れた途端、友達だった頃のようには話さなくなったので、それが虚しく、恋愛はしなくなった。
ただそんな僕とは反対に侑と楓はどちらも恋人を欲しがっていた。2人とも性格も容姿も良い方である。なので告白されることは、多々あるらしいが、2人とも口を揃えて
「自分に合うちょうどいい人が居ないんだよねぇ」
とため息をついていた。
なんとも贅沢な悩みだろうか。
恋愛はしないと決めてはいたが、少し羨ましくも感じた。
想像していたキラキラな高校生活とは反対に、実際は中学校生活に毛が生えた程度なことに、僕は少し失望していた。
そしてもう2年の秋になっていた
「おい木場!部活行くぞ!」
そんな馬鹿でかい声が教室中に響き渡る。
あいつは同じバレー部であり同じクラスでもある齋藤侑だ。
「そんなでかい声出すな、もっと周りを考えて行動しろよ」
「木場は部活中はうるさいのに、教室だとキャラ違くね?」
「いいんだよ、バレーやってる時が1番素を出せて楽しいだけなんだよ」
「普段と性格違いすぎて風邪ひくわ」
「うるせぇ」
実際、僕はバレーボールをしたいがために高校に行っているようなものであった。
それほどまでに部活は楽しかった。
そして侑は性格的にはずっと明るく、そのため男女共に友達が多い。
僕も別に性格的には明るい方だし、友達も少なくは無い。
ただ、侑と友達の数を比較してしまうと明らかな差があった。
僕と侑は同じライトポジションであった。
しかし、1つしか定員がないため
2人仲間であり友人でもあり、ライバルでもあった。
しかし仲が悪くなることは全くなかった。
「今日もおつかれさま」
部活終わりになって、マネージャーが話しかけてきた。彼女は宮本楓だ。
性格はというと結構侑に似ているのかもしれない。こちらもやはり男女ともに人気がある。
「次の土曜日夕方3人でカラオケでも行かない?」
「めっちゃあり」
「私まねきねこダイヤモンド会員なんだー、だから30%オフだよ!」
「最高やん、行こう!じゃあ決定な!」
僕には会話すらさせてもらえないほどに、どんどん土曜日の予定が決まっていくのであった。
この3人で遊ぶことは割と多かった。
そのため高校の恋愛事情に色ボケたクラスの野郎共は
「齋藤と木場どっちが宮本と付き合ってんだ?」
「宮本のどこが好きなの?」
などなど、ありもしない空想を前提として話しかけられることも多かった。
生憎、僕は恋愛は高校になってしていなかった。
中学までは彼女もいたので、恋愛はそれほどに楽しんでいたのだが、別れた途端、友達だった頃のようには話さなくなったので、それが虚しく、恋愛はしなくなった。
ただそんな僕とは反対に侑と楓はどちらも恋人を欲しがっていた。2人とも性格も容姿も良い方である。なので告白されることは、多々あるらしいが、2人とも口を揃えて
「自分に合うちょうどいい人が居ないんだよねぇ」
とため息をついていた。
なんとも贅沢な悩みだろうか。
恋愛はしないと決めてはいたが、少し羨ましくも感じた。
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