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第二章 シルフェリアとの別れとイリスの覚悟
4話 「ユグドラシルの崩壊・・・そしてシルフェリアは」その4
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『シルフェリアは神格を持ちましたので精霊や妖精にはもう転生出来ないのです』
「じんかく・・・」
女神アテナの言葉を「人格」と聞き間違いして意味不明な妖精シルフェリア。
いや多分、ちゃんと聞いていたのだが理解が出来なかったのだろう。
{おお・・・そうか・・・それならばもう高位精神生命体には逆行は出来ぬか・・・
これから先、シルフェリアは「女神」として歩んで行かねばならぬ}
ガッカリした様な少し嬉しい様な複雑な表情のワイトキング。
妖精シルフェリアはワイトキングの「女神」の言葉でようやく何を言われたか理解をして、「うええええ?!「女神ーーー?!」ってウッソだぁーーー!」と叫んだ。
『嘘ではありません。
正確には、まだ「亜神」ですが貴女はこれから神格を上げて行かないといけないのですよ?シルフェリア』
「いやいや、こんなのが女神様とか・・・世界が滅びますよ?良いんですか?」
妖精シルフェリアには自信がある!絶対に自分には女神なんて「無理ぽ」だと。
『そう言われましても・・・得てしまった以上は私にもどうする事も出来ません』
{そうじゃのう・・・世界・・・宇宙の真理が決めた事じゃからのう}
「どうにかしないと世界が滅びますよ?」急に真顔になった妖精シルフェリア。
『そこまで自分を卑下しなくても・・・』困り顔の女神アテナ。
「うう~・・・何で私に神格なんて来るのよぉ~」
予想外の展開に今度は頭を抱えてしまう妖精シルフェリア。
『だって貴女、もう2500年以上も高位精神生命体だったのですよ?
本来なら早い者で1000年程度で亜神となるのです。
シルフェリアの場合はむしろ遅かったなぁと私は思いますが?』
「・・・・・・・ああ~、思いだしたわ。
そう言えば霊樹の時、1000歳くらいの時から「女神にならね?」とか誰かから言われて断固拒否してたんだったわ」
『ええ~?』
「ヴァルハラがのんびりし過ぎてて完全に拒否するの忘れていたわ・・・」
{お主、自力で宇宙の真理から神格を得るのを拒否してたのか?
・・・凄いのう、やはりお主は優秀なのか馬鹿なのか分からんのう}
『天才と馬鹿は紙一重と言うやつでしょうか?』
「二人共酷くない?」
自分でも「私のお馬鹿ー!」と思っているので怒るに怒れない妖精シルフェリア。
その後「女神様になるのは絶対に嫌!イリスの所に戻ります!」と、
妖精シルフェリアが言って聞かずにアテナとワイトキングは頭を悩ませた。
{ん?待てよ?}何かが閃いたワイトキング。
「え?なになに?良い考え浮かんだ?浮かんだのよね?!」
ワイトキングの閃きにワクテカする妖精シルフェリア。
{原点に立ち帰って「人間」に転生してはどうじゃ?}
『まあ!その手がありましたね!』パン!と手を叩いて笑顔になるアテナ。
「人間?・・・そりゃ私は人間に転生するのは勿論良いけど何で人間なの?」
『人間は「全ての精神生命体」の受け皿なのです。
宇宙の生命体は人間を中心にして高位と下位の存在に分かれて存在します』
「ふむふむ?」
{要するにどんな生命体でも人間に転生が可能なのじゃ。
仮にお主が今、人間に転生しても神格は保留、「半神半人」の存在になる}
「おおー??つまり「ヘラクレス」と一緒ですね?」
{ヘラクレス・・・また随分と懐かしい者の名前じゃのう・・・
なんでお主はそんな事を知っておるのじゃ?}
「八千代の時、欧州の神話とかも好きで暇な時に本を読み漁ってました」
昭和初期、戦前の田舎の娯楽と言えば読書が主流で街の図書館は付近の市民達の社交場の様な役割を果たしていたのだ。
特に大正時代からは同盟国の英国から様々な分野の欧州の本が日本へ持ち込まれたと言う。
八千代が産まれた北海道でも旭川市に大きなパルプ工場が建設されて紙の大量生産が始まり、爆発的に安価な欧州の物語を写本した書籍が市民に広がり一大読書ブームが起きたのだ。
「「生まれ月の神秘」は最高に楽しかったです!」超ドヤ顔の妖精シルフェリア。
{そっ・・・そうか?それは良かった?のう?}
『なかなか興味深い話しではありますが話しを戻しませんか?
とりあえずシルフェリアは人間に転生して様子を見てはどうでしょうか?
経験を積めば女神の自信と自覚が芽生えるかも知れないですし・・・』
「女神の自覚が芽生える気は全くしないですけど人間への転生は大歓迎です!
出来ればまた庶民として過ごしたいのでよろしくお願いします」
{なんでそんなに女神になるのが嫌なのじゃ?}
「自分に向いて無いと分かっているからですね。
出来ない事はやらないが私のポリシーなので、私は庶民にむいてるんです」
『ガイヤの世界での5000年ぶりの女神誕生なのに・・・』
「そもそも私に何の女神になれと?」
『シルフェリアは樹木と風の女神になりそうですね』
「そこは「女神ニュンペー様や女神アウラ様」とかにお任せします」
{無駄に神々の事に詳しくて付け入る隙が無いのう・・・ワシでも忘れておったのに、
そんだけ詳しければお主が女神になっても良かろうに・・・}
『ハデースは色々と忘れ過ぎなんです』
「話しを聞く分には好きなんですけど自分がやれと言われると嫌ですね」
『本当にシルフェリアには困ったものです・・・』
どこまでもマイペースなシルフェリアにまた深くため息をついた女神アテナ・・・
確かに女神には向いていない、「おもろい妙な女神様」で終わりそうだ。
{仕方あるまい・・・して、シルフェリアの転生方法じゃが・・・}
ようやく主題に入るワイトキングだった。
「じんかく・・・」
女神アテナの言葉を「人格」と聞き間違いして意味不明な妖精シルフェリア。
いや多分、ちゃんと聞いていたのだが理解が出来なかったのだろう。
{おお・・・そうか・・・それならばもう高位精神生命体には逆行は出来ぬか・・・
これから先、シルフェリアは「女神」として歩んで行かねばならぬ}
ガッカリした様な少し嬉しい様な複雑な表情のワイトキング。
妖精シルフェリアはワイトキングの「女神」の言葉でようやく何を言われたか理解をして、「うええええ?!「女神ーーー?!」ってウッソだぁーーー!」と叫んだ。
『嘘ではありません。
正確には、まだ「亜神」ですが貴女はこれから神格を上げて行かないといけないのですよ?シルフェリア』
「いやいや、こんなのが女神様とか・・・世界が滅びますよ?良いんですか?」
妖精シルフェリアには自信がある!絶対に自分には女神なんて「無理ぽ」だと。
『そう言われましても・・・得てしまった以上は私にもどうする事も出来ません』
{そうじゃのう・・・世界・・・宇宙の真理が決めた事じゃからのう}
「どうにかしないと世界が滅びますよ?」急に真顔になった妖精シルフェリア。
『そこまで自分を卑下しなくても・・・』困り顔の女神アテナ。
「うう~・・・何で私に神格なんて来るのよぉ~」
予想外の展開に今度は頭を抱えてしまう妖精シルフェリア。
『だって貴女、もう2500年以上も高位精神生命体だったのですよ?
本来なら早い者で1000年程度で亜神となるのです。
シルフェリアの場合はむしろ遅かったなぁと私は思いますが?』
「・・・・・・・ああ~、思いだしたわ。
そう言えば霊樹の時、1000歳くらいの時から「女神にならね?」とか誰かから言われて断固拒否してたんだったわ」
『ええ~?』
「ヴァルハラがのんびりし過ぎてて完全に拒否するの忘れていたわ・・・」
{お主、自力で宇宙の真理から神格を得るのを拒否してたのか?
・・・凄いのう、やはりお主は優秀なのか馬鹿なのか分からんのう}
『天才と馬鹿は紙一重と言うやつでしょうか?』
「二人共酷くない?」
自分でも「私のお馬鹿ー!」と思っているので怒るに怒れない妖精シルフェリア。
その後「女神様になるのは絶対に嫌!イリスの所に戻ります!」と、
妖精シルフェリアが言って聞かずにアテナとワイトキングは頭を悩ませた。
{ん?待てよ?}何かが閃いたワイトキング。
「え?なになに?良い考え浮かんだ?浮かんだのよね?!」
ワイトキングの閃きにワクテカする妖精シルフェリア。
{原点に立ち帰って「人間」に転生してはどうじゃ?}
『まあ!その手がありましたね!』パン!と手を叩いて笑顔になるアテナ。
「人間?・・・そりゃ私は人間に転生するのは勿論良いけど何で人間なの?」
『人間は「全ての精神生命体」の受け皿なのです。
宇宙の生命体は人間を中心にして高位と下位の存在に分かれて存在します』
「ふむふむ?」
{要するにどんな生命体でも人間に転生が可能なのじゃ。
仮にお主が今、人間に転生しても神格は保留、「半神半人」の存在になる}
「おおー??つまり「ヘラクレス」と一緒ですね?」
{ヘラクレス・・・また随分と懐かしい者の名前じゃのう・・・
なんでお主はそんな事を知っておるのじゃ?}
「八千代の時、欧州の神話とかも好きで暇な時に本を読み漁ってました」
昭和初期、戦前の田舎の娯楽と言えば読書が主流で街の図書館は付近の市民達の社交場の様な役割を果たしていたのだ。
特に大正時代からは同盟国の英国から様々な分野の欧州の本が日本へ持ち込まれたと言う。
八千代が産まれた北海道でも旭川市に大きなパルプ工場が建設されて紙の大量生産が始まり、爆発的に安価な欧州の物語を写本した書籍が市民に広がり一大読書ブームが起きたのだ。
「「生まれ月の神秘」は最高に楽しかったです!」超ドヤ顔の妖精シルフェリア。
{そっ・・・そうか?それは良かった?のう?}
『なかなか興味深い話しではありますが話しを戻しませんか?
とりあえずシルフェリアは人間に転生して様子を見てはどうでしょうか?
経験を積めば女神の自信と自覚が芽生えるかも知れないですし・・・』
「女神の自覚が芽生える気は全くしないですけど人間への転生は大歓迎です!
出来ればまた庶民として過ごしたいのでよろしくお願いします」
{なんでそんなに女神になるのが嫌なのじゃ?}
「自分に向いて無いと分かっているからですね。
出来ない事はやらないが私のポリシーなので、私は庶民にむいてるんです」
『ガイヤの世界での5000年ぶりの女神誕生なのに・・・』
「そもそも私に何の女神になれと?」
『シルフェリアは樹木と風の女神になりそうですね』
「そこは「女神ニュンペー様や女神アウラ様」とかにお任せします」
{無駄に神々の事に詳しくて付け入る隙が無いのう・・・ワシでも忘れておったのに、
そんだけ詳しければお主が女神になっても良かろうに・・・}
『ハデースは色々と忘れ過ぎなんです』
「話しを聞く分には好きなんですけど自分がやれと言われると嫌ですね」
『本当にシルフェリアには困ったものです・・・』
どこまでもマイペースなシルフェリアにまた深くため息をついた女神アテナ・・・
確かに女神には向いていない、「おもろい妙な女神様」で終わりそうだ。
{仕方あるまい・・・して、シルフェリアの転生方法じゃが・・・}
ようやく主題に入るワイトキングだった。
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