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May
5月11日(土) 部内戦シングルス
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突然ですが、今日は我々バド部マネージャーズにとって忙しい日です。
その理由とは、不定期で行われるバド部の部内戦があるから。
なので、コートの整備をしたり、試合に必要な備品を用意したりと朝からてんやわんや。
選手の皆さんはアップのために外を走ったりとしており、もちろんこの部内戦は一年生も対象であるため、裏の仕事は全て私たち七人でこなさないといけません。
「詩音先輩、部内戦って具体的には何のために行うんですか?」
「あっ、私も知りたいです!」
支柱を立ててネットを張っていると、反対側で私と同様にヒモを引っ張っていた新人マネの楓ちゃんから質問がきました。
次いで、後ろで美優と一緒にコートを作っていた栞那ちゃんも同様に続きます。
「えっと……レギュラーを決める指標になる――とは聞いてるかな」
しかし、私の答えはそんな曖昧なもの。
でもこれには、理由があるのです。
なぜなら、レギュラー決めの権限は監督とコーチ、前回のレギュラー陣に、戦績をまとめているマネージャーの香織先輩の数名でしか行われない、秘匿されたものだから。
先程の「指標になる」という発言も、香織先輩がふと教えてくれた情報に過ぎません。
「へぇー、だから香織先輩が試合を組んでいるんですか?」
「一人で男女両方の試合なんて、大変そうですよね」
「いやぁ……あれは単にかおりん先輩が好きでやってるだけだと思う……」
呟く美優に同感。
戦績処理だって先輩が自ら志願した、って聞いてるし。
そんな試合表は彼女の手によってホワイトボードにまとめられており、四角の中にバツの書かれたような図形が描かれ、その四隅には選手の名前が。
そして隣にはトーナメントの枠があり、欄には『Aグループ一位』のような書き方がされている。
「…………アレって、まずは総当り戦をするんですよね?」
「その後にトーナメント戦ですか?」
「うん、そうだよ。シングルス・ダブルスの両方とも四人一組で総当たり戦をして、そのうちの上位二名が勝ち上がりのトーナメントに進むの」
ただ、時間の都合的に今日は男子がシングルス、女子がダブルスという具合だけど。
と、そこまで説明すれば二人は感心したように「ほえぇー」と口を開ける。
顔も声も違うのに、その様子はまるで双子のようだ。
「でもさぁ、公平性を期すためとはいえ何も当日に試合表を組まなくてもいいよねー。おかげで、実質六人で仕事回さなくちゃいけないし、マネージャーが一番の運動部かもしれない……」
それは、私もちょっと思う。
けれど、言っても何も変わらないわけで――。
「ほら美優、詩音。貴方たちが動かなかったら、後輩ちゃんたちも動いてくれないわよ。まだ仕事は山積みなんだから、テキパキ動いて!」
様子を見に来たのか、戻ってきた結菜先輩から叱咤が飛んできた。
準備もまだ半ば。選手が戻ってくるまでに頑張って終わらせるとしよう。
♦ ♦ ♦
そんなこんなで始まった部内戦男子シングルス。
一応は、八コート中の三コートを用いて女子のシングルスも行ってはいるのだが……試合をしていない女子部員を含めて全員が、男子の方向――具体的には翔真くんを観戦していた。
総当たり戦からバッタバッタと相手を完封する彼の姿は、まさに貴公子さながら。
二セット先取の試合形式ではあるものの、三セットまでもつれ込むことは一度もなく、それどころか十点以上を取らせない始末だ。
三年生もいたというのにその結果は、まさに圧巻だった。
「はぁー……翔真きゅん、かっこいい……」
隣で点数盤を捲っている美優もご覧の通り、骨抜きだ。
「ほら美優、終わったよ。点数を元に戻して」
気が付けば、いつの間にか私たちの担当していた試合も終わっていた。
未だに正気を取り戻さない子は放っておき、記録をつけている香織先輩に試合結果を報告。
その際に全体がまとめられたホワイトボードを見てみれば、意外な事実に気が付く。
「あれ……蔵敷くん、トーナメントに勝ち進んだんだ」
Dグループ二位という成績での突破。
しかし、これまでの試合得点を見るに、どれもフルセットでの二・三点差と危うい試合運びをしていた。
「それにしても意外……」
私は、彼にここまで戦えるという印象を持っていなかった。いや、今でも半信半疑だ。
レギュラーのレの字も振られたことはないはずだし、注目されたことも当然ない。
……たまたま、なのかな?
「まぁ、いっか。取り敢えず、かなちゃんに連絡しとこ」
結果だけをパシャリとスマホで撮り、メッセージアプリに送っておく。
どんな反応をするだろう……ちょっと、楽しみ。
「詩音ちゃん、写真なんか撮ってどうしたの?」
声を掛けられ振り向けば、マーカーを片手に首を傾けた香織先輩がそこにいた。
「あっ、いえ……蔵敷くんの成績をかなちゃん――よく手伝いに来てくれる子に見せてあげようかなって思って。どんな反応をするのか、ちょっぴり結果が楽しみです」
「……そうね、私も楽しみだわ」
質問の答え、返事が来るも、妙な違和感を覚えてその場に立ち尽くす。
香織先輩って、そんなにかなちゃんと仲が良かったけ……?
「…………? もうすぐトーナメントだけど、行かなくていいの?」
「え……あっ! 失礼します!」
辺りを見渡せば、負けた部員を含めた皆が審判などの役割を全うするために動いていた。
慌ててお辞儀を一つし、急いで駆ける私。
息を切らせて持ち場に辿り着けば、選手が労いの言葉を掛けてくれる。
「あっ、詩音さん。お疲れ様」
「あっ、ありがどうござ――」
顔を上げて、言葉は止まった。
運のいいことにそこは、翔真くんの試合コートだった。
♦ ♦ ♦
後日談。というか、今回の試合結果。
今日の日程を全て終えて後片付けをこなしている中、遍く試合結果をノートにまとめた香織先輩から用済みのホワイトボードを受け継ぎ、その文字を消そうとしていた。
トーナメントの頂上――一位に轟くその名は畔上翔真。
かつてはこの部のエースと呼ばれていた三年生の先輩をフルセットの末に破り、優勝をもぎ取っている。
そこから更に下へと見ていけば、ズラズラとレギュラーメンバーの名が連なっており、そして六位の枠に蔵敷くんはいた。
この部内戦では最後まで順位をつけることから、彼はトーナメントの一回戦まで勝ち上がり、その後に敗退。五位から八位までを決める総当たり戦で、二回勝ったのだろう。
「二回戦で、二位の先輩と当たっちゃったんだ……」
運がなかったな、と思う。
対戦相手によっては、もっと上に進めたのかもしれない。
それでも、ずっとフルセットで戦い、ギリギリの粘り勝ちをしてきた状態では限界があったのだろうけど。
「こーら、詩音ちゃん。名残惜しむのも良いけど、今は明日に備えて片付けよう!」
急な背後からの声に、ビクリと背中が震えた。
見れば、湊先輩が腰に手を当て、お怒りのポーズで立っている。
「ご、ごめんなさい。すぐに消します」
「あはは、別に気にしなくていいよ。彼、カッコよかったもんね」
彼――とは翔真くんのことだろう。
本当は別のことを考えていたのだけど、何となく頷いてしまった。
「でも、明日はダブルスだ。専売特許ではないにせよ、きっと良いところを見られるはずだよ」
今度はしっかり、自分の意思で頷く。
そう、まだ終わっていない。
明日もまた同様に忙しくなるのだ。
コートも何もかもこのままで、明日を迎えられたら楽なのに……。
そんなマネージャーとして怠慢なことを思いつつ、私はイレーサーを走らせていく。
その理由とは、不定期で行われるバド部の部内戦があるから。
なので、コートの整備をしたり、試合に必要な備品を用意したりと朝からてんやわんや。
選手の皆さんはアップのために外を走ったりとしており、もちろんこの部内戦は一年生も対象であるため、裏の仕事は全て私たち七人でこなさないといけません。
「詩音先輩、部内戦って具体的には何のために行うんですか?」
「あっ、私も知りたいです!」
支柱を立ててネットを張っていると、反対側で私と同様にヒモを引っ張っていた新人マネの楓ちゃんから質問がきました。
次いで、後ろで美優と一緒にコートを作っていた栞那ちゃんも同様に続きます。
「えっと……レギュラーを決める指標になる――とは聞いてるかな」
しかし、私の答えはそんな曖昧なもの。
でもこれには、理由があるのです。
なぜなら、レギュラー決めの権限は監督とコーチ、前回のレギュラー陣に、戦績をまとめているマネージャーの香織先輩の数名でしか行われない、秘匿されたものだから。
先程の「指標になる」という発言も、香織先輩がふと教えてくれた情報に過ぎません。
「へぇー、だから香織先輩が試合を組んでいるんですか?」
「一人で男女両方の試合なんて、大変そうですよね」
「いやぁ……あれは単にかおりん先輩が好きでやってるだけだと思う……」
呟く美優に同感。
戦績処理だって先輩が自ら志願した、って聞いてるし。
そんな試合表は彼女の手によってホワイトボードにまとめられており、四角の中にバツの書かれたような図形が描かれ、その四隅には選手の名前が。
そして隣にはトーナメントの枠があり、欄には『Aグループ一位』のような書き方がされている。
「…………アレって、まずは総当り戦をするんですよね?」
「その後にトーナメント戦ですか?」
「うん、そうだよ。シングルス・ダブルスの両方とも四人一組で総当たり戦をして、そのうちの上位二名が勝ち上がりのトーナメントに進むの」
ただ、時間の都合的に今日は男子がシングルス、女子がダブルスという具合だけど。
と、そこまで説明すれば二人は感心したように「ほえぇー」と口を開ける。
顔も声も違うのに、その様子はまるで双子のようだ。
「でもさぁ、公平性を期すためとはいえ何も当日に試合表を組まなくてもいいよねー。おかげで、実質六人で仕事回さなくちゃいけないし、マネージャーが一番の運動部かもしれない……」
それは、私もちょっと思う。
けれど、言っても何も変わらないわけで――。
「ほら美優、詩音。貴方たちが動かなかったら、後輩ちゃんたちも動いてくれないわよ。まだ仕事は山積みなんだから、テキパキ動いて!」
様子を見に来たのか、戻ってきた結菜先輩から叱咤が飛んできた。
準備もまだ半ば。選手が戻ってくるまでに頑張って終わらせるとしよう。
♦ ♦ ♦
そんなこんなで始まった部内戦男子シングルス。
一応は、八コート中の三コートを用いて女子のシングルスも行ってはいるのだが……試合をしていない女子部員を含めて全員が、男子の方向――具体的には翔真くんを観戦していた。
総当たり戦からバッタバッタと相手を完封する彼の姿は、まさに貴公子さながら。
二セット先取の試合形式ではあるものの、三セットまでもつれ込むことは一度もなく、それどころか十点以上を取らせない始末だ。
三年生もいたというのにその結果は、まさに圧巻だった。
「はぁー……翔真きゅん、かっこいい……」
隣で点数盤を捲っている美優もご覧の通り、骨抜きだ。
「ほら美優、終わったよ。点数を元に戻して」
気が付けば、いつの間にか私たちの担当していた試合も終わっていた。
未だに正気を取り戻さない子は放っておき、記録をつけている香織先輩に試合結果を報告。
その際に全体がまとめられたホワイトボードを見てみれば、意外な事実に気が付く。
「あれ……蔵敷くん、トーナメントに勝ち進んだんだ」
Dグループ二位という成績での突破。
しかし、これまでの試合得点を見るに、どれもフルセットでの二・三点差と危うい試合運びをしていた。
「それにしても意外……」
私は、彼にここまで戦えるという印象を持っていなかった。いや、今でも半信半疑だ。
レギュラーのレの字も振られたことはないはずだし、注目されたことも当然ない。
……たまたま、なのかな?
「まぁ、いっか。取り敢えず、かなちゃんに連絡しとこ」
結果だけをパシャリとスマホで撮り、メッセージアプリに送っておく。
どんな反応をするだろう……ちょっと、楽しみ。
「詩音ちゃん、写真なんか撮ってどうしたの?」
声を掛けられ振り向けば、マーカーを片手に首を傾けた香織先輩がそこにいた。
「あっ、いえ……蔵敷くんの成績をかなちゃん――よく手伝いに来てくれる子に見せてあげようかなって思って。どんな反応をするのか、ちょっぴり結果が楽しみです」
「……そうね、私も楽しみだわ」
質問の答え、返事が来るも、妙な違和感を覚えてその場に立ち尽くす。
香織先輩って、そんなにかなちゃんと仲が良かったけ……?
「…………? もうすぐトーナメントだけど、行かなくていいの?」
「え……あっ! 失礼します!」
辺りを見渡せば、負けた部員を含めた皆が審判などの役割を全うするために動いていた。
慌ててお辞儀を一つし、急いで駆ける私。
息を切らせて持ち場に辿り着けば、選手が労いの言葉を掛けてくれる。
「あっ、詩音さん。お疲れ様」
「あっ、ありがどうござ――」
顔を上げて、言葉は止まった。
運のいいことにそこは、翔真くんの試合コートだった。
♦ ♦ ♦
後日談。というか、今回の試合結果。
今日の日程を全て終えて後片付けをこなしている中、遍く試合結果をノートにまとめた香織先輩から用済みのホワイトボードを受け継ぎ、その文字を消そうとしていた。
トーナメントの頂上――一位に轟くその名は畔上翔真。
かつてはこの部のエースと呼ばれていた三年生の先輩をフルセットの末に破り、優勝をもぎ取っている。
そこから更に下へと見ていけば、ズラズラとレギュラーメンバーの名が連なっており、そして六位の枠に蔵敷くんはいた。
この部内戦では最後まで順位をつけることから、彼はトーナメントの一回戦まで勝ち上がり、その後に敗退。五位から八位までを決める総当たり戦で、二回勝ったのだろう。
「二回戦で、二位の先輩と当たっちゃったんだ……」
運がなかったな、と思う。
対戦相手によっては、もっと上に進めたのかもしれない。
それでも、ずっとフルセットで戦い、ギリギリの粘り勝ちをしてきた状態では限界があったのだろうけど。
「こーら、詩音ちゃん。名残惜しむのも良いけど、今は明日に備えて片付けよう!」
急な背後からの声に、ビクリと背中が震えた。
見れば、湊先輩が腰に手を当て、お怒りのポーズで立っている。
「ご、ごめんなさい。すぐに消します」
「あはは、別に気にしなくていいよ。彼、カッコよかったもんね」
彼――とは翔真くんのことだろう。
本当は別のことを考えていたのだけど、何となく頷いてしまった。
「でも、明日はダブルスだ。専売特許ではないにせよ、きっと良いところを見られるはずだよ」
今度はしっかり、自分の意思で頷く。
そう、まだ終わっていない。
明日もまた同様に忙しくなるのだ。
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