神の加護を持つ能力者たち

ドラエナ4753

文字の大きさ
6 / 10
水の国

第4話

しおりを挟む
身支度を終え、ドアを開けるとそこには団長と副団長が立っていた。金城が口を開いた。

「もう出る準備は終わったか?」

「はい。終わりました。」

その時夢に見たポセイドンの言葉を思い出した。

「時間のある時に神殿に行きたいです。」

「ああ、今日の予定の中に神殿に行くから大丈夫だよ。」

僕は一安心した。
そして団長、副団長とともに歩きだした。
すると、前から1人鬼の形相になりながらこちらに向かってきた。

「団長、あんなに仕事が残ってるのに何してるんですか??」

「その仕事よりも優先順位が高いことをやってるんだよ。」

誰だろう?という目で僕は団長を見た。

「ああ、この人は第3騎士団リーダーを務めてる神ノ木 宝島(かみのき ほうとう)だ。」

「この子は?」

「この子が前に話した水源だ。」

「あぁ、この子が…。初めまして拙者の名は神ノ木 宝島でござるよ。水源氏よろしくでござるよ。」

僕の目線に合して話してくれた。宝島も団長と副団長の次にイケメンな人だった。隠れイケメンってやつだった。

「よろしくお願いします」

宝島は口を抑えて悶えていた。

(可愛い…。拙者の弟と同じくらい可愛い。よし!団長と副団長がいない時に顔を見に行こう!!)

と宝島が心の中で語っていた。

そして宝島が悶えているうちに僕達は目的地としている場所へ歩き出していた。

僕はふと団長と副団長の顔を見ると、昨日よりも笑顔だった。

「あの、金城さん?どこに向かっているのですか?」

「ああ、伝えていなかったね。訓練場さ。君を鍛えるための場所だよ。あのブラコ…じゃなくてあの宝島以外君が行くこと知ってるから楽しみにしててね」

「は、はい。」

歩いていると、遠くから声が聞こえる。
そして訓練所に着くと熱気が凄く、その場の空気が凄く重く感じた。
黒髪の短髪の美少年がこちらの存在に気づくと、耳鳴りがするほどの声で挨拶をした。それに続いて他の人も揃えて挨拶をした。
その声の大きさに少しびっくりした。
金城は口を開いた

「びっくりしたかい?」

「はい。少しだけ」

すると、先程声を出していた美少年が向かってきた。
団長と副団長に一礼した。

「こちらの子は、団長が昨日言ってた神の加護を持つと言われている方ですか?」

「あぁ、そうだ。」

僕の目線に合わせて挨拶してくれた。

「よろしく。僕は第4騎士団のリーダーを務めてる水野上 姫乃(みずのかみ ひめの)だ。」

「よろしくお願いします。」

「しばらくは僕が師匠になるようにと言われているんだ。団長と副団長は王様に頼まれていることを遂行しないといけないからね。」

「分かりました。」

挨拶を終えた姫乃は訓練に戻った。
ざわざわしていた訓練場は一気に静かになり、剣の素振りの音しか聞こえなくなった。団長と副団長は僕を手招きして訓練場を後にした。
しばらく歩いていると、全身白い服を着た人達(4人)が扉の前に立っていた。

(お待ちしておりました。)

誰も話していないのに声が聞こえてきた。
僕がキョロキョロしていると、金城がクスクスと笑いながら話してきた。

「ここは君が来たがっていた神殿。神を信仰してる人達はみんな声を発さないで頭に直接話しかけてくるんだ。その中でもここにいるのがこの国で地位の高い人達だ」

左に立っているニコニコしている白い服を着たおじいさんが口を開いた。

「初めまして、まずは自己紹介をしようかのぅ。わしの名前が喜斬丸一(きざん まるいち)じゃ。そして隣で怒っている顔をしているのが怒涛 殺(どとう あやめ)そのまた隣で泣いているのが哀寂 泣無(あいじゃく なくな)最後に待っているのに疲れて座っているのが楽々 遊尾(らくら ゆうび)じゃ。今から直ぐに覚えるのは大変だからゆっくり覚えてくれたらいいぞ。」

僕は一礼をして簡単に自己紹介をした。
金城は1回手を叩いた。神殿の中は静かでとても広く手を叩いた音が奥まで響いた。

「これから君にはこの4人にこの国の歴史や世界の国の神について教えてもらうことになるから顔だけでもちゃんと覚えていくんだよ。この後は少しだけ祈る時間をあげるから祈ってきなさい。終わったら5年間先生または師匠となる人達を紹介しよう。」

僕は頷き、ドキドキしながら祈りの間まで歩いた。
手を重ね目を瞑り心を落ち着かせた。すると目の前に神々が現れた。そこには10人の神が座って待っていた。
ポセイドンにここはどこ?と聞こうとした時、綺麗な女性が口を開いた瞬間神々は話を辞め僕の方で目を向けた。

「よくぞ来たな加護を持つ人間の子よ。君が水の加護を持つ10人目の子供で間違いないな?」

僕は10人目という言葉に疑問を覚えたが黙って頷くことしかできなかった。言葉を発することが出来ない空気だった。

「神々よ。この子で最後だ。元気よく挨拶するぞ。」

神々が雄叫びをあげた。

「君の左から行くぞ!最初はポセイドン!!」

するとポセイドンにライトが当たり周りが暗くなった。
すると陽気な音楽が鳴り歌いながら自己紹介を始めた。

「わしの名前はポセイドン~♪ 水の中では誰にも負けないぞ~♪ ハイ、ハイ!! 私の名前はアペフチカムイ~♪ アペちゃんでもカムイちゃんでもいいから気軽に呼んでね~♪ 次は~♪ おでの名前はガイア!!! 大地と共に生きる漢(おとこ)~♪そして~♪僕の名前はルー~♪ほかの神よりイケメンで~、国一番のモテ男とは僕のことさ~♪次は君だよ~♪拙者の名前はガーゴイル~♪闇の神でありながら、誰よりも目立ちたがり~♪………………(以下割愛)」

1つの劇を見たくらい満足感があった。
ポセイドンがお茶をすすり、僕の前に来た。

「先程の自己紹介はお主の頭の中に入れておく。何度も見たいと念じれば見れるようにしとからのぅ。それぞれの神は他の子にそれぞれ個性のある能力を渡したからお主にも渡すぞ。ほら、手を出せ」

僕は手を出した。
ポセイドンは僕の手を握った。すると手の中から水が溢れ出してきた。

「よし、お主にものすごい能力を与えたぞ!!! その名も『水明無限大』じゃ。この能力はお主が望むような液体を出すことができ、自由に操れることが出来る夢のような能力じゃ。」

「水明無限大??」

「そうじゃ。いずれお主が使いこなす時がきたら夢の中で教えてあげよう。」

僕は頷き、ポセイドンを見た。
すると、最初に話しかけてくれたアペちゃんが口を開いた。

「これで全員それぞれの加護を持つ人間の子に能力を渡したわね。それじゃあ解散しましょう!そこの子よ。そろそろ起きなさい」

アペちゃんの起きなさいという言葉と共に僕は起きた。
僕は団長と副団長の元へ歩いた。金城が口を開いた。

「満足したか?明日から修行と勉強が始まる。姫乃の修行は厳しいから今日は早く寝た方がいいぞ。それにあの4人の授業は少し大変だから早く帰ろう。」

そして僕は団長と副団長とともに、僕の部屋に向かった。そして明日からは姫乃が迎えに来ると聞いて部屋に戻り寝た。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

聖女じゃない私の奇跡

あんど もあ
ファンタジー
田舎の農家に生まれた平民のクレアは、少しだけ聖魔法が使える。あくまでもほんの少し。 だが、その魔法で蝗害を防いだ事から「聖女ではないか」と王都から調査が来ることに。 「私は聖女じゃありません!」と言っても聞いてもらえず…。

処刑された王女、時間を巻き戻して復讐を誓う

yukataka
ファンタジー
断頭台で首を刎ねられた王女セリーヌは、女神の加護により処刑の一年前へと時間を巻き戻された。信じていた者たちに裏切られ、民衆に石を投げられた記憶を胸に、彼女は証拠を集め、法を武器に、陰謀の網を逆手に取る。復讐か、赦しか——その選択が、リオネール王国の未来を決める。 これは、王弟の陰謀で処刑された王女が、一年前へと時間を巻き戻され、証拠と同盟と知略で玉座と尊厳を奪還する復讐と再生の物語です。彼女は二度と誰も失わないために、正義を手続きとして示し、赦すか裁くかの決断を自らの手で下します。舞台は剣と魔法の王国リオネール。法と証拠、裁判と契約が逆転の核となり、感情と理性の葛藤を経て、王女は新たな国の夜明けへと歩を進めます。

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜

KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞 ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。 諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。 そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。 捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。 腕には、守るべきメイドの少女。 眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。 ―――それは、ただの不運な落下のはずだった。 崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。 その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。 死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。 だが、その力の代償は、あまりにも大きい。 彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”―― つまり平和で自堕落な生活そのものだった。 これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、 守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、 いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。 ―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。

処理中です...