料理スキルで完璧な料理が作れるようになったから、異世界を満喫します

黒木 楓

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13話

 部屋に戻った私はベッドに身体を預けながら、今日の出来事を思い返す。

 今から明日まで城の外に出ない限りは自由と言われているけど、私はこの部屋から出たくない。

「目立たないように手を抜いたのに、マミカとミユキに敵意を持たれたのはダメだったかも……いいえ、あれはマミカの態度が悪すぎたわね」

 レーリアが居なければ、もっと酷い目に合っていたのは間違いない。

 マミカは異世界に転移してチヤホヤされたいと思っていそうで、ミユキはマミカとは離れたくなさそうにしている。

 ミユキがよく解らないけど、私が少しでもいい立場になることに、マミカは危機感を覚えているのでしょう。

 マミカに従っているミユキを見ていると、マミカの中で最も脅威な存在は、同じ異世界人である私なのは間違いない。

「仲良くなるのは……絶対に無理ね。マミカがあの調子で、ミユキも私のことをよく想っていないもの」

 周囲の、城に住む人達の反応もそうだ。

 明らかに私はマミカとミユキのオマケみたいなもので、料理の腕はシェフ以下だから料理人として置いてもおけない。

 唯一の味方なのはレーリアだけで、もしレーリアが居なかったら、魔法を使ってこの城を抜け出そうとしていたかもしれない。

「マミカとミユキが何をしてくるか解らないけど……もし城を追い出された場合は、異世界を満喫するのもよさそうな気がする」

 今の私は料理スキルで料理ができるし、魔法も見ただけで初級魔法が扱えるようになっている。

 マミカが扱った各種属性初級魔法、ミユキが見せた聖魔法も使えるから、戦えるし怪我をしたら回復もできる。

 料理をすると魔力が減るけど、魔力は眠ると物凄い速度で回復しているから、生活に困ることはないはずだ。

「衣食住が問題ね……城の外に出てお金を稼ぎながら城で生活して、タイミングを見て追い出されるのがいいかもしれない」

 私はマミカとミユキと同格の存在だから、追い出されるかどうかは解らないけど、城を抜け出すのもアリかもしれない。

 そんなことをしたら指名手配される可能性もあるし……色々と準備はしておきたかった。

 × × ×

 これからどうするべきか、私が悩んでいるといつの間にか夕方になっていて――扉をノックする音が聞こえる。

 レーリアが夕食を持ってきてくれたけど、1日2食だからこの時間から食事になってしまうのか。

 それよりも……なぜかレーリアが暗い顔をしているのが気になって、私は尋ねる。

「レーリア、何かあったの?」

 私の質問に対して、レーリアは言い辛そうにしながら。

「はい――アカネさんを明日、この城から追い出すことが正式に決まりました」

「はっ?」

 いきなりな発言に私が唖然としていると、レーリアは深く頭を下げて。

「私にはどうすることもできませんでした……申し訳ありません」

「謝る必要はないわ。予定より早く追い出されることに驚いていただけだから」

「えっ?」

 それならそれでいいと思うようになっているけど、レーリアも私の発言に驚いているようね。

 どうせマミカが何かやったのだとは思うけど、明日には城から追い出されるというのは急すぎる。

 話を聞いてから、レーリアには助けになってもらいたかった。

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