料理スキルで完璧な料理が作れるようになったから、異世界を満喫します

黒木 楓

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80話

 ウォルが覚醒して、私は力が溢れている感覚を受けている。

 そこから――ウォルはゴーレムを圧倒していた。

 柄から魔力で閃光の刃を発生させることで今まで削る程度だったゴーレムの肉体を両断して、再生しても即座に両断していく。

 ウォルがどんな武器を閃光で作りたいのか――そのイメージが私の頭に入ってきて、ウォルの曖昧なイメージを私が完成させる。

 私が鉄魔法――食器が作れたらいいなと鉄魔法を覚えようとしたことが、結果的に武器の作成にも応用できていた。

 それによってウォルの閃光魔法による武器の構築速度が跳ね上がり速度が、完成されたイメージで威力が遙かに向上する。

 蛇のゴーレムは怯みながらも、ウォルの攻撃の隙を突いて口から膨大な土砂を閃光のように飛ばす。

 これは直撃する――そう考えしまうけど、レーリアが横から土の砲弾を放つことで、土魔法の魔力がぶつかり合って速度が弱まっていた。

「今のウォルがダメージを受ければ、同調しているアカネ様に痛みが連動する可能性が高い……私は絶対、アカネ様を守ってみせます」

 勢いの弱った土の閃光をウォルは柄の閃光を変形させ盾を構築して閃光を防ぎ、すぐさま剣に切り替えて伸ばすことでゴーレムの首を両断する。

 そこからウォルはとてつもない跳躍を見せて――動いていない私が浮遊感に包まれていると、完全にゴーレムの上をとったウォルが、握りしめた柄を無我夢中に振り回す。

 何がしたいのかを理解できた私は、閃光の雨をイメージして――柄から閃光と化した斬撃が、豪雨のようにゴーレム目がけて降り注ぐ。

 それによって膨大な衝撃が地響きを起こし、再生以上の攻撃を叩き込むことで……ゴーレムが復活することはなくなっていた。

 ウォルの戦意が途切れたと同時に、私の体にとてつもない高揚感と疲労がくるけど、どうやら決着はついたみたいね。

「アカネ様! 大丈夫ですか!」

 今までで一番心配した様子のレーリアが尋ねるけど、私は微笑んで。

「ええ。疲れたぐらいでなんともないけど……覚醒って、倒れるぐらい疲れるんじゃなかったかしら?」

「それは……推測ですが、世界でも最高峰の強さを持っていたゴーレムを倒したことで、同調しているアカネ様も魔力や力を取り込み、強くなったのでしょう」

 それってゲームで例えるなら、ボスキャラを倒したからレベルアップしたってことでいいのだろうか?

 今まで戦いはほとんどレーリアに任せていたけど……今はウォルと同調することで、私はゴーレムを倒すことができていた。

 覚醒についての話をした時、レーリアが言う前に街中でアナウンスがあったから聞けなかったけど、あの時言いたかったのはこのことなのかもしれない。

 契約した私はウォルと覚醒することで、今までにない力を手に入れることができたけど――なぜか、不安になってしまう。

 何か重大なことに気付いていないような……それでも、それが何なのか、私には解らない。

 とにかく今は塔の破壊が重要だと私自身に言い聞かせて、気のせいだと思うことにしていた。

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