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ザークスト公爵家の令嬢が、新たな聖女になる。
これはお父様とお母様が優れた魔法士だから、数年前から決まっていたらしい。
数十年に1度――聖なる魔力を扱える人が聖女の力を継承して、新たな聖女となる。
聖女は国を守る偉大な人物で、ザークスト家の令嬢なら大丈夫だと思われていた。
それは、主に私シャロン・ザークストが様々な問題を解決してきたからだけど……それは全て、妹セローナが自分の手柄にしていた。
1つ年下の妹セローナは、昔は病弱で皆から心配されながらも期待されていた。
病弱なのは体内の魔力が強すぎて、それを制御できていないからと言われ続け、それは今でも信じられている。
セローナが魔力を制御できていないのは事実だけど、両親から溺愛されていたせいで、魔力を使えなくてもいいと考えるようになっていた。
それを知ったのは最近で……知らない当時、私はセローナに協力していた。
私の協力を得たセローナは活躍して、それを全て自分1人で行ったことにしている。
いつもセローナが褒められて、私は期待されてなかったのか興味を持たれず、何もできない無能な姉と呼ばれていた。
その結果――セローナが新たな聖女になるけど、聖女という立場に興味がなかった私は、それでも構わなかった。
いつも通り、聖女となったセローナに協力しようと思っていたある日、私は王の間に呼び出される。
そこで――セローナの婚約者である第二王子ルゼン・ルオドランが、私に告げた。
「セローナから聞いたが……シャロンよ、貴様は様々な悪事を行っていたようだな!」
そう言って……ルゼン殿下はセローナが陰で私に虐げられていたと話を始める。
魔法学園の私が知らない人が現れて、私に口止めされていたとか言い出して……これは明らかに捏造されていた。
「お姉様は無能だと蔑まれていることに苛立ち、陰で私を虐げてきました」
悲しそうな演技をするセローナを見て、ルゼン殿下が私を睨み。
「貴様が無能なのは事実だというのに、愚かな奴だ……2度とセローナを虐げないよう、シャロンは牢に幽閉する!」
誰も反論しない辺り、もう大半の貴族達に話を通していそうだ。
それから――私が何を言っても、王の間の人達は聞き入れてくれなかった。
どうやら新たな聖女の姉が無能だということを、他国に知られたくないらしい。
そしてセローナは私が協力していると発覚したら困るから……陰で虐げられていたと嘘をつき、婚約者を利用することで幽閉しようとしているのでしょう。
聖女という立場の違いか、この場の貴族や王子達、陛下は妹のセローナを信じ、私の発言を信じようとしない。
こうなるともう、私はルオドラン国から出て行こうかと考えてしまうけど……それは、私が居なくてもセローナが聖女として問題ないか確認してからにしよう。
そう決意して幽閉を受け入れるも――数日後、ある魔道具が完成したことにより、実際は逆だと発覚することになっていた。
これはお父様とお母様が優れた魔法士だから、数年前から決まっていたらしい。
数十年に1度――聖なる魔力を扱える人が聖女の力を継承して、新たな聖女となる。
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それは、主に私シャロン・ザークストが様々な問題を解決してきたからだけど……それは全て、妹セローナが自分の手柄にしていた。
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それを知ったのは最近で……知らない当時、私はセローナに協力していた。
私の協力を得たセローナは活躍して、それを全て自分1人で行ったことにしている。
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その結果――セローナが新たな聖女になるけど、聖女という立場に興味がなかった私は、それでも構わなかった。
いつも通り、聖女となったセローナに協力しようと思っていたある日、私は王の間に呼び出される。
そこで――セローナの婚約者である第二王子ルゼン・ルオドランが、私に告げた。
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「貴様が無能なのは事実だというのに、愚かな奴だ……2度とセローナを虐げないよう、シャロンは牢に幽閉する!」
誰も反論しない辺り、もう大半の貴族達に話を通していそうだ。
それから――私が何を言っても、王の間の人達は聞き入れてくれなかった。
どうやら新たな聖女の姉が無能だということを、他国に知られたくないらしい。
そしてセローナは私が協力していると発覚したら困るから……陰で虐げられていたと嘘をつき、婚約者を利用することで幽閉しようとしているのでしょう。
聖女という立場の違いか、この場の貴族や王子達、陛下は妹のセローナを信じ、私の発言を信じようとしない。
こうなるともう、私はルオドラン国から出て行こうかと考えてしまうけど……それは、私が居なくてもセローナが聖女として問題ないか確認してからにしよう。
そう決意して幽閉を受け入れるも――数日後、ある魔道具が完成したことにより、実際は逆だと発覚することになっていた。
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