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21話
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夜にゴーレムが現れて対処すると徹夜になり、今後について話すと午後になっていた。
こうなると生活習慣がおかしくなりそうだから、夜まで待ってから眠ろうとしている。
そんな時に一番怪しいと話していたマルクト伯爵が、屋敷の前まで来たようだ。
応接室で待つことにして、私の隣にエリクが座る。
お父様はゴーレムから魔石を回収している最中でいないけど、マルクト伯爵が来た理由はゴーレムのことに決まっている。
「ゴーレムを作ったことを認めず、壊れた理由を調べに来たのでしょうか」
「領主のマルクト様が直接来ているのが解せない、ラミカに急かされたぐらいしか思いつかないな」
確かに行動が異質で、それは異質なラミカの行動が原因なのかもしれない。
現れたマルクト伯爵がいきなり魔道具で攻撃してくる可能性を考慮しながら警戒すると、応接室にマルクト伯爵がやって来る。
青く短い髪をした初老の青年は、私達を前にして頭を下げた。
「昨夜現れたゴーレムですが、宰相の命令で息子が作っていたようです! 全てお話するので助けてください!!」
そう言い、マルクト伯爵が半日前に起きたゴーレムの騒動について話す。
マルクトの息子は優秀な魔道具職人で、宰相から命令されて様々な魔道具を作っていた。
そして様々なアイデアを出していたようで、巨大ゴーレムに宰相は目をつけたようだ。
魔石を大量に渡し、国王には利便性を説明することで納得させる。
秘匿しながら作っていたから、父で領主のマルクト伯爵が知ったのは昨日のようだ。
「昨日の夕方にここの屋敷から近い街に呼び出され、息子からゴーレムの完成品を見せられて驚愕すしかありませんでした」
「エリク様の推測通り、街でゴーレムの部品を作り、夜に外で合体させたようですね」
「仰る通りです。あの場には私の息子と数名の魔道具職人、そして宰相のギーマ様がいました」
極秘で作っていたようだから、他に知っているのは国王だけかもしれない。
夕方に私の屋敷を巨大ゴーレムで潰すと説明があり、マルクトの息子は作って動かしたいだけだった。
そして遠くで魔道具を使いゴーレムを眺めていたけど、屋敷に向かう途中で体が崩壊する。
私の魔法を知らないし暗かったから、転んで失敗したと認識しているようだ。
「隠していたから稼働実験もしていなかったようで、ゴーレムが倒れた姿を眺め、失敗して欲しいと願っていた私以外の者は取り乱しました」
「それは……ゴーレムだが、街に住む魔法士や射手の攻撃を受けて倒れたのではないのか?」
実際は私とエリクの魔法で破壊したけど、隠しておきたいから別の理由でエリクが尋ねる。
「それはないようです。最初に腕が完成した時ラミカ様が風魔法で強度を試し、破壊するのに数時間がかかったと息子が宰相に弁明していました」
魔法士最強とされるラミカの風魔法で数時間がかかったのに、数十分で破壊できるわけがない。
宰相達は魔法の攻撃によるものと思えず、ゴーレムの稼働に失敗したと確信したようだ。
魔道具で遠くから眺めていたみたいだけど、深夜だから暗くてゴーレムしか把握できていない。
私達が近づいて攻撃しているとは想像しない辺り、ラミカは私の魔法を報告していないようだ。
「宰相は激怒し、ゴーレムの回収を私達に命令しました。そして息子は何も言わず職人達と消えてしまったのです」
命令を聞き、マルクト伯爵以外の人は逃亡したということか。
宰相側にはラミカがいるから、風魔法で屋敷ごと潰されることを恐れているのでしょう。
どうすればいいのかわからず、助かるためにマルクト伯爵は私達の元へ来たようだ。
「助けることができるかはわかりません。それでも知ってることを全て話してもらえれば、結果的に助かるかもしれません」
今後は先手を打つとエリクと決めたから、情報はとにかく欲しい。
マルクト伯爵は最悪の事態を回避するため、私達に協力してくれるようだ。
こうなると生活習慣がおかしくなりそうだから、夜まで待ってから眠ろうとしている。
そんな時に一番怪しいと話していたマルクト伯爵が、屋敷の前まで来たようだ。
応接室で待つことにして、私の隣にエリクが座る。
お父様はゴーレムから魔石を回収している最中でいないけど、マルクト伯爵が来た理由はゴーレムのことに決まっている。
「ゴーレムを作ったことを認めず、壊れた理由を調べに来たのでしょうか」
「領主のマルクト様が直接来ているのが解せない、ラミカに急かされたぐらいしか思いつかないな」
確かに行動が異質で、それは異質なラミカの行動が原因なのかもしれない。
現れたマルクト伯爵がいきなり魔道具で攻撃してくる可能性を考慮しながら警戒すると、応接室にマルクト伯爵がやって来る。
青く短い髪をした初老の青年は、私達を前にして頭を下げた。
「昨夜現れたゴーレムですが、宰相の命令で息子が作っていたようです! 全てお話するので助けてください!!」
そう言い、マルクト伯爵が半日前に起きたゴーレムの騒動について話す。
マルクトの息子は優秀な魔道具職人で、宰相から命令されて様々な魔道具を作っていた。
そして様々なアイデアを出していたようで、巨大ゴーレムに宰相は目をつけたようだ。
魔石を大量に渡し、国王には利便性を説明することで納得させる。
秘匿しながら作っていたから、父で領主のマルクト伯爵が知ったのは昨日のようだ。
「昨日の夕方にここの屋敷から近い街に呼び出され、息子からゴーレムの完成品を見せられて驚愕すしかありませんでした」
「エリク様の推測通り、街でゴーレムの部品を作り、夜に外で合体させたようですね」
「仰る通りです。あの場には私の息子と数名の魔道具職人、そして宰相のギーマ様がいました」
極秘で作っていたようだから、他に知っているのは国王だけかもしれない。
夕方に私の屋敷を巨大ゴーレムで潰すと説明があり、マルクトの息子は作って動かしたいだけだった。
そして遠くで魔道具を使いゴーレムを眺めていたけど、屋敷に向かう途中で体が崩壊する。
私の魔法を知らないし暗かったから、転んで失敗したと認識しているようだ。
「隠していたから稼働実験もしていなかったようで、ゴーレムが倒れた姿を眺め、失敗して欲しいと願っていた私以外の者は取り乱しました」
「それは……ゴーレムだが、街に住む魔法士や射手の攻撃を受けて倒れたのではないのか?」
実際は私とエリクの魔法で破壊したけど、隠しておきたいから別の理由でエリクが尋ねる。
「それはないようです。最初に腕が完成した時ラミカ様が風魔法で強度を試し、破壊するのに数時間がかかったと息子が宰相に弁明していました」
魔法士最強とされるラミカの風魔法で数時間がかかったのに、数十分で破壊できるわけがない。
宰相達は魔法の攻撃によるものと思えず、ゴーレムの稼働に失敗したと確信したようだ。
魔道具で遠くから眺めていたみたいだけど、深夜だから暗くてゴーレムしか把握できていない。
私達が近づいて攻撃しているとは想像しない辺り、ラミカは私の魔法を報告していないようだ。
「宰相は激怒し、ゴーレムの回収を私達に命令しました。そして息子は何も言わず職人達と消えてしまったのです」
命令を聞き、マルクト伯爵以外の人は逃亡したということか。
宰相側にはラミカがいるから、風魔法で屋敷ごと潰されることを恐れているのでしょう。
どうすればいいのかわからず、助かるためにマルクト伯爵は私達の元へ来たようだ。
「助けることができるかはわかりません。それでも知ってることを全て話してもらえれば、結果的に助かるかもしれません」
今後は先手を打つとエリクと決めたから、情報はとにかく欲しい。
マルクト伯爵は最悪の事態を回避するため、私達に協力してくれるようだ。
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