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19話
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これからケルクト国に向かうのは聞いたけど……そこからどうするのかは、何も聞いていない。
色々不安になることばかりで、とにかく私は上陸してからのことを尋ねる。
「マルクト国に着いたら、何をするつもりなの?」
「都市フーラスに向かう……王都から少し離れているけど人が多い都市で、高ランク冒険者の拠点が多いらしい」
高ランク冒険者の拠点が多い……それはつまり、高ランクの依頼が多くて、危険な場所でもある。
「都市には高ランク冒険者が居るからむしろ安全だ。個人的に仲のいい友人が、そこで俺に店を貸してくれることになっている」
「……店?」
いきなり店と言われて、私が困惑していると。
「ミレイユは気にしなくていいけど……これから魔道具店を経営する。これは俺の夢だったんだ」
いきなり夢だと言われて、私は更に困惑しながらも。
「ラッセルは、魔道具店を経営したかったの?」
「そうさ。俺は家族の中で一番魔道具作成の力があったけど、商会のトップに立たれることを恐れた兄達が嫌がらせをしてきたから、俺はいつか1人で自分の店を持つと決めていた」
初めて聞いたけど、そうなると気になる事もある。
「それなら……今頃ラッセルの家族って、大変なんじゃないかしら?」
一番魔道具作成の力があるのなら、居なくなると探す気がする。
そう考えていると、ラッセルは首を左右に振って。
「いや。兄達は父上と母上には俺が役立たずだと報告しつつ自分の手柄にしていたから、困っているのは兄達だけ……むしろ、兄上を利用することで、俺は好きに行動することができている」
ラッセルの兄としては、商会のトップになるかもしれない弟が排除できている。
弟のラッセルが作った魔道具をラッセルの兄が自分が作ったと言い張っても、居なくなって作れないとなれば嘘がバレる。
それは自業自得だからラッセルには関係ないし、私もそれでいいと思っている。
それより……気にしなくていいと言った辺り、ラッセルは1人で魔道具店を開きそうなのが、私は気になっていた。
色々不安になることばかりで、とにかく私は上陸してからのことを尋ねる。
「マルクト国に着いたら、何をするつもりなの?」
「都市フーラスに向かう……王都から少し離れているけど人が多い都市で、高ランク冒険者の拠点が多いらしい」
高ランク冒険者の拠点が多い……それはつまり、高ランクの依頼が多くて、危険な場所でもある。
「都市には高ランク冒険者が居るからむしろ安全だ。個人的に仲のいい友人が、そこで俺に店を貸してくれることになっている」
「……店?」
いきなり店と言われて、私が困惑していると。
「ミレイユは気にしなくていいけど……これから魔道具店を経営する。これは俺の夢だったんだ」
いきなり夢だと言われて、私は更に困惑しながらも。
「ラッセルは、魔道具店を経営したかったの?」
「そうさ。俺は家族の中で一番魔道具作成の力があったけど、商会のトップに立たれることを恐れた兄達が嫌がらせをしてきたから、俺はいつか1人で自分の店を持つと決めていた」
初めて聞いたけど、そうなると気になる事もある。
「それなら……今頃ラッセルの家族って、大変なんじゃないかしら?」
一番魔道具作成の力があるのなら、居なくなると探す気がする。
そう考えていると、ラッセルは首を左右に振って。
「いや。兄達は父上と母上には俺が役立たずだと報告しつつ自分の手柄にしていたから、困っているのは兄達だけ……むしろ、兄上を利用することで、俺は好きに行動することができている」
ラッセルの兄としては、商会のトップになるかもしれない弟が排除できている。
弟のラッセルが作った魔道具をラッセルの兄が自分が作ったと言い張っても、居なくなって作れないとなれば嘘がバレる。
それは自業自得だからラッセルには関係ないし、私もそれでいいと思っている。
それより……気にしなくていいと言った辺り、ラッセルは1人で魔道具店を開きそうなのが、私は気になっていた。
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第二部に合わせて、『これからの私たち』以降修正しております。
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2025.9.9追記
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