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side エゼキエル
しおりを挟む今朝、父に婚約の事について細かく話し、近々許可を貰いに行くことを報告したあと、休みを作るために仕事に取り掛かった。
何百枚とある書類をできるだけ早く捌いていく、しかし問題も多々あり、手を止めては考え、案をメモしていく作業をしていた。
そんなことを2日間ぶっとうしでやっていた為か体はとてもだるく、食欲も湧かなかった。
それでも日課のエヴァーナ嬢観察はやめられず、休憩をとっては森へと転移したのだった。
◇ ◇ ◇
(確か、彼女は昼頃を過ぎたあたりで森に来るからまだ時間はありそうだ。)
幸いまだ昼にはなっていない、ちょうど11の刻あたりだ。
少々危険かもしれないが、ここで待っていることにした。だが、その時の俺は酷い眠気もあり良い判断が出来ていなかったために、いつもは気配を悟られないよう魔法で隠していたのにかけ忘れてしまった。
そのまま眠りに落ち、気づいた時には遅かった。
(俺は、どれくらい寝ていた?)
そう思って目を開けた時、何かの視線に気づいた。しかし、その視線の先に、まさか彼女が居たなんで、誰が予想出来ただろう。
長いまつ毛に大きな瞳、熟れた唇は薄いのにぷっくりと膨らんでいて…って、えぇ!?エヴァーナ
嬢!?なんで!?
訳もわからず混乱している私を他所に、エヴァーナ嬢はそんな私をジーと見ていた。
(こ、これはどうにも居た堪れない…)
そう思い、なんともなしに起き上がり、内心の動揺を隠しながら話しかけた。
それが、彼女との本当の出会いだった。
◇ ◇ ◇
俺が、父の言うことを素直に聞いたのが間違いだった。
あの日、あの時、彼女の傍にさえ居たら…彼女は…!!エヴァーナは…!!
「あぁ、俺のせいだ…」
虚しさと後悔が心を抉った。
膝をつき、床についた手を思いっきり打ち付けた。
すると、扉の外に控えていた騎士が部屋に入ってきて「おやめ下さい殿下…!!」と俺の手首を掴み、床から引き離した。
「あぁ、すまない…」
「殿下…」
騎士は痛々しいものを見る目で自分を見ている。
(そんな表情はやめろ、余計辛くなる)
今だって彼女は苦しんでいるんだ、俺に同情しようとするな。
そうだ…全ては自分が招いたこと、甘んじて罰は受け入れよう。
もうきっと彼女を娶ることは叶わなくなった、それでも!私は彼女が欲しい、だから、私が必ず。
必ず、あいつらを根絶やしにしてやろう。
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お読みいただきありがとうございました。
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