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第8章 変わってしまう日常編
【雇用№143】魔法陣の効果4
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僕たちは、みんなを呼んで、人間で果たして魔法陣が起動するのかをテストしてみた。
僕を中心にして、半径5メートルの魔法陣上に各々に立ってもらっている。魔石と同様に考えるなら、魔素を扱う力を同じ様にする必要があるのだが、人間を切り分ける訳にもいかないので、そのままひとまず立ってもらっている。
『ミネラルウォーター』
ポジョンと用意したコップの中に落ちる。
「量は通常のものと変わらないです。」
ノエルから量の報告が上がるが、結果は芳しくない。さてどうしよう?やってみないも分からないから試してみたけど、ダメだった。結果が出るか出ないか分からないものに、対してみんなに協力して何百回もする訳にもいかないしな。
「リュウ兄ちゃん、ダメだったの。せっかく円になってるんだし、みんなで手を繋いで輪にしたらどうかな?きっと楽しいよ。」
「うん、楽しそう、モニカもやる」
「なら、みんなで手を繋ぎましょうか。」
とウェルザさんがいうもので、手を繋いで輪を作ってもらった。目の前に立っているウェルザさんから目配せがくる。
僕はコクンと頷く。
『ミネラルウォーター』
パシャーンと用意したコップの中に落ちる。
「パパ成功です。人を配置しても5芒星の役割は果たします。」
「ふふふっ、リュウ兄ちゃんこれは私のお手柄じゃないかな
。」
とチルが胸を少しそらしながら言ってくる。
「うん、チルもみんなもありがとう。とてもじゃないけど、手を繋いで上手くいくなんて考えつかないよ。」
ほんとなんでだろう?手を繋ぐ手を繋がないで変わるなんて、仲良しさんいらっしゃいですか?それとも、繋ぐことで、各星の魔素の量を均一に見なす役割があるとかかな?
もし、そうだとしたなら、納得のいく部分は出てくる。繋ぐのが円状である必要があるのか?繋ぐ経路はどういう素材が、いいのか?うーん、一つ分かればスッキリすると思ったら、次々と分からないことが増えてくるな。
研究が好きな人なら、この現象は大好物だろう。未知なるものの探求。新たなルールの確認、そこからの現代技術への応用。やりたいこと知りたいことがどんどんどんどんどんどんどんどん増えてくる状態だ。
だが、しかし、僕は設計者であって、研究者ではない。どちらかと言えばルーチンワークの方が向いているくらいなものだ。あっ、この場合は既知のものから既知のものを作るルーチンワークね。既知のものから未知のこと探るルーチンワークは、単調な上でミス、失敗が多いからら苦手なんだよね。
研究者が欲しくなってきたや。それも魔導に関わる研究者。
「リュウ殿もう一度してみてはいかがですかな?一度の成功だけでは、偶然出来たのか必然なのか?分かりませんぞ。」
セバリンさんがそんな事を言ってくる。確かに確かにその通りだ。一度の成功では、何の条件で出来たのか分からないからな。本来はこれを時間場所と人員を入れ替えて、実験する必要があるんだが、そういう訳にもいかない。
テレビで発表して、レポートを各国の研究者がその実験方法と同様に行ったが、立証出来なかった案件もあったしな。設備特有の外乱があったのか、研究者がレポートに記載してない、気にとめてない内容があったのかもしれない。
僕たちは、別にこれを国に発表しようとか広く民衆に広げようとかそういう大層なことは考えてないけど、ある程度の条件の確立は必要だよね。なにしろ、これを命をかける魔族との戦闘に運用しようとしているのだから、いざという時に使えません出したでは、話にならないからね。
セバリンさんの言うことはもっともなので、もう何回かテストを行う。10度目のテストをしている時
『ミネラルウォーター』
パシャーンと用意したコップの中に落ちる。
結果は先程と同様に良好だと思ったのだが、バタン、バダン、バダンと次々と地面に座り込んでいく。
座り込んだのは、モニカちゃん、セバリンさん、その奥さんと3人だ。
「みんなどうしたんですか?大丈夫ですか?」
「リュウ殿、私は大丈夫ですぞ。おそらく原因は体内の魔素不足ですな。魔法の使い過ぎた場合の症状と同じ感じがしますぞ。」
それを聞いてホッとした。良かった。
「チルさんと奥様が大丈夫だったのは、魔素の量が我々とは違い大きいからでしょうな。」
「.と言ってもセバリンさん、ミネラルウォーターの様な簡単な魔法ですよ。しかも術者は僕ですし、樹の威力も1.5倍から2倍ほどなので、僕の魔素の消費量を1とするなら、みんなの負担は5人で0.5から1ですよね。それを5人で負担するなら0.1から0.2回分の魔素の量で済む筈ですから。今の実験は10回なので、1~2回分の負担の筈ですよ。」
「リュウ殿、理論上はそうかもしれませんが、実際起きておりますから、目には見えないロスが発生しているのでしょう。ホッホッホッ。魔道具を作る際にも魔石からエネルギーを取る際にロスは発生しておりますからな。」
なんと、まさか、そんなロスがあったなんて。びっくりです。使い勝手の良い、増幅魔法が出来たと思ったのに。1.5倍の出力を得るために2倍以上の魔素を消費するなんて、なんて燃費の悪い。
30年前のクーラーや冷蔵庫じゃあるまいし。技術がないって、無駄なことばっかりだな。新技術の、今は、エコで冷蔵庫やクーラーの電気代は30年前とは比べものにならないくらいに安くなっているというのに。魔素の技術はこれから確立か。
僕を中心にして、半径5メートルの魔法陣上に各々に立ってもらっている。魔石と同様に考えるなら、魔素を扱う力を同じ様にする必要があるのだが、人間を切り分ける訳にもいかないので、そのままひとまず立ってもらっている。
『ミネラルウォーター』
ポジョンと用意したコップの中に落ちる。
「量は通常のものと変わらないです。」
ノエルから量の報告が上がるが、結果は芳しくない。さてどうしよう?やってみないも分からないから試してみたけど、ダメだった。結果が出るか出ないか分からないものに、対してみんなに協力して何百回もする訳にもいかないしな。
「リュウ兄ちゃん、ダメだったの。せっかく円になってるんだし、みんなで手を繋いで輪にしたらどうかな?きっと楽しいよ。」
「うん、楽しそう、モニカもやる」
「なら、みんなで手を繋ぎましょうか。」
とウェルザさんがいうもので、手を繋いで輪を作ってもらった。目の前に立っているウェルザさんから目配せがくる。
僕はコクンと頷く。
『ミネラルウォーター』
パシャーンと用意したコップの中に落ちる。
「パパ成功です。人を配置しても5芒星の役割は果たします。」
「ふふふっ、リュウ兄ちゃんこれは私のお手柄じゃないかな
。」
とチルが胸を少しそらしながら言ってくる。
「うん、チルもみんなもありがとう。とてもじゃないけど、手を繋いで上手くいくなんて考えつかないよ。」
ほんとなんでだろう?手を繋ぐ手を繋がないで変わるなんて、仲良しさんいらっしゃいですか?それとも、繋ぐことで、各星の魔素の量を均一に見なす役割があるとかかな?
もし、そうだとしたなら、納得のいく部分は出てくる。繋ぐのが円状である必要があるのか?繋ぐ経路はどういう素材が、いいのか?うーん、一つ分かればスッキリすると思ったら、次々と分からないことが増えてくるな。
研究が好きな人なら、この現象は大好物だろう。未知なるものの探求。新たなルールの確認、そこからの現代技術への応用。やりたいこと知りたいことがどんどんどんどんどんどんどんどん増えてくる状態だ。
だが、しかし、僕は設計者であって、研究者ではない。どちらかと言えばルーチンワークの方が向いているくらいなものだ。あっ、この場合は既知のものから既知のものを作るルーチンワークね。既知のものから未知のこと探るルーチンワークは、単調な上でミス、失敗が多いからら苦手なんだよね。
研究者が欲しくなってきたや。それも魔導に関わる研究者。
「リュウ殿もう一度してみてはいかがですかな?一度の成功だけでは、偶然出来たのか必然なのか?分かりませんぞ。」
セバリンさんがそんな事を言ってくる。確かに確かにその通りだ。一度の成功では、何の条件で出来たのか分からないからな。本来はこれを時間場所と人員を入れ替えて、実験する必要があるんだが、そういう訳にもいかない。
テレビで発表して、レポートを各国の研究者がその実験方法と同様に行ったが、立証出来なかった案件もあったしな。設備特有の外乱があったのか、研究者がレポートに記載してない、気にとめてない内容があったのかもしれない。
僕たちは、別にこれを国に発表しようとか広く民衆に広げようとかそういう大層なことは考えてないけど、ある程度の条件の確立は必要だよね。なにしろ、これを命をかける魔族との戦闘に運用しようとしているのだから、いざという時に使えません出したでは、話にならないからね。
セバリンさんの言うことはもっともなので、もう何回かテストを行う。10度目のテストをしている時
『ミネラルウォーター』
パシャーンと用意したコップの中に落ちる。
結果は先程と同様に良好だと思ったのだが、バタン、バダン、バダンと次々と地面に座り込んでいく。
座り込んだのは、モニカちゃん、セバリンさん、その奥さんと3人だ。
「みんなどうしたんですか?大丈夫ですか?」
「リュウ殿、私は大丈夫ですぞ。おそらく原因は体内の魔素不足ですな。魔法の使い過ぎた場合の症状と同じ感じがしますぞ。」
それを聞いてホッとした。良かった。
「チルさんと奥様が大丈夫だったのは、魔素の量が我々とは違い大きいからでしょうな。」
「.と言ってもセバリンさん、ミネラルウォーターの様な簡単な魔法ですよ。しかも術者は僕ですし、樹の威力も1.5倍から2倍ほどなので、僕の魔素の消費量を1とするなら、みんなの負担は5人で0.5から1ですよね。それを5人で負担するなら0.1から0.2回分の魔素の量で済む筈ですから。今の実験は10回なので、1~2回分の負担の筈ですよ。」
「リュウ殿、理論上はそうかもしれませんが、実際起きておりますから、目には見えないロスが発生しているのでしょう。ホッホッホッ。魔道具を作る際にも魔石からエネルギーを取る際にロスは発生しておりますからな。」
なんと、まさか、そんなロスがあったなんて。びっくりです。使い勝手の良い、増幅魔法が出来たと思ったのに。1.5倍の出力を得るために2倍以上の魔素を消費するなんて、なんて燃費の悪い。
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