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第一章
第15話 仲間増える
そんなこんなで僕たちは新しいクランを作ることになった。もちろん、僕とミサキだけではメンバーが一人足りないので、冒険者ギルドにメンバー募集の張り紙をする。
……数日後、さっそく応募があり、僕たちはその応募者とギルド内のロビーで会うことになった。ギルドによるとランク2の女性の冒険者とのことだけれど、詳細はわからない。
――当日、僕はギルドのロビーで緊張しながら応募者が来るのを待った。ミサキの方を見ると表情こそ普通なものの、僕よりも明らかに一歩引いた位置に立っていた。しかもよくよく見ると、挙動が不審というか目が若干泳いでいる。
(はぁ、この調子だと僕がメインで応対しなければならないだろうな……)
ミサキほどではないけど、僕も結構人見知りするし、そこまでコミュ力が高いわけではないのだ。僕は応募してきた人がコミュ障にも優しい人であることを祈った……。
約束の時間になると、僕は一人の女の子がギルド内に入って来るのに気づいた。……その姿に見覚えがあった。少し前に路上で口論をしていたあの子だ。眼鏡をして奇術師のような派手なローブを纏っているのも一緒だった。
……僕は色々と察した。正直、トラブルの予感しかしなかった。
その子はキョロキョロとロビーを見回すと、僕たちの存在に気づき、まっすぐに僕たちの方に向かって歩いてきた。事前に僕たちの外見は伝えてあったので迷うこともないんだろう。
彼女は僕たちの前まで来ると、僕たちに話しかけてきた。
「……君たちが新しいクラン立ち上げのメンバーを募集しているという二人?」
「あ、はい」
「ふーん……」
そう言って彼女は、僕とミサキをじろじろと値踏みするように見る。そしてぼそっと「……ま、いいか」と呟いた。
「そういえば自己紹介がまだだったね! 私の名前はセネリー・ルシュフォード。稀代の『魔導具使い』さ! 気軽にセネリーと呼んでくれて構わないよ!」
セネリーはそう言って奇抜なデザインのローブをバサッと翻した。
「は、はぁ……」
「君たちは運がいい! なんたってこの街最高の魔導具使いである私が君たちのクランに入ってあげるんだからね!」
セネリーは得意げな顔をして言った。……あれ、もしかしてなんかもうクランに入ることが決定になってる? 僕は困惑してミサキを見るも、ミサキはさっと目を逸らした。
「それで、君たちの名前は?」
「あ、ユイトです」
「……ミサキ」
「ユイトにミサキか。これからよろしく頼むよ! 一緒に素晴らしいクランを作ろうじゃないか!」
そう言ってセネリーは何やらよくわからないポーズを決める。……え、僕はどうすればいいの?
「せ、セネリー、ちょっとこっちで話すことがあるから待っててね!」
僕はそう言って急いでミサキの腕を引っ張り、セネリーから離れる。そして僕はセネリーに聞こえないように小さな声でミサキに話しかけた。
「な、なんかもうクランに入る気満々みたいだけど、どうするの? いいの?」
「……私は問題ないけど」
ミサキはそう言った。僕はミサキには完全拒否されると思っていただけに、その答えにはかなり驚いた。ああいう感じでもミサキ的にはオーケーなのか……。かなり意外だ。
「ユイトはダメそう?」
ミサキはそう言って僕の顔を見る。
「えっ? ぼ、僕はまぁ普通というか、ミサキがいいなら僕も大丈夫だけど……」
「……そう。それはよかった。……心配しないで。何か問題があったら追い出して別の人を誘えばいいわけだし」
ミサキは涼しい顔をしてそう言った。……あー、そういう。僕は追い出すなんて考えたこともなかったので、ミサキの発想に少し感心した。
ミサキと合意が取れたので、僕たちはセネリーのもとへと戻った。
「ちょっとー、二人で内緒話なんてよくないなぁ! これから私たち三人でやってくんだよ? 困ったことがあればいつでも私に言って欲しいんだけど!」
セネリーはそう言ったけど、聞かなかったことにして僕は言った。
「え、えーと、じゃあこれからよろしく、セネリー……」
僕はおずおずと右手を差し出す。セネリーはニヤリと笑うと、僕の手を力強く握り返した。。
――こうして僕とミサキはセネリーと一緒に新しくクランを設立することになった。
クランの本部をどうするか話し合ったけど、冒険者ギルドに聞いてみると、ちょうどいい感じの部屋があるとのことなので、そこを借りて当面のクラン本部とすることにした。費用がかかるのは痛かったけど、三等分なのでなんとかなりそうだった。
……数日後、さっそく応募があり、僕たちはその応募者とギルド内のロビーで会うことになった。ギルドによるとランク2の女性の冒険者とのことだけれど、詳細はわからない。
――当日、僕はギルドのロビーで緊張しながら応募者が来るのを待った。ミサキの方を見ると表情こそ普通なものの、僕よりも明らかに一歩引いた位置に立っていた。しかもよくよく見ると、挙動が不審というか目が若干泳いでいる。
(はぁ、この調子だと僕がメインで応対しなければならないだろうな……)
ミサキほどではないけど、僕も結構人見知りするし、そこまでコミュ力が高いわけではないのだ。僕は応募してきた人がコミュ障にも優しい人であることを祈った……。
約束の時間になると、僕は一人の女の子がギルド内に入って来るのに気づいた。……その姿に見覚えがあった。少し前に路上で口論をしていたあの子だ。眼鏡をして奇術師のような派手なローブを纏っているのも一緒だった。
……僕は色々と察した。正直、トラブルの予感しかしなかった。
その子はキョロキョロとロビーを見回すと、僕たちの存在に気づき、まっすぐに僕たちの方に向かって歩いてきた。事前に僕たちの外見は伝えてあったので迷うこともないんだろう。
彼女は僕たちの前まで来ると、僕たちに話しかけてきた。
「……君たちが新しいクラン立ち上げのメンバーを募集しているという二人?」
「あ、はい」
「ふーん……」
そう言って彼女は、僕とミサキをじろじろと値踏みするように見る。そしてぼそっと「……ま、いいか」と呟いた。
「そういえば自己紹介がまだだったね! 私の名前はセネリー・ルシュフォード。稀代の『魔導具使い』さ! 気軽にセネリーと呼んでくれて構わないよ!」
セネリーはそう言って奇抜なデザインのローブをバサッと翻した。
「は、はぁ……」
「君たちは運がいい! なんたってこの街最高の魔導具使いである私が君たちのクランに入ってあげるんだからね!」
セネリーは得意げな顔をして言った。……あれ、もしかしてなんかもうクランに入ることが決定になってる? 僕は困惑してミサキを見るも、ミサキはさっと目を逸らした。
「それで、君たちの名前は?」
「あ、ユイトです」
「……ミサキ」
「ユイトにミサキか。これからよろしく頼むよ! 一緒に素晴らしいクランを作ろうじゃないか!」
そう言ってセネリーは何やらよくわからないポーズを決める。……え、僕はどうすればいいの?
「せ、セネリー、ちょっとこっちで話すことがあるから待っててね!」
僕はそう言って急いでミサキの腕を引っ張り、セネリーから離れる。そして僕はセネリーに聞こえないように小さな声でミサキに話しかけた。
「な、なんかもうクランに入る気満々みたいだけど、どうするの? いいの?」
「……私は問題ないけど」
ミサキはそう言った。僕はミサキには完全拒否されると思っていただけに、その答えにはかなり驚いた。ああいう感じでもミサキ的にはオーケーなのか……。かなり意外だ。
「ユイトはダメそう?」
ミサキはそう言って僕の顔を見る。
「えっ? ぼ、僕はまぁ普通というか、ミサキがいいなら僕も大丈夫だけど……」
「……そう。それはよかった。……心配しないで。何か問題があったら追い出して別の人を誘えばいいわけだし」
ミサキは涼しい顔をしてそう言った。……あー、そういう。僕は追い出すなんて考えたこともなかったので、ミサキの発想に少し感心した。
ミサキと合意が取れたので、僕たちはセネリーのもとへと戻った。
「ちょっとー、二人で内緒話なんてよくないなぁ! これから私たち三人でやってくんだよ? 困ったことがあればいつでも私に言って欲しいんだけど!」
セネリーはそう言ったけど、聞かなかったことにして僕は言った。
「え、えーと、じゃあこれからよろしく、セネリー……」
僕はおずおずと右手を差し出す。セネリーはニヤリと笑うと、僕の手を力強く握り返した。。
――こうして僕とミサキはセネリーと一緒に新しくクランを設立することになった。
クランの本部をどうするか話し合ったけど、冒険者ギルドに聞いてみると、ちょうどいい感じの部屋があるとのことなので、そこを借りて当面のクラン本部とすることにした。費用がかかるのは痛かったけど、三等分なのでなんとかなりそうだった。
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