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ハーレム
新暦(単なるサバイバルではなくしていかないとな)
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新暦元年七月七日(星暦二〇八一年十一月十一日)
今日から日記を付けることにした。ここでの生活にも慣れたし、まあ記録としてな。
で、日記を付けるにあたって、ここでの暦も作ったんだ。俺がこの惑星に不時着した当日を、<新暦元年一月一日>として、ここの一日と公転周期を基にして。
と言っても、公転周期が一日の七百二十二倍というここでは、そのままだと地球の公転周期を基にした暦を基準にしたそれを使っている俺達には少々不便なので、公転周期の半分をそれぞれ<前期><後期>として併せて二年と計算することにした。
それでも当然、<星暦>とのズレは生じてしまうが、この辺りはまあ、殖民惑星では一日や公転周期が当然違うわけで、それぞれの惑星でも独自の<暦>が作られ、それに基いて生活が行われている。
惑星ハンターとなってからの俺のように特定の惑星に定住してない人間は、基本的に<星暦>を使う感じだな。
ちなみに、ここまで日記をつけてこなかったのは、俺には元々その習慣がなく、記録はすべてエレクシアが記憶してくれているので、必要があれば彼女に聞けば済むことだったからというのがある。
が、ここで生き、ここで命を終えることが本決まりになると、なんとなく日記という形でも残したくなったというのもあるんだ。
まあそれはさておき……
鷹がすっかりローバーを気に入ってしまったらしいので敢えてカーゴスペースには戻さず、脇に停めて再びパラソルをルーフキャリアに括りつけておいてやった。もう完全に<巣>だな。
なお、普段の<足>としては、コーネリアス号にも搭載されていたローバーを持って帰ってきて使ってる。ブランゲッタがローバーにも搭載できるほどのサイズになる以前のものだから悪路を通ればそれなりに揺れるし、アミダ・リアクターも発明されてなかったからソーラーパネルとバッテリーで稼動するタイプと、俺のに比べればいささか古い(なのにデザインはいかにも未来的だったりする)。
とは言え、実際に使うのはセシリアCQ202が<里帰り>する時くらいだし、彼女としてはそっちの方がリンクもできるしで問題ないが。
と、それもさておいて。
生きている以上は食べるし食べれば出すものは出す訳だが、密も刃も伏も、自分の住処ではやらないという習性があるらしい。なので、最初のうちはわざわざ密林の中に行って済ましていた。しかし、俺がトイレを使っているとまず密がその真似をし始めてトイレの使い方を覚え、次に刃もそれを覚えた。もしかすると伏もその感じでそのうち覚えるかもしれない。
ちなみに密は元々綺麗好きなこともあってか、トイレの後には尻を洗うという習性が元から備わっていた。トイレは風呂と一体のユニット式だからそのままシャワーで尻を洗いタオルで拭くということを自分で始めた。それまでは、例の水を貯える習性のある蔓植物のあるところで用を足して、蔓を歯で噛み切って水を出させて洗っていたようだ。その蔓植物は繁殖性が高く、切ってもそこからまた新しい芽を出して一日で数センチ伸びるから困ることもない。
鷹はキャビンの中には入ってこないし、時折、餌をとる訳でもなくいなくなることがあるんで、やっぱり離れたところにしに行ってるんだろう。恐らくは、自分の住処を汚さないとか強い臭いをつけることで天敵をおびき寄せてしまうことを防ぐとかいう理由があるんだろうな。
力と悠の二人については、当然ながら流れのある川の中で済ましてるようだ。
ああ、力と悠ってのは、ワニ少年と透明なワニ少女のことだ。これまでと同じように俺が何となくの思い付きで付けた。
それで思い出したが、あの日、二人がいたした後で何気なく悠を見たら、彼女の体が透明なもんで、力が彼女の体の中に出したものが透けて見えてたんだよ。なんて言うか、ああして改めて見せられると、こう、あれだ、いたたまれない気分になるな。性教育の授業を受けてる時のような。俺以外の誰もそんなこと気にしてないのにな。
エレクシアはまあ、
「なるほど。こういう風になる訳ですね」
と興味深そうではあったが。
あと、当然、食べたものが胃に溜まってる様子も消化されていく様子も見えてしまうんだが、これはまあ、二人とも大体いつも水の中にいるからそれほど気にせずに済んだ。
悠が今の悠になった翌日、河に戻してやろうとも思ったものの、何故か彼女自身が河に戻るのを嫌がる、と言うか、俺達の傍から離れようとしない?ので、結果として力も一緒にそのまま俺達の拠点近くに居座ることになった。
その一方で気になったのが、密や刃や伏は河そのものやあの不定形生物をものすごく怖がっていたのに、力はその河そのものに住んでいたということ。肉体的に大量の水かあるところでないと生きられないからというのもあるんだとしても、もしかしたら不定形生物の接近を早いうちに察知することで逃れられるのかもしれないな。
で、水生生物である二人は体が完全に乾いてしまうと具合が悪そうだったから、灌漑によって近くの川から水を引き、人工の小さな川と池を作った。幅は一メートルほど、深さは五十センチほどだが、もちろん魚も住める程度にはちゃんとした川だ。その川の一部を広く深くして、幅三メートル、深さ一メートルほどの池にした。そこが二人の住処になる。
その為の工事はなかなか本格的なものだったが、エレクシアの手に掛かれば二日で完成した。まず、小さな池を掘ってそこにポンプで汲み上げた川の水を溜め、さらに溝を掘って川に繋げるという手順だった。要人警護仕様のエレクシアの戦闘モードなら彼女が持つパワーを最大限に発揮できるので、小型の重機以上の仕事が可能になるのだ。これはあれだな、<塹壕掘り>の応用ということだな。要人警護の仕事で塹壕を掘るようなことはあまりないだろうが、一応、データとして入っていたそうだ。
さらに、コーネリアス号に積まれていたプレハブを連結させたものをベースに、周囲の木を伐採してそれを材料にして補強と内装工事を行い、宇宙船のキャビンとは別の<家>を作った。正直、伏とセシリアCQ202まで部屋にいるとなると若干、手狭になったかなと感じたからだ。なお、この時に使った工具もコーネリアス号に積まれていたものである。継ぎ手や金具の類、及びプレハブを運搬する為のボートにもなるトレーラーそのものもコーネリアス号の工作室で作った。実は工作室の機能はまだ完全には回復していないものの、この手の簡単なものであれば作ることができたんだ。ある意味では<リハビリを兼ねたもの>と言えるかもしれないな。セシリアCQ202のような小型のロボットは基本的に機能が限定されているのでそこまで影響はなかったようではありつつも。
なお、プレハブを建てる工事についてはもちろんもちろん俺も手伝ったが、こっちも基本的には作業の殆どをエレクシアが行った。生身の人間でしかない俺ではむしろ足手まといにしかならなかった気がする。せめてパワードスーツでもあれば多少は違ったかもしれないが、そもそもパワーの問題ではなく作業の速度が全く違うという点で話にならないけどな。休憩さえ要らない彼女に比べ作業できる時間も短いし。
とは言え、こうして作られていったそれは、力と悠の住処である池もその一部に取り込んだ形で完成した。
そう、<俺達の新しい家>だ。
そんなこんなで、危険な作業や重労働はエレクシアの担当。キャビンや<家>のメンテナンスと家事全般はセシリアCQ202の担当ということになった。
細かいことでは、俺の宇宙船のメンテナンスルームが、セシリアCQ202くらいに古いロボットには対応してなかったので、一週間に一度の割合でコーネリアス号に里帰りする羽目になったということもありつつ、俺達のここでの暮らしは着々と完成していったのだった。
今日から日記を付けることにした。ここでの生活にも慣れたし、まあ記録としてな。
で、日記を付けるにあたって、ここでの暦も作ったんだ。俺がこの惑星に不時着した当日を、<新暦元年一月一日>として、ここの一日と公転周期を基にして。
と言っても、公転周期が一日の七百二十二倍というここでは、そのままだと地球の公転周期を基にした暦を基準にしたそれを使っている俺達には少々不便なので、公転周期の半分をそれぞれ<前期><後期>として併せて二年と計算することにした。
それでも当然、<星暦>とのズレは生じてしまうが、この辺りはまあ、殖民惑星では一日や公転周期が当然違うわけで、それぞれの惑星でも独自の<暦>が作られ、それに基いて生活が行われている。
惑星ハンターとなってからの俺のように特定の惑星に定住してない人間は、基本的に<星暦>を使う感じだな。
ちなみに、ここまで日記をつけてこなかったのは、俺には元々その習慣がなく、記録はすべてエレクシアが記憶してくれているので、必要があれば彼女に聞けば済むことだったからというのがある。
が、ここで生き、ここで命を終えることが本決まりになると、なんとなく日記という形でも残したくなったというのもあるんだ。
まあそれはさておき……
鷹がすっかりローバーを気に入ってしまったらしいので敢えてカーゴスペースには戻さず、脇に停めて再びパラソルをルーフキャリアに括りつけておいてやった。もう完全に<巣>だな。
なお、普段の<足>としては、コーネリアス号にも搭載されていたローバーを持って帰ってきて使ってる。ブランゲッタがローバーにも搭載できるほどのサイズになる以前のものだから悪路を通ればそれなりに揺れるし、アミダ・リアクターも発明されてなかったからソーラーパネルとバッテリーで稼動するタイプと、俺のに比べればいささか古い(なのにデザインはいかにも未来的だったりする)。
とは言え、実際に使うのはセシリアCQ202が<里帰り>する時くらいだし、彼女としてはそっちの方がリンクもできるしで問題ないが。
と、それもさておいて。
生きている以上は食べるし食べれば出すものは出す訳だが、密も刃も伏も、自分の住処ではやらないという習性があるらしい。なので、最初のうちはわざわざ密林の中に行って済ましていた。しかし、俺がトイレを使っているとまず密がその真似をし始めてトイレの使い方を覚え、次に刃もそれを覚えた。もしかすると伏もその感じでそのうち覚えるかもしれない。
ちなみに密は元々綺麗好きなこともあってか、トイレの後には尻を洗うという習性が元から備わっていた。トイレは風呂と一体のユニット式だからそのままシャワーで尻を洗いタオルで拭くということを自分で始めた。それまでは、例の水を貯える習性のある蔓植物のあるところで用を足して、蔓を歯で噛み切って水を出させて洗っていたようだ。その蔓植物は繁殖性が高く、切ってもそこからまた新しい芽を出して一日で数センチ伸びるから困ることもない。
鷹はキャビンの中には入ってこないし、時折、餌をとる訳でもなくいなくなることがあるんで、やっぱり離れたところにしに行ってるんだろう。恐らくは、自分の住処を汚さないとか強い臭いをつけることで天敵をおびき寄せてしまうことを防ぐとかいう理由があるんだろうな。
力と悠の二人については、当然ながら流れのある川の中で済ましてるようだ。
ああ、力と悠ってのは、ワニ少年と透明なワニ少女のことだ。これまでと同じように俺が何となくの思い付きで付けた。
それで思い出したが、あの日、二人がいたした後で何気なく悠を見たら、彼女の体が透明なもんで、力が彼女の体の中に出したものが透けて見えてたんだよ。なんて言うか、ああして改めて見せられると、こう、あれだ、いたたまれない気分になるな。性教育の授業を受けてる時のような。俺以外の誰もそんなこと気にしてないのにな。
エレクシアはまあ、
「なるほど。こういう風になる訳ですね」
と興味深そうではあったが。
あと、当然、食べたものが胃に溜まってる様子も消化されていく様子も見えてしまうんだが、これはまあ、二人とも大体いつも水の中にいるからそれほど気にせずに済んだ。
悠が今の悠になった翌日、河に戻してやろうとも思ったものの、何故か彼女自身が河に戻るのを嫌がる、と言うか、俺達の傍から離れようとしない?ので、結果として力も一緒にそのまま俺達の拠点近くに居座ることになった。
その一方で気になったのが、密や刃や伏は河そのものやあの不定形生物をものすごく怖がっていたのに、力はその河そのものに住んでいたということ。肉体的に大量の水かあるところでないと生きられないからというのもあるんだとしても、もしかしたら不定形生物の接近を早いうちに察知することで逃れられるのかもしれないな。
で、水生生物である二人は体が完全に乾いてしまうと具合が悪そうだったから、灌漑によって近くの川から水を引き、人工の小さな川と池を作った。幅は一メートルほど、深さは五十センチほどだが、もちろん魚も住める程度にはちゃんとした川だ。その川の一部を広く深くして、幅三メートル、深さ一メートルほどの池にした。そこが二人の住処になる。
その為の工事はなかなか本格的なものだったが、エレクシアの手に掛かれば二日で完成した。まず、小さな池を掘ってそこにポンプで汲み上げた川の水を溜め、さらに溝を掘って川に繋げるという手順だった。要人警護仕様のエレクシアの戦闘モードなら彼女が持つパワーを最大限に発揮できるので、小型の重機以上の仕事が可能になるのだ。これはあれだな、<塹壕掘り>の応用ということだな。要人警護の仕事で塹壕を掘るようなことはあまりないだろうが、一応、データとして入っていたそうだ。
さらに、コーネリアス号に積まれていたプレハブを連結させたものをベースに、周囲の木を伐採してそれを材料にして補強と内装工事を行い、宇宙船のキャビンとは別の<家>を作った。正直、伏とセシリアCQ202まで部屋にいるとなると若干、手狭になったかなと感じたからだ。なお、この時に使った工具もコーネリアス号に積まれていたものである。継ぎ手や金具の類、及びプレハブを運搬する為のボートにもなるトレーラーそのものもコーネリアス号の工作室で作った。実は工作室の機能はまだ完全には回復していないものの、この手の簡単なものであれば作ることができたんだ。ある意味では<リハビリを兼ねたもの>と言えるかもしれないな。セシリアCQ202のような小型のロボットは基本的に機能が限定されているのでそこまで影響はなかったようではありつつも。
なお、プレハブを建てる工事についてはもちろんもちろん俺も手伝ったが、こっちも基本的には作業の殆どをエレクシアが行った。生身の人間でしかない俺ではむしろ足手まといにしかならなかった気がする。せめてパワードスーツでもあれば多少は違ったかもしれないが、そもそもパワーの問題ではなく作業の速度が全く違うという点で話にならないけどな。休憩さえ要らない彼女に比べ作業できる時間も短いし。
とは言え、こうして作られていったそれは、力と悠の住処である池もその一部に取り込んだ形で完成した。
そう、<俺達の新しい家>だ。
そんなこんなで、危険な作業や重労働はエレクシアの担当。キャビンや<家>のメンテナンスと家事全般はセシリアCQ202の担当ということになった。
細かいことでは、俺の宇宙船のメンテナンスルームが、セシリアCQ202くらいに古いロボットには対応してなかったので、一週間に一度の割合でコーネリアス号に里帰りする羽目になったということもありつつ、俺達のここでの暮らしは着々と完成していったのだった。
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