【幼馴染の過去改変はハッピーエンドで終われるか!?】

久久泉

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【 3章 】

4話 〔27〕

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 …………!

 引き出しを開けたとき、たまたま中にあった小物入れに収まったままの腕時計が目に止まった。

「ラッキーアイテムは腕時計ねぇ?」

 今どきケータイさえあれば時間の確認なんて事足りるわけだから、普段は腕時計をすることはない。
 けれど、ラッキーアイテムひとつでとんでもない災難とやらが回避できるなら安いもの、とか本気で思ったわけじゃないが、一応何かに使えるかも……と左手首に巻いた。 

 そして、ちょうど空いたスペースにAの原子時計を代わりに据えて、引き出しを閉める。
 ぬかりなく最後に鍵をかけ、その鍵はいつもの場所へと隠す。

 問題のあったDは更に変化があれば、数値の差が変動するのでそれで比較できる。
 私はDの原子時計を制服上着の内ポケットに入れた。

「お姉ちゃん……準備できた? そろそろ時間だよ……」
「オッケーよ。行きましょう」

 二階廊下から小気味よく階段を下りて、先に由那が表で待つ玄関内で足を止めた。

「いってきまーす」

 靴を履きつつ、キッチンで後片付けなどをしているお母さんに声をかける。

 このまま一日を普通に過ごして何か変わるかどうか、それとも違う実験が思いつくかもしれないと……。そのときはわりと軽い気持ちで考えていた。

 けれど……、おかしな違和感はすぐに現れた。

 玄関のドアを開けようとした時、私はもうすでに……。

 一流のスポーツ選手は、あれこれ考える前に体は勝手に動いているという。
 意識し考えてから判断して動いているようでは出遅れる。そうならないように練習で徹底的に体に覚えこませている。

 それとも少し違う感じもするけれど、何かしようとしたときにはもう終わっている。そんな突飛なことが、度々たびたび起こった。

 校庭で仲のいい同級生を見かけ、挨拶を交わそうとした。すると……。
 …………!
 もうそこには、同級生の後ろ姿しかなかった。

 校舎三階にある教室へ移動する際、階段を上ろうとしたときは……。
 …………!!
 気付くと踊り場に片足がかかっていた。
 
 お昼ごはんのお弁当を食べようとしたときも……。
 …………!?
 知らぬ間におかずの卵焼きは口の中に運ばれていた。

 誰でも考え事をしていたり、疲れで意識が散漫になっていたときなどでも、案外普通に事が済んでいた。なんて場合ケースがあるので気の所為せいだとは思いたかったけれども。

 変な脳の病気だったらイヤだなと、私は不安になった。
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