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【 TBA 】
3話 〔38〕
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これではっきりした。未那は僕達と別行動になったあと、何らかの理由でもう一度部室に引き返し、そこで更に何か問題が起こった。必然、三秒で推理できる。
「どうやって入るかな」
とっくに玄関は締め切られていて、隠れて忍びこむなんて不可能だ。
緊急事態だからガラスの一枚でも割って中に入りたかったけれど、由那に引き止められて留まった。
そこで、職員室でなにやら残業のようなことをしていたらしい教師を呼び出した。
かといって、本当のことを話して事を荒立てるのも早急すぎる。なので、「部室に財布を落としてきてしまった」とウソをついて、なんとか校内にいれてもらった。
「お姉ちゃんの靴だ……それに内履きのほうは入ってない……」
卒なく下駄箱の中を確認した由那は、僕にもそのことを教えた。
それがどういうことなのか、想像するだけなら容易だ。問題は、まだ校内にいる可能性……よりも、実際に連絡もなく帰宅しない理由に尽きる。
校内の廊下は月明りしか差し込まないため仄暗く、いつも通う学校なのに夜は必要以上に不気味さを演出している。
けれど、そんなことはいまは些細なことで、早足で部室である理科準備室へ急いだ。
扉のガラスから蛍光灯の明かりが漏れる部屋を視界に捉えると、思わず駆け寄って激しく開け放つ。
「未那ッ!」
視線を室内の隅々に這わせるが、本人の姿どころか、冷めきった現場はもはや人の居た空気じゃない。
「いないね……どこにいったの……」
しかし、机の上に置かれた見覚えのある荷物とケータイ。確かにここに存在したという形跡は、はっきりと残っている。
「荷物があるってことは、あれから部室に戻ってきたのは間違いない」
「お姉ちゃんのケータイもある。それに……」
気になるのは……、あの原子時計だったはずの金属ケースが開けられた残骸と、それに使ったであろう精密ドライバーが無造作に置いてある。
「これってあの原子時計だよな、何で開けてあるんだろ?」
「わからない……。でも、連絡取れなくなったのと、関係があるのかな……?」
おかしいのはそれだけじゃあない。
「何か中身の部品が足りないみたいだけど、それっぽいものもここには見当らない」
とある理由でマリアから預かった原子時計のカバーを開け、その一部をここで取り外したのだろう。
「未那が持ってったのか?」
「それでも……、ケータイを置いてくなんて……。普通じゃないよね?」
そのとおりだ。未那の身に何があったのかはまだ把握できない。しかし、この現場の状態はあいつが残したメッセージにほかならない。
それは数時間前の放課後の状況から比較してみても、誰かと争うなどして物が散乱したような跡もないことで判断できる。
「どうやって入るかな」
とっくに玄関は締め切られていて、隠れて忍びこむなんて不可能だ。
緊急事態だからガラスの一枚でも割って中に入りたかったけれど、由那に引き止められて留まった。
そこで、職員室でなにやら残業のようなことをしていたらしい教師を呼び出した。
かといって、本当のことを話して事を荒立てるのも早急すぎる。なので、「部室に財布を落としてきてしまった」とウソをついて、なんとか校内にいれてもらった。
「お姉ちゃんの靴だ……それに内履きのほうは入ってない……」
卒なく下駄箱の中を確認した由那は、僕にもそのことを教えた。
それがどういうことなのか、想像するだけなら容易だ。問題は、まだ校内にいる可能性……よりも、実際に連絡もなく帰宅しない理由に尽きる。
校内の廊下は月明りしか差し込まないため仄暗く、いつも通う学校なのに夜は必要以上に不気味さを演出している。
けれど、そんなことはいまは些細なことで、早足で部室である理科準備室へ急いだ。
扉のガラスから蛍光灯の明かりが漏れる部屋を視界に捉えると、思わず駆け寄って激しく開け放つ。
「未那ッ!」
視線を室内の隅々に這わせるが、本人の姿どころか、冷めきった現場はもはや人の居た空気じゃない。
「いないね……どこにいったの……」
しかし、机の上に置かれた見覚えのある荷物とケータイ。確かにここに存在したという形跡は、はっきりと残っている。
「荷物があるってことは、あれから部室に戻ってきたのは間違いない」
「お姉ちゃんのケータイもある。それに……」
気になるのは……、あの原子時計だったはずの金属ケースが開けられた残骸と、それに使ったであろう精密ドライバーが無造作に置いてある。
「これってあの原子時計だよな、何で開けてあるんだろ?」
「わからない……。でも、連絡取れなくなったのと、関係があるのかな……?」
おかしいのはそれだけじゃあない。
「何か中身の部品が足りないみたいだけど、それっぽいものもここには見当らない」
とある理由でマリアから預かった原子時計のカバーを開け、その一部をここで取り外したのだろう。
「未那が持ってったのか?」
「それでも……、ケータイを置いてくなんて……。普通じゃないよね?」
そのとおりだ。未那の身に何があったのかはまだ把握できない。しかし、この現場の状態はあいつが残したメッセージにほかならない。
それは数時間前の放課後の状況から比較してみても、誰かと争うなどして物が散乱したような跡もないことで判断できる。
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