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 アンナはすぐにお茶を淹れて落ち着いた雰囲気に戻っているわ。

「ところでアンナ、テラはそろそろ領地から戻ってくるのかしら?」

「来週あたりに戻ってくるという知らせは頂いております」

「そう、テラも帰ってくればお父様も一安心ね」

「お嬢様、悲しい事を言わないで下さい。お嬢様あっての侯爵家ですからね」

「ふふっ、嫁の貰い手もない令嬢なんてすぐ行き遅れになるわ」

「そんな事はございません。お嬢様を狙う男たちは沢山います。牽制するのに大変なのですよ」

「本当?なら嬉しいわね。あ、レヴァイン先生に手紙出しておかないと」

私は立ち上がり、机から手紙を取り出して書き始める。卒業パーティ後、どうすればいいのか聞いておかないとね。

私は魔法便で早速レヴァイン先生へ送った。卒業まであと少し。

 全然そんな感じがしないのはずっと王宮にいて学院に行く事がないからかしら。明日からはまた仕事忙しくなるかなぁ、と思いながら父と夕食を済ませてベッドに横になっているとレヴァイン先生から手紙が帰ってきた。

どうやら卒業パーティ前に王都に一旦戻ってくるみたい。公爵家で私の卒業を待ってから一緒に旅立つらしい。

卒業した翌日に一度零師団に顔を出すように、と書いてある。あぁ、楽しみだわ。

 翌日から休日までの三日間はドゥーロさんとの鍛錬から始まり、王宮の影としての任務をこなし、夜は報告書を書いて家に戻る事を繰り返した。
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