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一匹目!
11・モフモフわんことDP(ダンジョンポイント)を確認するよ!
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前日遅くまで写真を撮っていたせいで、起きたのはお昼ごろだった。
……ウソです。
夏休みになってから、ずっとこの時間帯に起きてます。
「ふわあ」
アクビをしながら朝食を作り、タロ君と一緒に食べる。
今朝のメニューはピザトースト。
タロ君の分は玉ネギ抜きです。
「大丈夫なのにー」
苦笑しながらもタロ君は、美味しそうに食べてくれる。
わたしは自分の分を平らげてステータスボードを開いた。
光るウインドゥが出現して、わたしのいるところがダンジョンになるという事実を実感する。
表示されたDPという単語をタップして収支を確認。
消費DPは日付が変わった時点でマイナスされる。
DPって魔力のことらしいんだけど、MPの魔力とはどう違うんだろ?
【現在のDP :74000DP】
【昨日の消費DP:26000DP】
【※消費DP内訳 マッドゴーレム作成:10000DP(百体分)】
【 ドロップ品設定 :10000DP】
【 ダンジョンコア消費: 1000DP】
【 ダンジョン施設消費: 1000DP】
【 ボスモンスター消費: 3000DP】
【 モンスター消費 : 1000DP(百体分)】
昨日はモンスター作成とドロップ品設定があったから26000DP消費と大きいけど、今日からは6000DPだけだから──うん、十二日は生き延びられるね!
って、十二日だけ?
……うーん。
「マスター、大丈夫か?」
ピザトースト(もちろん食べやすい大きさに切って出したよ)を食べ終わったタロ君が、わたしの膝に乗って見上げてくる。
黒い豆柴を抱き締めると、モフモフの感触が不安を溶かしてくれた。
「今日来る調査員次第かなあ」
調査するだけだから、あんまりモンスターは退治しないよねえ。
二十五パーセントのドロップ率だから、最低でも四体はマッドゴーレムを倒してもらわないとポーションは出ないんじゃないだろうか。
収支画面を消して説明書を出し、人間がダンジョンに来たときの生産DPを確認する。
「ひとり1000DPなんだね」
「異世界だと入ってきた人間が使う魔法によってもDPが加算されるが、この世界の人間は魔法を使えないからな」
「アイテムコアに付与されている魔法の力は?」
調査員は装備しているはず。
「この世界の人間は魔法が使えないから、アイテムコアの付与効果はダンジョン施設の魔力を利用して発動してるのだ。元からダンジョンにある魔力だから加算はされない」
「あれ? モンスター同士の戦闘でもDPは増えるんだよね?」
「この形式でアイテムコアが生み出す魔力は、発動のために使用されたダンジョン施設の魔力と釣り合ってるのだ。モンスターの戦闘時にはモンスター同士の魔力が反応して、作成時と日々の消費に使われた以上のDPが発生する」
「そっかー」
わたしのステータスボードを閉じて、今度はタロ君のステータスを確認する。
能力値に違いはないけれど、種族レベル3とボスモンスターレベル1の横にあるレベルアップバーが伸びていた。
昨日一緒にモンスターを作ったからかな?
アイテムを設定したからか、わたしのダンジョンマスターのレベルアップバーも伸びてる。そのうちまたレベルアップするのかな。
人間の種族レベルの横のバーはちょっとしか伸びてなかった。
こちらのレベルアップは遠そう。
タロ君がレベルアップしていくと、今の大地と闇以外の属性のモンスターも作成できるようになる。
大地や闇と相性の悪い属性のモンスターを作ったらモンスター同士で争いが生じてDPが生産されるから、ダンジョンに人間が入らなくてもDPを維持できるようになるはず。
でもそうなったらそうなったで、タロ君の消費DPが増えちゃうという。
「んー……」
今考えていても仕方がない。
わたしはタロ君を膝から降ろして立ち上がった。
「食器洗って歯を磨いたら、ペット用品店へ行って首輪とリードを買おう」
「ん!」
この可愛い犬を守るため、ダンジョンマスターは頑張るよ!
……ウソです。
夏休みになってから、ずっとこの時間帯に起きてます。
「ふわあ」
アクビをしながら朝食を作り、タロ君と一緒に食べる。
今朝のメニューはピザトースト。
タロ君の分は玉ネギ抜きです。
「大丈夫なのにー」
苦笑しながらもタロ君は、美味しそうに食べてくれる。
わたしは自分の分を平らげてステータスボードを開いた。
光るウインドゥが出現して、わたしのいるところがダンジョンになるという事実を実感する。
表示されたDPという単語をタップして収支を確認。
消費DPは日付が変わった時点でマイナスされる。
DPって魔力のことらしいんだけど、MPの魔力とはどう違うんだろ?
【現在のDP :74000DP】
【昨日の消費DP:26000DP】
【※消費DP内訳 マッドゴーレム作成:10000DP(百体分)】
【 ドロップ品設定 :10000DP】
【 ダンジョンコア消費: 1000DP】
【 ダンジョン施設消費: 1000DP】
【 ボスモンスター消費: 3000DP】
【 モンスター消費 : 1000DP(百体分)】
昨日はモンスター作成とドロップ品設定があったから26000DP消費と大きいけど、今日からは6000DPだけだから──うん、十二日は生き延びられるね!
って、十二日だけ?
……うーん。
「マスター、大丈夫か?」
ピザトースト(もちろん食べやすい大きさに切って出したよ)を食べ終わったタロ君が、わたしの膝に乗って見上げてくる。
黒い豆柴を抱き締めると、モフモフの感触が不安を溶かしてくれた。
「今日来る調査員次第かなあ」
調査するだけだから、あんまりモンスターは退治しないよねえ。
二十五パーセントのドロップ率だから、最低でも四体はマッドゴーレムを倒してもらわないとポーションは出ないんじゃないだろうか。
収支画面を消して説明書を出し、人間がダンジョンに来たときの生産DPを確認する。
「ひとり1000DPなんだね」
「異世界だと入ってきた人間が使う魔法によってもDPが加算されるが、この世界の人間は魔法を使えないからな」
「アイテムコアに付与されている魔法の力は?」
調査員は装備しているはず。
「この世界の人間は魔法が使えないから、アイテムコアの付与効果はダンジョン施設の魔力を利用して発動してるのだ。元からダンジョンにある魔力だから加算はされない」
「あれ? モンスター同士の戦闘でもDPは増えるんだよね?」
「この形式でアイテムコアが生み出す魔力は、発動のために使用されたダンジョン施設の魔力と釣り合ってるのだ。モンスターの戦闘時にはモンスター同士の魔力が反応して、作成時と日々の消費に使われた以上のDPが発生する」
「そっかー」
わたしのステータスボードを閉じて、今度はタロ君のステータスを確認する。
能力値に違いはないけれど、種族レベル3とボスモンスターレベル1の横にあるレベルアップバーが伸びていた。
昨日一緒にモンスターを作ったからかな?
アイテムを設定したからか、わたしのダンジョンマスターのレベルアップバーも伸びてる。そのうちまたレベルアップするのかな。
人間の種族レベルの横のバーはちょっとしか伸びてなかった。
こちらのレベルアップは遠そう。
タロ君がレベルアップしていくと、今の大地と闇以外の属性のモンスターも作成できるようになる。
大地や闇と相性の悪い属性のモンスターを作ったらモンスター同士で争いが生じてDPが生産されるから、ダンジョンに人間が入らなくてもDPを維持できるようになるはず。
でもそうなったらそうなったで、タロ君の消費DPが増えちゃうという。
「んー……」
今考えていても仕方がない。
わたしはタロ君を膝から降ろして立ち上がった。
「食器洗って歯を磨いたら、ペット用品店へ行って首輪とリードを買おう」
「ん!」
この可愛い犬を守るため、ダンジョンマスターは頑張るよ!
応援ありがとうございます!
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