余命半年のはずが?異世界生活始めます

ゆぃ♫

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ナイフ

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椅子に座る。

「オーク肉のステーキと、ボーンラビットの鍋だ」とコーパスがぶっきらぼうに言って、持ってきた椅子にどかりと座った。

「わーい!ボーンラビットじゃ、ラーラはこれが好物じゃ」

とラーラが、椅子の上に立ち上がり喜んでいる。

コーパスは、素知らぬ顔で食べ始め、ボーンラビットの肉付きの骨をバリバリと噛み砕いて、煎餅のような音を鳴らしていた。

はじめてのボーンラビットを食べてみる。
食べた感じは、細い芋けんぴを3本くらいまとめて食べてる感じ。味は肉の味が染みていて美味しい。

食べ終わってから、一息ついていると。
ラーラに紙を渡された。

「ココに行けばナイフ見てもらえるからの」

外は少し日が傾いてきたが夜までまだ時間がある。

「よし、行こうか」片付けを終えたコーパスが、こちらに戻ってきながら言った。

「ありがとう」と、コーパスに声をかけてからラーラに、振り返り。
「ありがとうございます、またお願いします」と声をかけて出発する。

思っていたより遠く。20分ほど歩いたところにあった。

店をノックしても返事が無く、扉を開けてみたら、鍵は閉まっていない。

中に入っていくと、奥で作業をしているような気配がある。

「おーい、仕事を頼みたい」と大きな声でコーパスが言うと。

「うるさい!今は忙しい」と返事を返されてしまった…

しばらく店内を見ていると。
「帰れと言う意味だとわらんか?」と怒鳴りつけられた。

恐る恐る、ラーラから受け取った手紙を渡す。

「おーラーラの客か!珍しい、何を頼みにきたんだ?」
今までの態度と一変して、人懐っこいと言っていいほどの態度だ。

ナイフを見せ、「これに、ナイフの長さを変える付与とかできますか?」
と聞いてみる。

「お?こんなもんに付与つけんのか?もっとまともなの使った方がいいぞ」

と言いながら、ナイフをあちこちの角度から見る。

「このままじゃ無理だな、作り直しになるな…これは、そんなに大事なものなのか?そのまま付与するのは無理だ」

と言われてしまった…

「大事と言うわけでもないですが、頂き物なので、大切にはしたいなとおもってまして…」

と、コーパスを散らりと見た。

「お前、これ、親父にもらったのか?」
と、ナイフを眺めながら。つぶやいた。

頷くと、「見たことがあると思った、俺の子供の時のやつか」

少し考えるそぶりを見せて。


「コイツの手が小さいから、持ち手はそれを使って、ナイフの部分は、この素材を足して魔力を通りやすく、形は同じようなものを作れるか?」

とコーパスが、何か鉱石をわたし。

「その素材があれば余裕でできるよ!」
と返事があり、頼むことにした。

「コーパス、いつもありがとう。何かお礼をしたいのだけど何か欲しいものとか、やって欲しいこととかある?」
と聞くと、考えるそぶりを見せ。

「あるにはある。まだ先の事だから、ちょっと考えさせてくれ」

と、考えながら答えた。
「私にできる事ならなんでも言って」
とニコニコ顔で返事をして、鍛冶屋の作業を見つめる。

作る工程を見せてもらえるように頼むと簡単に許可してくれたのだ。

離れたところで見てるように、と言われ離れたところで眺める。


渡した鉱石から金属を取り出す工程で【分解会得】と、物質をバラバラにするスキルを会得した。

ナイフを溶かし、魔石から取り出した金属を練り叩き合わせる。

何度も火に入れたり出したりして形を整える。

最後に、刃になる部分を急激に冷やし焼入れをして。刃を研ぐ。

持ち手をつけて完成だ。

普通なら何日もかかるらしいのだが、小さなナイフな上に元の金属が柔らかい素材なだけあり、早くできた。

お金を支払いナイフを受け取る。

「魔力を流して、試してみて」と言われ…どうやっていいものかわからず、オドオドと聞く
「魔力の流し方とかわからないのでやってもらってもいいですか?」

「魔力を流すだけだぞ?何の属性でも構わない」
そう言われたが、みてきたものはできるが、魔力の単体を操作したことが今までに無いのでピンとこない…

「ナイフの持ち手から、先に流れるイメジで、とりあえず光魔法」と言って、見せてくれる。
ナイフの先から光が出て、光の剣のようになった。

【電気属性会得】とアナウンスされる。
電気系統は、光属性なのかーと何となーく思う…
その後、【火属性会得】【風属性会得】を会得した。

スキルと違って、属性を会得するといろんなものに応用ができそうだ。

最初からそういう物を教えて貰えばよかった。と今更思うのであった…
なんとなく、困ってなかったから、仕方ないか?

って感じで、練習場で、ナイフに魔力を流す。
魔力を流す量で長さ大きさが変わる、ドバっと流すと雑に太く。細ーく長~くイメージすると剣のような形が作れる。

これは便利だ。

「ありがとうございました」

挨拶をして帰る。もう外は真っ暗だ。
「コーパスも今日たくさん付き合ってもらって、ありがとう」

「良いんだ、楽しかった」

ニコリと笑い合い目が合っていることになんだか照れ臭くなり目を逸らし、ジェイに向き直り。
ジェイもありがとう」
と、ずっと静かについてきているジェイにも感謝して、頭をヨシヨシとして、帰路に着いた。

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