21 / 27
第4章 私の記憶
21話 ラルフの森
しおりを挟む
ハイ、前回までのあらすじ...
前世の私が描いたオリキャラ曰く、うちの子であるアマンダを探すため、もう1人のうちの子(ハーピィ)に情報提供してもらう為に只今ラルフの森にいます。
にしてもこの森...すっごい高い。
森って言うからもっとこう生い茂まくった感じのジャングルかと思ったら、1本1本の木の高さが半端ない...。木1本で直径3mのぶっとい幹に、高さが多分1kmはあると思う...。これを登ろうとか少しばかり思ったけど、下りるのが怖いと思うのでやめといた。上を見上げると、緑の葉でいっぱいになっていてここまで陽の光が差してこないことが分かる。それはつまり、この木々は上の部分が結構な程に生い茂っている。逆に下の部分は光がそこまで届かないので草や枝が生えない。地面はそこそこ雑草が生えてるくらいで花とか全く見当たらない。
さらに、木々は適度な距離で離れていて、くっ付いてる木々が全くない。まぁそれのお陰でこうしてフツーに歩くことが出来るんだけどさ、多分木々同士でくっ付いてる状態だと栄養分とかで問題あるんじゃないだろうかと考察してる。あと、この木...幹に穴開けてスペース作ればマイホーム出来るんちゃう?寝床なんて簡単に作れるぞ。それこそエルフとかやりそうだけど...ここ一応ケルベロスの住処だからなぁ。住みたがるわけないわな。
...でも、あのハーピィは例外だな。
何でもかんでも興味を持ったものにはとことん追求するタイプだからなぁアイツ。それが例え、火の中水の中だろうが飛び込むだろう...。
ピコン
あ、やっと反応来た。
この森に入る前から"気配察知"をかけておいてたけど、ここの森ってケルベロスの住処のはずなのに、30分経っても会えなかった。そろそろケルベロス1匹は見つかるだろうと思っていた矢先に来た。ケルベロスは魔物判定だから紫の点で表示されるはずだ。
...なーのーにー、なんで紫じゃないねーん。
まさか、アイツ?
色を見る限り...緑?黄緑ではなく緑。
え?緑ってハーピィなん??
んーでも、そんな感じするわ。
黄緑だと妖精っぽく思うし...とりま、コレのいるところに向かいますか。だがコレがアイツだとも限らない。だから用心して行かなくてはならない。その為にまず......
"気配隠蔽"、"無音"、"無臭"!!
ケルベロスのことも考慮し編み出した。
相手がどれほどの実力なのか...少し試させてもらいますかね。
緑の点が表示されたところに向かう。
私の身体能力ならすぐに着く。
なんたって、最高で時速100㎞なんだからなぁ...多分...。正確に測ったことないからわかんないけどそんな感じがする。
もう少しで着くところだけど...100m離れた所で歩いていく。誰かもわからない相手に突っ込んで行くなんてことしたくないない。一応気配を隠してるから気づくはずないと思うけど...バレたらどうしよう...。
...めっちゃ心臓バクバクするっ!!!
わーやばーい、こういう偵察行為ってめっちゃ緊張(?)するーやばーい、帰りたーぃ...。でもこれもアマンダの為!うちの子の為と思えば...!!なんとかなる!...と思う。
...えぇい!弱気になるな、ザベル!ここが正念場だっ!!...全く正念場じゃないと思うけど、とにかく頑張れ私!!
緊張と不安を思いながらも巨大な木々を通りながら気配察知で表示されたところに向かう道中、足跡を見かけるようになってきた。その足跡の形が犬の足跡と似てる。やはり、ここはケルベロスの住処なのだと思った、だがそのケルベロスをまだ発見していない...。足跡はあるのに姿が全く見えない。私の気配察知にも引っかからない。
一体全体どういうことだ?
足跡を見る限り新しく作られた足跡だ。それも1匹だけでなく、確実に数10匹はいる。まだ新しい足跡なら近くにいるはずだ。
まるで私を認知し避けてるような...地味に傷つくぞ。
となるとだな...これは罠か。
この森に入った時は全く足跡は無く、雑草なんかがそこそこ生えてるくらいだったのに、急に足跡が見えた。いや、見させたんだろう。意味的には...
警告
ここからは先は死ぬぞ、という意味なんだろう。ん?アイツってこんなことするっけ?アイツの設定はマッドサイエンティストで基本興味の無いものには執着が無い。それも子供の姿である私なら尚更、警告なんて優しいことはしない。あぁぁ~ますますわからん!ホントーに何考えてるんだ!?あいつは!創った私でもわからんぞ!
あーーーーー!もういい!
考えるのが面倒になってきた...。
頭に手を当てクシャクシャとかく。
別に私はケルベロスを追ってここまで来た訳では無いし、本題のアイツの所に向かいますか。ケルベロスに構っていたら日が暮れる。再び"気配察知"をかけてみる。
が、表示されたところはココだった。
...は?
動揺しながらも固まる。
.........???どゆこと?
確かにこの点...緑だけどさ...
まさかのパターン...?
恐る恐る、上を見上げると...
上から何かが来る!?
咄嗟に後ろに下がり避ける。
あっぶねぇー...避けるのに集中してたから何が来たのか分からん。上から落ちて?来たものはそのまま地面に向かって落ちた。その衝動で土埃が舞っている。"気配察知"でもう一度確認してみると、落ちて来た所に緑の点が表示されている。間違いない、こいつが最初に反応が来たものだろう。
「ここに何の用だ?」
土埃から出てきたのは、予想通りのハーピィだ。が...色が違う。私が探している奴は緑の羽だが、こいつは水色の羽だ。別人のハーピィということになるな...。
「おいガキ、質問に答えろ」
長髪の女のハーピィがそう言う。
相手は私に向けて殺気立っている...。
あまり挑発になるような言動は避けるべきか...。
「緑の羽を持つハーピィに会いに来た。知っているのなら案内して欲しい」
「......たったそれだけの為にここまで来たのか?しかもガキ1人で?」
えぇそうですよーだ!
信じられないかもしんないけど真実ですもん!
「そうだがなんだ?」
「.........」
半信半疑の目で私をジロジロ見るハーピィ。
正直なところ、あんま見ないでほしいです。
私の精神HPがもたないから...。
すると、水色のハーピィは徐々に私に近づいて来てさらにジロジロ見る...え?これ何してるん?なんか私の匂いとか嗅いでません?まさか!私の服ってそんなに臭いのか!?うぅ...結構傷つくぞ。私の周りをグルグルと10回程回ったあと、相手の動きが止まった。
「...お前、ここに来るのにどれくらいかかった?」
何故かお相手さんは私がここまで来るのにどれくらいの時間がかかったのかを尋ねる。その質問に少し困惑したが、お相手さんは、はよ答えろと言わんばかりの目で見てくるので、致し方なく正直に話す...。
「......今日来た」
「...やっぱりな」
へ?
「お前の体から焼いたあとの匂いがしない」
「...?」
何言ってるのこいつ...訳分からん。
頭の中が?マークでいっぱいになった。
「おいガキ、質問に答えろ。お前はどうやってここまで来た?ガキのお前にこんな遠い所まで来れるはずがない」
え?どうやって言われてもなぁ...。
「走って来た」
「...はぁ?」
呆れた顔で言われた。
いやぁ普通に頑張って走って来たんだし。
嘘は言ってないぞ。
「ガキ、嘘を吐くならもう少しマシなのを選べ。下手くそ過ぎる」
いや、だから嘘じゃないってば。
「どうせ誰かに連れてこられたんだろ?可哀想になぁ」
あ、その顔やめい。
めちゃ腹立つから。
てか1発殴りたい。
殴りたい気持ちを抑え、クルっと右回転し、テクテクと歩いていく。こいつなんかに構ってたらホントに夜になっちゃう。
「おい、何処行く?出口なら案内してやるぞ?」
「要らない」
「...出ていかないつもりか?ここが何処だか知って言ってるのか?」
「ラルフの森、別名ケルベロスの住処」
「......だったら何故出ていかない?」
テクテクと歩いていく私に続き、ハーピィも付いてくる。やがて私は立ち止まりハーピィの方に顔を向ける。
「...邪魔」
マージーで鬱陶しいんだけどこいつ。
知らないなら付いて来ないでください。
それともあなた迷子ですか?(心の中で絶賛煽り中)
「私らの縄張りでガキの死体なんざあったら目覚めが悪いだろ」
...ほぅーーーここアンタらの縄張りなんだ。
てことはつまり、こいつは今私の監視?でもしてるのか?
「有難く思えよ。ガキ」
思いたくないっすね。
はぁ...もういい無視しよう。
さて、本当にアイツ何処なんだ?
唯一の手がかりは私が持つ"気配察知"
これを使っても見つけ出せないとなると困ったぞ...他に見つけ出す手段はないかと考える。あ、そうだ。"熱源探知"って使えたな私。気配が無くとも体温が分かればこっちもんだ。
"熱源探知"発動
途端に周りが青く見えるようになった。
おそらく青くなっているのは熱が無いという事。赤く見えるのは熱を持つ何か...。さてさて、アイツはどこかな?とキョロキョロ見渡す。すると、右方向の奥に赤い所が見えた。遠すぎて何があるのか分からないぞ...アレ。
でも段々と赤い所が大きくなっていく...ってアレ近づいてる!?えっ!?何アレェ!!?
とりあえず、"気配察知"もかけてみた。
かけた途端に反応が来た。
つまり、アレは気配を隠蔽していない何か。
色は白だったから人間だ...人間いたんやなココ。
とりま どうしようかなぁ...。
まず人に会いたくない。これは絶対前提。
となると何処かに潜むか...面倒くさいけど。
てかココなぁーんにも無いからどこに隠れる!?このデッカイ木の上にでも行くか?でもあの人達(?)の事を見てみたいし...気配隠蔽するか。てことで"気配隠蔽"!!
「...ん?あのガキ何処行きやがった?」
後ろにいたハーピィが疑問を浮かべながら首を傾げる。最初からこうすれば良かったかも...なんて少しばかり後悔する。さて...ここからは見物かな。何が出てくるやら...
「___うおおおおおおおおおおおお!!走れ走れええええええええええええ!!!!」
出てきたのはメビウス王国まで行く途中に会った冒険者、レッドだった...。その後ろにあと3人ほど続いて走って来ている。そしてその後ろにケルベロスの大群...なんだありゃ?
......あいつら、何してんだ?
前世の私が描いたオリキャラ曰く、うちの子であるアマンダを探すため、もう1人のうちの子(ハーピィ)に情報提供してもらう為に只今ラルフの森にいます。
にしてもこの森...すっごい高い。
森って言うからもっとこう生い茂まくった感じのジャングルかと思ったら、1本1本の木の高さが半端ない...。木1本で直径3mのぶっとい幹に、高さが多分1kmはあると思う...。これを登ろうとか少しばかり思ったけど、下りるのが怖いと思うのでやめといた。上を見上げると、緑の葉でいっぱいになっていてここまで陽の光が差してこないことが分かる。それはつまり、この木々は上の部分が結構な程に生い茂っている。逆に下の部分は光がそこまで届かないので草や枝が生えない。地面はそこそこ雑草が生えてるくらいで花とか全く見当たらない。
さらに、木々は適度な距離で離れていて、くっ付いてる木々が全くない。まぁそれのお陰でこうしてフツーに歩くことが出来るんだけどさ、多分木々同士でくっ付いてる状態だと栄養分とかで問題あるんじゃないだろうかと考察してる。あと、この木...幹に穴開けてスペース作ればマイホーム出来るんちゃう?寝床なんて簡単に作れるぞ。それこそエルフとかやりそうだけど...ここ一応ケルベロスの住処だからなぁ。住みたがるわけないわな。
...でも、あのハーピィは例外だな。
何でもかんでも興味を持ったものにはとことん追求するタイプだからなぁアイツ。それが例え、火の中水の中だろうが飛び込むだろう...。
ピコン
あ、やっと反応来た。
この森に入る前から"気配察知"をかけておいてたけど、ここの森ってケルベロスの住処のはずなのに、30分経っても会えなかった。そろそろケルベロス1匹は見つかるだろうと思っていた矢先に来た。ケルベロスは魔物判定だから紫の点で表示されるはずだ。
...なーのーにー、なんで紫じゃないねーん。
まさか、アイツ?
色を見る限り...緑?黄緑ではなく緑。
え?緑ってハーピィなん??
んーでも、そんな感じするわ。
黄緑だと妖精っぽく思うし...とりま、コレのいるところに向かいますか。だがコレがアイツだとも限らない。だから用心して行かなくてはならない。その為にまず......
"気配隠蔽"、"無音"、"無臭"!!
ケルベロスのことも考慮し編み出した。
相手がどれほどの実力なのか...少し試させてもらいますかね。
緑の点が表示されたところに向かう。
私の身体能力ならすぐに着く。
なんたって、最高で時速100㎞なんだからなぁ...多分...。正確に測ったことないからわかんないけどそんな感じがする。
もう少しで着くところだけど...100m離れた所で歩いていく。誰かもわからない相手に突っ込んで行くなんてことしたくないない。一応気配を隠してるから気づくはずないと思うけど...バレたらどうしよう...。
...めっちゃ心臓バクバクするっ!!!
わーやばーい、こういう偵察行為ってめっちゃ緊張(?)するーやばーい、帰りたーぃ...。でもこれもアマンダの為!うちの子の為と思えば...!!なんとかなる!...と思う。
...えぇい!弱気になるな、ザベル!ここが正念場だっ!!...全く正念場じゃないと思うけど、とにかく頑張れ私!!
緊張と不安を思いながらも巨大な木々を通りながら気配察知で表示されたところに向かう道中、足跡を見かけるようになってきた。その足跡の形が犬の足跡と似てる。やはり、ここはケルベロスの住処なのだと思った、だがそのケルベロスをまだ発見していない...。足跡はあるのに姿が全く見えない。私の気配察知にも引っかからない。
一体全体どういうことだ?
足跡を見る限り新しく作られた足跡だ。それも1匹だけでなく、確実に数10匹はいる。まだ新しい足跡なら近くにいるはずだ。
まるで私を認知し避けてるような...地味に傷つくぞ。
となるとだな...これは罠か。
この森に入った時は全く足跡は無く、雑草なんかがそこそこ生えてるくらいだったのに、急に足跡が見えた。いや、見させたんだろう。意味的には...
警告
ここからは先は死ぬぞ、という意味なんだろう。ん?アイツってこんなことするっけ?アイツの設定はマッドサイエンティストで基本興味の無いものには執着が無い。それも子供の姿である私なら尚更、警告なんて優しいことはしない。あぁぁ~ますますわからん!ホントーに何考えてるんだ!?あいつは!創った私でもわからんぞ!
あーーーーー!もういい!
考えるのが面倒になってきた...。
頭に手を当てクシャクシャとかく。
別に私はケルベロスを追ってここまで来た訳では無いし、本題のアイツの所に向かいますか。ケルベロスに構っていたら日が暮れる。再び"気配察知"をかけてみる。
が、表示されたところはココだった。
...は?
動揺しながらも固まる。
.........???どゆこと?
確かにこの点...緑だけどさ...
まさかのパターン...?
恐る恐る、上を見上げると...
上から何かが来る!?
咄嗟に後ろに下がり避ける。
あっぶねぇー...避けるのに集中してたから何が来たのか分からん。上から落ちて?来たものはそのまま地面に向かって落ちた。その衝動で土埃が舞っている。"気配察知"でもう一度確認してみると、落ちて来た所に緑の点が表示されている。間違いない、こいつが最初に反応が来たものだろう。
「ここに何の用だ?」
土埃から出てきたのは、予想通りのハーピィだ。が...色が違う。私が探している奴は緑の羽だが、こいつは水色の羽だ。別人のハーピィということになるな...。
「おいガキ、質問に答えろ」
長髪の女のハーピィがそう言う。
相手は私に向けて殺気立っている...。
あまり挑発になるような言動は避けるべきか...。
「緑の羽を持つハーピィに会いに来た。知っているのなら案内して欲しい」
「......たったそれだけの為にここまで来たのか?しかもガキ1人で?」
えぇそうですよーだ!
信じられないかもしんないけど真実ですもん!
「そうだがなんだ?」
「.........」
半信半疑の目で私をジロジロ見るハーピィ。
正直なところ、あんま見ないでほしいです。
私の精神HPがもたないから...。
すると、水色のハーピィは徐々に私に近づいて来てさらにジロジロ見る...え?これ何してるん?なんか私の匂いとか嗅いでません?まさか!私の服ってそんなに臭いのか!?うぅ...結構傷つくぞ。私の周りをグルグルと10回程回ったあと、相手の動きが止まった。
「...お前、ここに来るのにどれくらいかかった?」
何故かお相手さんは私がここまで来るのにどれくらいの時間がかかったのかを尋ねる。その質問に少し困惑したが、お相手さんは、はよ答えろと言わんばかりの目で見てくるので、致し方なく正直に話す...。
「......今日来た」
「...やっぱりな」
へ?
「お前の体から焼いたあとの匂いがしない」
「...?」
何言ってるのこいつ...訳分からん。
頭の中が?マークでいっぱいになった。
「おいガキ、質問に答えろ。お前はどうやってここまで来た?ガキのお前にこんな遠い所まで来れるはずがない」
え?どうやって言われてもなぁ...。
「走って来た」
「...はぁ?」
呆れた顔で言われた。
いやぁ普通に頑張って走って来たんだし。
嘘は言ってないぞ。
「ガキ、嘘を吐くならもう少しマシなのを選べ。下手くそ過ぎる」
いや、だから嘘じゃないってば。
「どうせ誰かに連れてこられたんだろ?可哀想になぁ」
あ、その顔やめい。
めちゃ腹立つから。
てか1発殴りたい。
殴りたい気持ちを抑え、クルっと右回転し、テクテクと歩いていく。こいつなんかに構ってたらホントに夜になっちゃう。
「おい、何処行く?出口なら案内してやるぞ?」
「要らない」
「...出ていかないつもりか?ここが何処だか知って言ってるのか?」
「ラルフの森、別名ケルベロスの住処」
「......だったら何故出ていかない?」
テクテクと歩いていく私に続き、ハーピィも付いてくる。やがて私は立ち止まりハーピィの方に顔を向ける。
「...邪魔」
マージーで鬱陶しいんだけどこいつ。
知らないなら付いて来ないでください。
それともあなた迷子ですか?(心の中で絶賛煽り中)
「私らの縄張りでガキの死体なんざあったら目覚めが悪いだろ」
...ほぅーーーここアンタらの縄張りなんだ。
てことはつまり、こいつは今私の監視?でもしてるのか?
「有難く思えよ。ガキ」
思いたくないっすね。
はぁ...もういい無視しよう。
さて、本当にアイツ何処なんだ?
唯一の手がかりは私が持つ"気配察知"
これを使っても見つけ出せないとなると困ったぞ...他に見つけ出す手段はないかと考える。あ、そうだ。"熱源探知"って使えたな私。気配が無くとも体温が分かればこっちもんだ。
"熱源探知"発動
途端に周りが青く見えるようになった。
おそらく青くなっているのは熱が無いという事。赤く見えるのは熱を持つ何か...。さてさて、アイツはどこかな?とキョロキョロ見渡す。すると、右方向の奥に赤い所が見えた。遠すぎて何があるのか分からないぞ...アレ。
でも段々と赤い所が大きくなっていく...ってアレ近づいてる!?えっ!?何アレェ!!?
とりあえず、"気配察知"もかけてみた。
かけた途端に反応が来た。
つまり、アレは気配を隠蔽していない何か。
色は白だったから人間だ...人間いたんやなココ。
とりま どうしようかなぁ...。
まず人に会いたくない。これは絶対前提。
となると何処かに潜むか...面倒くさいけど。
てかココなぁーんにも無いからどこに隠れる!?このデッカイ木の上にでも行くか?でもあの人達(?)の事を見てみたいし...気配隠蔽するか。てことで"気配隠蔽"!!
「...ん?あのガキ何処行きやがった?」
後ろにいたハーピィが疑問を浮かべながら首を傾げる。最初からこうすれば良かったかも...なんて少しばかり後悔する。さて...ここからは見物かな。何が出てくるやら...
「___うおおおおおおおおおおおお!!走れ走れええええええええええええ!!!!」
出てきたのはメビウス王国まで行く途中に会った冒険者、レッドだった...。その後ろにあと3人ほど続いて走って来ている。そしてその後ろにケルベロスの大群...なんだありゃ?
......あいつら、何してんだ?
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
46
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる