【完結】【R18BL】早漏な俺を遅漏のルームメイトが特訓してくれることになりました。

ちゃっぷす

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第三章

無自覚でした。俺も最低野郎でした。

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今の大地じゃまともに話しなんかできねえ。
俺はトイレに大地を残し、意を決してマリカちゃんに声をかけた。

「マリカちゃん……今、いい?」
「いいよー」
「あの、さ。大地のこと、どこまで知ってんの?」
「たぶん誰よりも知ってるよー。大地君、私には本性出せるみたいで色々話してくれてたから」

マリカちゃんの言葉に、心臓をぐにゃりと握り潰された感覚がした。
たった半年の付き合いで分かったようなクチ聞くんじゃねえ。俺が一番大地のこと分かっている……つもりだった。

俺は唇を噛んだまま、感情を押し殺して尋ねる。

「……教えてくれる? 大地、あんな感じで……話になんねえからさ」
「いいよー。って言っても、さっき大地君が話したことが全てなんだけどねぇ」
「あの話マジなの?」

マリカちゃんは上目遣いで、品定めするような目で俺を見た。

「あの大地君が、泣きながら打ち明けてる言葉。爽君には嘘に聞こえるの?」
「聞こえねえけど……急にあんなこと言われても……。何がなんだか、もう意味分かんねえ」
「急に、ねえ……。よっぽど大地君は、君の前で猫被ってたんだね」
「俺の前で……猫……」

それからマリカちゃんは色々と教えてくれた。
悔しいけど、もし彼女の言うことが本当なんだったとしたら、十年以上も一緒にいた俺より、たった半年寝ていただけのマリカちゃんの方が、本当の大地のことを知っていた。

幼い頃の大地にとって、俺がたった一人の友人であり、大切な人だったこと。
俺が他の友だちと話しているだけで、嫉妬で狂いそうになっていたこと。
俺に初めて彼女ができたあの日、大地は家に帰って朝まで泣いたこと。
俺が初めて女の子とセックスしたと聞いて、大地は泣きながら、俺のことを想像してヌいたこと。
俺の彼女とヤリながら、俺と繋がった気持ちになっていたこと。
俺とセックスがしたすぎて、チカのケツを掘ったこと。
あの〝特訓〟の日々が、大地にとって、人生で一番幸せな時間だったこと。
ノンケの俺を振り向かせることを諦めて、俺に快感を刻めるだけ刻んだ大地。その快感を手繰って俺が体だけでも求めに戻ってきたらいいのにと、一縷の望みに賭けたこと。

「……あいつはバカなの?」
「バカだよねー」

あいつがしたことは最低だ。なんてひどいことをしやがるんだろう。一回死ねばいいのにと思う。
でも、どれもこれも、全部俺のことが好きでした行動らしい。だからって許せるようなことじゃもちろんねえけど。

大地のことを何も分かっていなかった俺でも、そういう、ひとつのことに真っすぐで、それを完遂するためなら誰にどう思われたって構わないってところは大地らしいと思った。
人がやろうとも思わないことを、何も考えずに平気でやっちまうアホでへんてこりんなヤツなのは、昔から変わんねえ。

それで、女の子を好き放題弄んでいた大地は、マリカちゃんに一杯食わされたということらしい。
マリカちゃんも……ついでにチカも、俺と付き合ったらセックスバリウマ大地がオマケでついてくるから言い寄ったとのことだ。なるほど、俺は遊ばれていたというわけか。

親友に歴代の彼女を寝取られてたわ、彼女は大地相手目当てで言い寄ってきていたわで精神崩壊待ったなしだぜクソヤロー。

「でも、私は分かってたよ? 大地君が爽君のこと好きなこと。だから、君を使って脅したのー」
「ポップに脅すんだなあ、今どきの女子は……」
「ちょっと。他の女の子と一緒にしないでよ。他の女子が可哀想でしょ?」
「自分が最低な自覚あるんだ」
「もちろんあるわよ。身の程は弁えてるつもり」
「潔いビッチですこと」
「それはどうも」

つまり、俺に歴代の彼女を寝取っていたことをバラされたくなかったら、大人しく浮気相手になっておけと、マリカちゃんが大地を脅したそうだ。俺に嫌われたくなかった大地は、言うことを聞くしかなく、呼び出されたら泣く泣くマリカちゃんの家に行って抱いていたらしい。
大地はセックスが驚異的なほど上手いが、遅漏すぎてイッてくれないのだと、マリカちゃんが愚痴をこぼした。彼氏に相談することじゃねえだろそれ。

マリカちゃんは大地の愚痴を漏らしたあと、パンと両手を叩いた。

「はい、これが大地君の知られざるヒストリーでしたー。じゃかじゃかじゃー」
「あのさ。マリカちゃんさ。さっきから他人事みたいに喋ってるけど、君も当事者だからね? 分かる? 君、俺と付き合ってんのよ。それなのに大地と寝てたの。半年間もの間、浮気してたんだよ。ねえ、分かってる? じゃかじゃかじゃーじゃなくて」
「うん、分かってる分かってるー」
「なんか俺にないの? 謝るとかさ、浮気バレて泣くとかさ、そういうの。少なくとも今まではあったよ? ねえ」

マリカちゃんは顎に指を当てて、「うーん?」と首を傾げた。

「浮気は私からバラしたんだから泣くわけないし? それに、私だけが謝るのはちょとちがくない?」
「何が違うの? もちろん大地も謝るべきだと思うけどさ」
「ううん、そうじゃなくて。だって爽君だって謝る気ないんでしょ?」
「は? なんで俺が謝らないといけないの?」
「だって、爽君だって私と付き合ってる間、大地君といやらしいことしてたんでしょ?」
「ハッ……」
「キスとおちんちんタッチと挿入はしていないって大地君は言い張ってたけど、それってつまり、それ以外はしてたってことでしょ? つまり……前戯?」
「……はい」
「それもれっきとした浮気だよねえ? 自分のこと棚に上げて、私と大地のこと責めるのは違くない?」

そう……なのか……? そうなのか!? え!? もしかしてそうなの!?
でも確かに……そう言われてみると……俺も大地と浮気してたってことに……なる……!

「はい、質問でーす。爽君は、私と付き合ってからも大地君とえっちなことしてましたかー?」
「……はい」
「それはいつからですかー?」
「付き合い始めてから一カ月後くらいから……です……」
「ということはつまり、半年間浮気してたと言うことですねー?」
「……はい」
「あはは! 半年間! 私たちと同じだねー!」

冷や汗を垂らしている俺に、マリカちゃんがずいと顔を寄せる。

「じゃあ、もうひとつ質問しまーす」
「……はいぃ……」
「爽君は、本当に私のことを好きでしたかー?」

マリカちゃんの質問に、俺は答えられなかった。
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