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ユリウス父さんが城内で早朝から色々な事があり落ち込みの中ブランシェ家では1家族が屋敷に訪れていた。
「ユリーナどういう事何だ!」
「ユリーナ…ああ……何て可哀想に……」
「……ユリーナ私も事情が聞きたい…どうしてユリウス侯爵と別れる事になったのか……」
「……御父様、御母様、御兄様…御免なさい……御心配を御掛けして…」
客室に通された家族はユリーナ母さんの家族で貴族達からの噂話を聞きルカリオ兄達とすれ違いで屋敷に訪れていた。
ユリーナ母さんは自分の家族にユリウス父さんとの事を全て話をした。
「……ユリウス…許さん……私の娘に恥をかかせ自分はシルビア王女と結婚等…我が一族を馬鹿にしているのか!!」
「ユリーナ……わたくしは反対をしたのですよ…ユリウス侯爵のような方と結婚をする事は…それでも貴女はユリウス侯爵を選んでしまった……月日が経てば分からない事なの、あの日ユリウス侯爵が貴女の為に頭を下げた事はその時だけ…他の求婚相手を無視をしたのはシルビア王女と結婚する為だったのよ」
ユリーナ母さんは黙り両親の話を聞いていた。
「……ユリーナあの日私がユリウス侯爵が君との結婚の申し込みをしているなか、君の中にはもうユリウス侯爵が入っていた。
だから私は君との結婚を諦めたんだ…」
「……スティーブン御兄様…」
スティーブン・ルシアルン伯爵はユリーナ母さんの父親の知り合いの息子でユリーナ母さんとは幼馴染みだった。子供の頃から良く一緒に遊んでいた。ユリーナ母さんには兄のような存在でスティーブン伯爵はユリーナ母さんを1人の女性として見ていた。
ユリーナ母さんに結婚の申し込みをするため屋敷に訪れた時ユリウス父さんがユリーナ母さんの両親に頭を下げ結婚の申し込みをしている場面に出くわしその時ユリーナ母さんの顔を見て心の中にユリウス父さんがいる事が分かり結婚の申し込みを諦めたと言う。
「ユリーナ何故ユリウスにシルビア王女との結婚を許した?離婚をすればシルビア王女とは結婚出来なかったものを……」
「……ユリウス様は既にシルビア様と結婚の約束をしていたのです…もう後には退けなかったのです…」
「何と!!」
家族皆驚き悔しさが込み上げていた。
「それに子供達の事を考えての私が決めた事です。ユリウス様は私と子供達を城に住まわせるおつもりでした…ですが私は断りこのブランシェ家の跡を継ぐことを決めたのです。」
「……相続争いから逃れる為なのか?!」
ユリーナ母さんは頷き両親達は黙るしかなかった。
「……子供達は学校か?」
「…行きたく無い事は分かって居ました…噂が子供達にも辛い思いをさせて仕舞う事だと…親のせいで子供達に辛い思いをさせました……母親失格です…」
ユリーナ母さんの目から涙が流れ落ちユリーナ母さんの母親が側で慰めていた。
「……ユリーナ、メイドと使用人も城に行くと聞いたが…だから今メイド達が騒いで荷物を纏めて居たのか?」
「はい、必要な人数で良いのです。ユリウス様の後を追うメイド達はいりません…」
ユリーナ母さんから聞いた家族はユリウス父さんに呆れ、今はユリーナ母さんを心配していた。
「ユリーナ、屋敷にはジェーンちゃんとリンちゃんそしてカイトちゃんかしら…久しぶりに会いたいわおじい様とおばあ様が来たと伝えて暮れるかしら…」
この場の雰囲気を変えたいためユリーナ母さんの母親が俺達に会いたいと言っていた。
「子供達も喜ぶと思うけど……カイちゃんを見たら驚くと思うので今は会わない方が…」
「ん?どうしたのだ?1歳になったカイトに何か合ったのか?」
「…言いにくいけど容姿に問題が……」
「何か病気でも?」
ユリーナ母さんは困った感じで先にジェーン兄とリン姉に会わせる事にした。
「おじいちゃま、おばあちゃま!!」
リン姉が扉を開き走りだし叔父と叔母に会いに来ていた。
「おおっ、大きくなったなリンまた可愛いレディになったものだな」
「本当あんなに小さなリンちゃんが大きくなって…」
「ジェーン久しぶりだな私の事は覚えているか?」
「はい、お久し振りですスティーブン兄様」
ユリーナ母さんの両親での招待で家族皆会う時にスティーブン伯爵も呼ばれる事も合った。
「あのね、あのね!おじいちゃま、おばあちゃま、カイちゃんがもっと大きいんだよ。父様と変わらないんだよ」
「リン!駄目だよカイトの事言ったら……」
ユリーナ母さんの両親とスティーブン伯爵はお互いに顔を見てユリーナ母さんの顔を見た
「……何故私の顔を見るのですか?」
「……いや…サッパリと分からなくてな…カイトは私達と同じ大人なのか?」
「……会って見ますか?カイちゃんに…」
「……あ、ああ…そうだな…孫の顔を見てみないと…」
「……ジェーンちゃんカイちゃんは御部屋にいるの?」
「え、あ、うん、掃除していると思う…」
「「「!?」」」
ユリーナ母さんの両親とスティーブン伯爵はとにかくカイトに会いに行こうとユリーナ母さんと一緒に俺の部屋に案内をしていた
俺は1人自分の部屋を掃除していた。初めて部屋を貰う嬉しさから今ホウキではわいていた。
コンコン!「カイちゃん……私です…」
「はい、今部屋を掃除……?!」
扉を開いた先には俺の黒髪の快斗の姿を見て驚いている両親とスティーブン伯爵が目の前に立ちユリーナ母さんは苦笑いをしていた。









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