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ブランシェ家の朝は早く俺は目が覚めてしまった為自分の部屋を掃除していた。今の俺にはメイド付きは居ない別に俺はメイドが居ない方が動きやすい為助かる自由に出来るからな。
俺が部屋の掃除をしているとルカリオ兄がまだ眠そうな顔で俺の部屋に入って来た。
「……カイ…朝から何やっているの?」
「にぃおはよう、いっも早いねまだ眠そうだけど」
ルカリオ兄は俺の部屋の周りを見て聞いてきた
「ねぇ、カイ…カイの部屋からガサガサ、バンバンと音がして、虫でも居たの?その音で目が覚めて様子を見に来たけど……」
「あ……」
俺は自分の部屋を紙類を纏め、バンバンの音はベッドの上を叩いた音が聞こえシーツを整えている時隣の部屋のルカリオ兄に聞こえていたようだ。
「ごめんね朝からバタバタとして、…早く目が覚めたものだから今の内に部屋の掃除をしていたんだ」
俺は快斗の時の独り部屋のつもりで掃除をしていた為まだ起きるのに早いルカリオ兄を起こしてしまったようだ…
「……カイって朝早いから年配のおじさん見たいな処があるよね」
「年配のおじさん?!」
俺はおじさんと言うことにショックを受けたが否定出来なかった
「僕はこのまま起きて学校の準備をするからカイは気にしなくて良いよ、部屋に戻るね」
ルカリオ兄は自分の部屋に戻り俺はルカリオ兄からおじさんと言われた事が頭の中に残りまだ3歳と18歳何だが…と朝から落ち込んでいた。
皆での朝食は終わり上の兄姉達は学校に行くためアニー姉を除く3人のショーン兄とエミリー姉そしてルカリオ兄達は大きなため息を吐き馬車に乗り込んだ。
「僕達の事はほっといて欲しいよね…もう父様は僕達には関係無いんだから…」
ルカリオ兄は昨日の学校での事が疲れた様子で暗い顔をしていた
「僕もこれ以上女の子が増えて欲しくないな…」
ショーン兄は羨ましい悩みでため息を吐き、エミリー姉もため息を吐き馬車の中に入ってボソッと言った
「御父様のような男子は入りませんわ」
3人とも学校に行く前から疲れている中アニー姉はテンション上がりまくりだった。
「ふふふ……早く学校に行きましょう!どうしたの皆、朝から暗いわよほら、笑顔!!ふふふふ…楽しいな学校ルンルンふふふ」
「「「……」」」」
アニー姉1人がウキウキとした気分で4人を乗せた馬車は学校へ向かった。


豪華な部屋に朝の光が部屋の中を照らし大きなベッドの中で1人の男性が目を覚ました。
その隣には裸体の女性が眠っていた。
「王妃はまだ眠って居るようだな」
ギシッ…とベッドから離れ寝服を王様は着てテーブルの上に置いている飲み物を手に取りテーブルの椅子に腰を下ろした。
王様は昨日ブランシェ家に行きそして黒髪の快斗に会い花畑の中でカイトを抱いた事を思い出していた。
(……昨日まさか男を抱くとは思っても居なかったな…それも敏感な体の為いちど体を弄ると動けずそのまま身を任せて仕舞うから驚いたが…いちど抱いて仕舞うと忘れられない体を持っておる
昨日カイトを抱いた事が忘れられず王妃を抱いて寝たがやはり違う…王妃は女として気持ち良いが思わずカイトと比べて仕舞うとは、思いもしなかった。
スライムも例外では無かった…王妃の中に出した精液を掃除はしたがカイトの中にいた時間にしてみれば短く瓶の中に直ぐ入っていった。それほどカイトの体は魅力を感じてしまうと言うことだ
……そんな敏感なカイトの体を知って居ると思うブランシェ侯爵はカイトを抱いた事があるだろう…城で見た2人の姿に仲の良い親子に見えたがあの時はカイトの姿は3歳児の姿だった為末の息子を可愛がる父親にブランシェ侯爵は見えたのだが…
カイトの中に居るもう1人の快斗は悲しい顔を見せていた。
それはカイトもブランシェ侯爵を父親として見ているのではなく1人の男として見ていたのだろう……
だが、ブランシェ侯爵はカイト1人だけを愛する事は出来ない為ユリーナ殿や他の女とも関係を持っている。
ユリーナ殿はカイトの母親だが、カイトはブランシェ侯爵とユリーナ殿の事をどの様に見ていたのか…
シルビアとの結婚前の男女の関係を持っては成らぬが…男と関係を持っては成らぬという事は無い為今のブランシェ侯爵にとってはカイトと関係を持ちたい筈だ…)
「王様?」
王妃様が目を覚まし王様が隣に居ない事に気付き呼んでいた。
「王妃目が覚めたか私はここに居る」
王妃様はベッドから体を起こし寝服を着ると王様が座っているテーブルに近付いて王様にキスをしていた。
「王様起きておりましたらわたくしを起こして下されば良かったのに」
王妃様は王様が座っている前に自分も椅子に座り王様が飲んでいた飲み物を手に取り話しをしていた。
「王妃がグッスリと寝ていたからの起こせなかったのだ」
「昨日はいっもと違う王様で感じて仕舞いましたからでしょうか?クスクス…」
「そんなに違ったように思えたのか?」
「ええっ、何かを求めているような激しさを感じましたわ」
王様はカイトと関係を持ち王妃様にカイトと同じ様に体が求めてしまったようだ。
「王妃私はブランシェ家のカイトを私の側に置きたいと願っておるのだ…王妃に何かを求めて居るのはカイトの事だろう、昨日私はカイトと関係を持ってしまった…手放したく無いと思った私の我儘でカイトを私のモノにしたかったのだ」
王様は昨日カイトと関係を持った事を王妃様に打ち明けた。
「…占いは当たりましたのですわね王様に気になる者が現れると、わたくしは王様に嫁いで今まで王様に近付く女達を邪魔をしてきました。王様には悪い事をしたと思っております。お妃を迎えれば子供にも恵まれる事も分かっておりました。でも若かったわたくしにとってはそれはとても辛い事で王様を他の女の処へ行かせたくは無かったのです。」
お妃様はジッと王様の顔を見て若かった頃を思い出し王様に打ち明けていた。
「娘のシルビアが生まれ成人するまで王様は誰もお妃を迎える事はしませんでした…いえ、お妃を迎える事が出来なかったが本当かもしれませんねわたくしが王様がお連れに成りました方々を追い出したのですから…クスクス」
「……そうだったの…私がお妃と決めた女達は皆王妃から追い出されたの……その内の数名の女と関係は持ったが子は出来なかったが……」
「例え子供が出来ましても城から追い出して居たのかもしれませんわよ」
「いや…それは……無いと思いたいが、あの頃の王妃は女に対して凄かったからの…」
王様は苦笑いをして王妃様の手を取り御願いをしていた。
「王妃カイトを私の側に置く事を許して暮れぬか?まだ先の事になると思うがカイトを迎える事を許して欲しい」
「……王様がその様に真剣な御顔で御願いなさいますとはカイトちゃんの中に居ります快斗さんは王様にとって大切な人に成りましたのですね…快斗さんが王様の元へ行きたいと申されましたらわたくしは反対は致しませんわ」
「許して暮れるのか王妃……」
「はい、今までわたくしの我儘を聞いて下さいました。今度は王様の我儘を聞いて上げますわ」
「感謝するぞ王妃!」
王様は王妃様の手を握り締め感謝の言葉を何回も掛けていた。










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