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「ユリーナ…ユリーナ……」
「……旦那様」
何度も呼ぶ自分の名前をユリウス父さんに抱き締められ久しぶりに自分を抱き締めている体が懐かしく思わず顔をユリウス父さんの胸に埋めた時どこかで嗅いだ事のある香水の匂いがした。
シルビア王女の香水の匂いだった。
ユリーナ母さんはユリウス父さんの腕を無理矢理離した
「?!……ユリーナ?どうしたんだい突然私から離れて…」
「……シルビア様の匂いがしましたので御側を離れましただけです…」
「!!」
ユリウス父さんは毎日の様にシルビア王女が抱き着きそしてユリウス父さんもシルビア王女を抱き締めている為騎士服がシルビア王女の匂いに染まって居たのだった。
「……ユ…ユリーナ…これは、何もシルビア様には手を出しては居ない…ただ抱き着く事がある為匂いがついてしまったと言うか…君も知っているだろうシルビア様が抱き付いて来た事を……」
「わたくしと別れたった数日でシルビア様の匂いをつけるとは大変仲が宜しい事ですわね旦那様!」
「ユ、ユリーナ……」
ユリーナ母さんは今まで抑えていたユリウス父さんへの怒りが元妻としてぶつけ始めた。
「ええっ、知って居ますともシルビア様が泣きます姿を見て抱き締めて慰めていました姿を何度も見ましたわ。何度も旦那様を叩きたいと思った事が数え切れない程有りましたわ」
ユリーナ母さんの顔がキッと睨む様にユリウス父さんの顔を見てそしてユリーナ母さんは側に居た騎士を近くに呼びリン姉を暫く預かって欲しいと頼みユリウス父さんから抱っこしていたリン姉を騎士が抱っこをしてユリーナ母さんはユリウス父さんと2人で話しがしたいと散歩道をユリーナ母さんはユリウス父さんを連れ出した。
ユリーナ母さんの後ろ姿を見ながら後ろからでも分かるユリーナ母さんの近寄りがたい雰囲気を出していた。
そしてユリーナ母さんは散歩道を歩きながらユリウス父さんにぶつけ始めた。
「旦那様は私が居る目の前でシルビア様に愛の告白をしておりましたわね私に見せつけ私が嫉妬する姿を見たかったのですか?」
「!?ち、違うよユリーナ…あの時はシルビア様が泣くため落ち着かせる為に出た言葉で……君にそんな事を思わせる為に見せた姿では……」
ユリウス父さんはユリーナ母さんを落ち着かせるためユリーナ母さんの腕を取ったがユリーナ母さんがユリウス父さんの手を振り外した。
「触らないで下さい!他の女の元へ行かれた人に触って欲しくはありませんわ。これから先シルビア様を愛して居るのでしたら浮気は為さらない方が宜しいですわよ」
「っ…ユリーナ私は君を愛して居るんだ子供達も私の掛がえのない大切な家族なんだ…私が悪い事は分かっている君と子供達を捨てシルビア様の元へ行った事を…家族と離れ思い知ったんだ…今君の側を離れて失いたく無いと思った……」
ユリウス父さんはユリーナ母さんの腕を引き寄せて抱き締めてユリーナ母さんに別れた事を謝りまた一緒に成りたいとユリーナ母さんに伝えていた。











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