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姿の見えない人物に恐怖を感じたエミリー姉とアニー姉そしてルカリオ兄3人はショーン兄が向かったと思われる闘技場に走って行った。
ブランシェ家は騎士の家系の為敷地内で剣稽古をするため闘技場を造っていた。
そしてその闘技場で先ほどまで総隊長と一緒に剣稽古をしていたジェーン兄の代わりに今はショーン兄が総隊長と剣の相手をしていた。
カーン、カンカンカンカン!
連続でなり響く木刀の音が長年ユリウスの指導のもと剣稽古を行って来たショーン兄は総隊長と対等に攻める剣を見せていた。
「さすがユリウスが教えていた様に剣に迷いが無く攻める攻撃が良く出ている」
「……」
総隊長から誉め言葉を貰ったショーン兄だが素直に喜べなかった
ユリウスとの喧嘩別れとなり今まで目指していた騎士の道を諦め今はブランシェ家の当主と成った母親の後を継ぐと決め騎士の道を諦めたが、今総隊長と一緒に剣を交える度に今まで指導を行ってくれたユリウスの剣技に体が覚えており剣稽古をしている今がショーンは楽しさを感じていた。そして自分に剣稽古を教えてくれたユリウスに今だけは感謝をしていた。
「よし、今日はここまでにするとしょう」
「有難う御座います総隊長」
2人の打ち込みが終わると同時に剣稽古の様子を見ていたジェーン兄が側に駆け寄っていた。
「凄いです。ショーン兄様僕もショーン兄様の様に上手く成りたいな…」
ジェーン兄が持っている自分の木刀を眺めショーン兄を羨ましく思っていた。
「沢山練習をすればジェーンも上手くなれるよ」
ショーン兄がジェーン兄の頭を撫で上手く成れると応えていた。
「ショーン兄様は父様から稽古を教わったのでしょう?良いな…僕も父様から木刀の稽古一緒にやりたかったな…」
「ジェーン私がユリウスに頼んであげよう、ユリウスが休みの日に私がジェーンの剣稽古を教えるように伝えておくジェーンは稽古をする時に城に来ると良いだろう」
「本当ですか?総隊長さん僕お城に来ても良いのですか?」
「ああ、勿論だともその時は私も一緒に付き合ってあげようショーンもジェーンと一緒に来ると良いだろうユリウスも喜ぶぞ」
「……僕は…」
ショーン兄は総隊長に応える事に言葉が出ずにいた。
その時バタバタと遠くから3人走ってショーン兄達の元へ走る姿をショーン兄達が何かあったのか?とこちらに向かって走るエミリー姉とアニー姉、そしてルカリオ兄達を見ていた。
「ショーン御兄様御父様の真似をします妖精が現れましたわ」
「姿が見えない妖精さん何てイヤ~ッ!」
「食事部屋に声だけ聞こえて姿が見えない父様を真似をする妖精が現れたんだ隊長さんどうすれば良いのですか?」
「「「?」」」
訳の分からない事を話しをするルカリオ兄達に総隊長達は「何の話しをしているのだ?」と3人はただ慌てて自分達の側に駆け寄り妖精の話しを真剣な顔をしているルカリオ兄達をただ落ち着かせる事に懸命だった。









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