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「ユリーナ…今まで有難う……私の愛した人」
ユリーナ母さんはリン姉のベッドの隙間に体を横に向け眠りに付いていた。
「……皆眠ってしまったね…子供達の寝顔を見るのは息子のカイトが生まれる前以来かな……」
ユリウスが兄姉達の頭を一人ずつ撫でそして俺の側で座り3歳の俺の頭を撫で下ろしていた。
俺はリン姉の隣に座っていたがユリーナ母さんがリン姉の側で眠ってしまった為ルカリオ兄の隣に移動をした後ベッドに座り今までのユリウスとユリーナ母さんの会話を見ていた。
「カイト私の息子として話しをしても良いかな」
俺は声を出さずに頷きユリウスは俺の顔を見た後微笑み話し始めた。
「子供達と変わらず普通に接する事が出来なくて悪かった。前世が兄の快斗だと思うと大人の対応として見てしまい、子供扱いが出来なかった。
以前兄が言った様に親子としてではなく別の生まれる方法を考えるべきだと後悔した。
生まれ変わりは恋人でも夫婦でも良かったんだ…前世で家族を持った時にまた兄の快斗に会えるのであれば絆が深い家族が一番だと思いまた本田家の家族の様な家庭を持ちたいと思ったんだ」
「……」
ユリウスは俺に話し終えると小さな俺の体を抱き締め暫く動く事はなかった。
「僕は…父様の家族に生まれ半分良かったと思う気持ちと半分嫌だと思う気持ちだよ」
「…半分の意味を教えてくれるかな?」
「良い半分は兄姉達が多い家族の中で生まれた事と嫌だと思う半分は前世の記憶が残っている事…前世の記憶がなければ嫌だと思う見たり聞いたりと気にせずに普通の子供として成長していたのかも知れないと思った事かな……」
「……そうだね…カイトの場合部屋を分けるべきだったね、ごめんねカイト気の効かない父親で…」
「父様だけのせいでもないよ僕も早く伝えるべきだと思った。
お互い様だよ……」
俺はニコッと笑いかけユリウスに快斗に成っても良いのか聞き俺は黒髪の快斗の姿に成った後気になった事を訪ねる事にした。
「……さっきユリーナさんと何を話していたんだ?ユリーナさん俺の顔を見て驚いた顔とため息を吐いていたように見えたが…俺の事なのか?!」
俺はユリウスの顔を見てユリウスは気まずそうな感じで話し難い様子だった。
「私が居ない時にユリーナから聞いた方が良いと思う…まだはっきりとは分からないんだ。
もしかすると違うかもしれない、だから快斗には言えないと思ったんだ」
「俺の事何だろう?お前達だけで話しをして俺が知らない何ておかしいだろう?それにお前が居なくなりユリーナさんだけが知って俺に話し出せないで居たらその時はどうするつもり何だよ、ユリーナさんをまた苦しめるつもりで居るのか!?」
俺がユリーナ母さんを苦しめると言った事でユリウスはビクッと体が動いたように見え俺の顔を見た後重い口を開き二人で話しをしていた事を口にした。
「風呂場で話していた事を覚えているかい!?…快斗が私の子を宿していたらと言った事を……」
「は!?嫌待て…それは……まさかユリーナさんにその話しをしたのか?!俺もお前から言われ考えた事はあったが無理だろうそんな事あり得ない事だろう?」
「この国ではまだ同性同士の結婚は成立しては居ないが、いずれ王様が法律で同性同士の結婚を認めると思う…王様は快斗を欲しているようだから…部屋で快斗を抱いた時に快斗の中が違う事は分かっていた。あの精神の森の中で抱いた時とは違い息子のカイトと本田快斗が融合した時点で体の中に変化が起きたのかも知れない…」
「……へ…変化って…何だよ?」
俺はユリウスの話しに動揺して頭の中が真っ白に成り、余りユリウスが言っている事を聞いて居ないと思う
「……快斗の体の中に子供が出来る生殖器が在るのかもしれないと思ったんだ。
私は…前世の勇樹だった頃兄快斗との子供が欲しいと思った事もあった。向こうの世界では無理な事だ……この国に生まれ息子のカイトが生まれ兄快斗との子供が欲しいと思う気持ちは忘れていた。
だが、目の前に兄の快斗の姿があった時無理矢理に抱いた時も風呂場で抱いた時も森の巣で抱いた時もそして部屋の中で抱いた時私が兄を快斗を愛せる事が今日で終わりなのだと思うと奥の奥まで攻める事だけを考え女と同じ生殖器が在るような気がしてもしかしてと思い攻め続けたんだ」
「…子供が欲しいって……何考えて居るんだよ…男が子供を産む何て事…もし俺が妊娠したとして子供達にどう説明するんだよ……この屋敷で出産するのか?俺はユリーナさんとどう接すれば良いんだ……最後まで勝手何だよお前は……」
俺は血の気が引く感じがした。
「……ごめん…兄ちゃん……でもまだ分からないんだ…兄ちゃんの体を借りた時に少しお腹に感じただけで…まだ決めつけるのは」
「……もし、出来ていた場合いはどうする…」
「それは……ユリーナにも話しをしたんだ…もしその可能性が在る場合いユリーナと私の子として育てて欲しいと…もしお腹に変化がある時はブランシェ家の別荘があるその屋敷で生活をして欲しいと思っている」
「別荘!?別荘が在るのか?」
「ああっ、昨年家族皆で行った事があるが覚えて居ないのか?この屋敷から離れた森の中に別荘が建っている近くに湖も在る良い場所だよ」
俺は別荘が在ることに驚きはしたが今はユリウスが話しをしている事が本当なのかが気に成り、ユリウスとの別れの夜明けまでの時間が近付いていた。





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