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少し遅れてのブランシェ家の屋敷を出た馬車はユリウスの棺を乗せた馬車を先頭に俺達が乗って居る馬車も後ろから列になり城に向かうため走っていた。
馬車の中は兄姉達が騒ぐ気配がなく皆黙ったまま椅子に座っていた。
「私達お城に行くの…!?」
アニー姉が皆話さないのを見て声を出していた。
「…王様が父様の葬儀を城で行いたいと……」
俺は下を向きユリウスの葬儀の事を兄姉達に伝えた。
馬車の中は子供達だけの6人椅子に座っている…リン姉はユリウスの死を話しては居ない為屋敷に残った。
リン姉にユリウスの事を話せる時期が来た時に話しをするようだ
「御父様の葬儀はわざわざ城へ行かなくてもわたくし達の御屋敷で良かったのですわ」
エミリー姉はユリウスの葬儀が城でする事が嫌だったようで不満を声に出していたようだった。
「……父様は僕達家族だけの父様では無いんだ…婚約はしてはいないがシルビア様と父様は結婚の約束をしているんだ…城での葬儀は当たり前だよ…」
エミリー姉にショーン兄が城での葬儀を話し出していた。
「父様は城で眠る事になるのかな……そんな事に成ったら僕達父様のお墓参りが簡単に出来なくなるよ」
ジェーン兄が自分達がユリウスの墓参りをする時もし王族の墓地だと簡単には行けないのではと心配をしていた。
「本当だよ、エミリー姉様の言っているように葬儀は屋敷でも良かったんだ。それに父様は当主を辞めて居るけどブランシェ家の当主だったんだ。
父様はブランシェ家の墓で眠るべきだよ、ねぇ、カイ!」
「えっ!?うん、そうだね…父様は家族皆が一緒にいる場所が一番だね……」
俺はもし王様がユリウスの墓の事を訪ねる事があればブランシェ家の家族の元で眠る事が良いと伝えたいと思っている
「…カイ、父様の声はもう聞こえ無いの?」
ルカリオ兄がユリウスの事を聞き出し、皆気に成って居たことで朝起きてバタバタとしていた為屋敷を出てからユリウスの声を聞かない事は兄姉達は分かっていたがユリウスの名前を出すのが怖かった。
もう自分達の側に居ない事を受け入れる事が出来なかった。
「……うん、父様はもう……最後は皆にお別れのキスを一人ずつ頭にしていたのを覚えているよ…」
「私まだ父様にお話し出来て居ないのに……ぐすっ……」
アニー姉が頭に手を当て泣き始めエミリー姉が背中をぽんぽんと叩き慰める姿があった。
「……僕達いつの間にか眠って居たんだね…父様に最後の挨拶がしたかったな…」
ジェーン兄が窓を見て話しをしていると窓からは城が見え城の入り口には大勢の騎士が立ち並びユリウスを出迎えていた。







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