転生してまで俺の後を追いかけるのは止めろ～父様と僕は兄弟でした～

御披露目会

ロバート伯爵とルィーズ夫人はホルン家の本家へと馬車を走らせ二人は喜びで笑顔が止まらなかった。
「ふふふふっ……」
「ルィーズ！？さっきからずっと笑って居るね、ふふっ…」
「あら、旦那様こそ笑っていますが？」
いつもは馬車の中ではお互いに向き合い座るのだが今日は一緒の椅子に座りルィーズ夫人はロバート伯爵の肩に頭を預けお互い寄り添い幸せの時間を過ごしていた。
「早く私の前に出てきてくれないかな…」
ロバート伯爵はルィーズ夫人のお腹に手を当て早く出てくる事を話していた。
「まだ先ですわ、ふふっ」
「あーっ、魔法で早く出てこないかな」
「私はまだお腹の中で成長を楽しみたいですわ」
「ルィーズ愛しているよ」
「私も旦那様とこの子を愛していますわ」
馬車はホルン家の本家へと近づいていた、本家へと向かう馬車の中からロバート伯爵は外の様子を見ていた。
「随分と馬車の出入りがあるな…何処かの屋敷で披露宴でも在るのだろうか？」
馬車の通る姿を見てまさかホルン家の本家でロバート伯爵とカレンの御披露目があるとは思ってもみなかった。


その頃ホルン家の本家では貴族達の出入りで忙しく屋敷の中では集まっている貴族でいっぱいだった。
「今夜はホルン家の息子様ロバート様の婚約披露パーティーがあると伺いましたわ」
「ええっ、でもロバート様は御結婚をなさって居ましたわね」
「ロバート様の奥様は御子様がいらっしゃいませんので、後妻となります御令嬢の方だと伺いましたわ」
「後妻の方が御子様を御生みに成りますと奥様が御辛い立場に成りますわね」
披露宴に集まった貴婦人達が話しをしている中一人の男性が貴婦人達のお喋りを止めていた。
「ホルン家の息子は私の学生の時の同級生何だユリーナ」
「知っておりますわ旦那様、五年前にロバート様が御結婚をなさいました時に旦那様から御伺いしていましたわ」
ホルン家の御披露目会にはブランシェ夫妻も招待されていた。
「まぁ、ユリウス様も御披露目にいらして居たのね」
「ダンスを御一緒に出来ないかしら……」
「無理ですわ奥様のユリーナ様がお側から放れませんわ」
貴婦人達はユリウスが一人に成るのを待っている様子だった。
「まさかロバート伯爵が後妻を迎えるとは思わなかったな、良く奥さんは後妻を許したな…」
「奥様も考えての事だと思いますわ……御子様が居ない事で御決めに成られたと思いますわ」
貴婦人達がユリウスを見ている中ユリーナ母さんは貴婦人達に見せ付けるかのように体を寄せテーブルに用意された食べ物をフォークで刺しユリウスに食べさせる姿を見せていた。
その頃ロバート伯爵とルィーズ夫人が来るのを待ち続けるロバート伯爵の母親と父親そしてカレンの両親とカレン本人が部屋の中で待っていた。
「まぁまぁ、カレンさん良くお似合いよ」
「有り難う御座います、おば様…衣装を頂いたうえにわたくしとロバート様の為の披露宴までしてくださいまして有り難う御座います」
カレンはロバート伯爵の母親からのドレスを着て感謝をしていた
「何を言っているの貴女は私の娘でもあるのですよ、息子の奥さんになるんですもの」
「おば様…」
「おば様は止めて、今日からは御母様と呼んで欲しいわ」
「えっ、あ…お、御母様……」
「ふふっ、嬉しいわ早くロバートが来ないかしらカレンさんの姿を見てきっと見惚れてしまうわ」
「ええっ、そんな事……」
ロバート伯爵の母親とカレンが会話が弾む中カレンの両親が感謝を父親にしていた。
「この度は、娘のカレンの婚約披露宴までも開いて頂き有り難う御座います」
「いえ、わたくし達も御両親の挨拶にも御伺いしないままでわたくしどもで勝手に大事な娘様を息子のロバートに嫁がせる事に成りまして申し訳御座いません」
「いいえ…わたくし達はホルン家の御両親に感謝しております。娘のカレンは中々結婚をしたいと言わない子でしたものですから結婚は諦めておりましたの、でも、娘のカレンから突然結婚をしますと言われました時は驚きましたが、お優しい方が見つかりましたとカレンから知らせを受けましてホルン家のロバート様と御聞きしました時はわたくし達は喜びました」
「息子のロバートは結婚はしておりますが、カレン様はロバートが結婚しても大丈夫ですと御聞きしました時は涙でカレン様に感謝をするばかりです。」
ロバート伯爵の両親とカレンの両親が話しをしているなかロバート伯爵とルィーズ夫人を乗せた馬車が屋敷に着いた。