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デート?
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結局外に出るのも面倒でダラダラと1日部屋で過ごして、いつ寝たかも曖昧なまま次の日の朝が来た。
連絡待ってるって言われたけど結局連絡出来てないなって朝思って、仕事があるから連絡する時間はないまま仕事に向かう。
「おはようございます」
「おはよ~。あみちゃん髪切ったんだー」
出勤してきたあみちゃんの髪がロングからショートにバッサリ切られてて変化に驚いて指摘したらあみちゃんがムスッて顔になった。
これは地雷踏んだかも……。
「付き合ってると思ってたクソ野郎に遊びだったって言われたので切りました」
死んだ目で淡々と言われて反応に困る。
こんなに美人な子でもそういうことあるんだなって驚いた。
「それは、どんまい」
「別れるって言ったら金渡すからそのまま関係続けてくれって言われたんですよ。ほんとに最低ですよね」
かなり鬱憤が溜まっているのかいつもよりも饒舌なあみちゃんの愚痴を聞いてあげながらちょこちょこ身に覚えのある話題に後ろめたさを覚える。
俺もその元彼と似たようなことを言った記憶があるだけに強く言えなくて、適当に相槌を打ちながら朝の準備を進めて行った。
「大体お金で繋がる関係なんてろくな事ないですよ」
ぷりぷり怒りながら花を籠から出していくあみちゃんが俺のことを無意識に攻撃してくるから段々と辛くなってくるけど、それをあみちゃんに伝える訳にも行かなくて落ち込みながら花出しの手伝いをする。
「またアリッサム沢山来てる…。この花って地味だしすぐ散っちゃうからたまに面倒に感じません?」
「……うーん。まあ、手入れは大変だよね」
あみちゃんがアリッサムを軽く手入れしながら愚痴をこぼした。今日は相当ご機嫌斜めなのか花にまで八つ当たりしてるのが見ていて少しづつ面白く感じて来てしまう。
本当に好きだったんだろうな……。
「俺はそれ好きだけどな」
月見さんの顔を思い浮かべながら言うと、ふーんってあみちゃんに冷たく返されて少しだけ悲しくなった。
興味無いことにはとことん冷たい子だなあって思う。
「客注の植木来てると思うから避けておいてね」
「はい」
あらかた準備も終わったから客注のことだけ伝えて俺は中に戻る。今日は昼から店長が出勤してくるから早めに決まった仕事は終わらせておこうと気合いを入れ直した。
休日明けの仕事はいつもよりも数倍だるく感じて辛いけど、プライベートなことは一旦忘れて集中できるから助かる時もある。
そんなに色々悩むたちじゃないけど、流石に月見さんとのことはどうにかした方がいいかもとは思ってる。
「カードの案内お願いしまーす」
レジに入ってるおばちゃんに言われてサービスカウンターまで向かって、カードの案内をしてから、また別のお客さんに捕まってを繰り返す。
今日はめちゃくちゃ忙しい日だ。
後半はヘロヘロになりながら仕事をして、ミスしたところはめちゃくちゃ店長に怒られた。
「星野発注間違ってるぞ」
「えっ、どこっすか」
「ここ。本部から商品導入されるからこんなに取らなくていいって前言ったろ」
「うわあ、すみません。発注数直しときます」
「あと、髪明るい」
「…染め直します」
店長の相澤さんはめちゃくちゃイケメンで愛想がいいからお客さんたちには人気があるんだけど俺にだけはめちゃくちゃ厳しいんだよな…。
居心地悪くて事務所から出ようとしたら店長に止められて振り向く。
「目元のクマ酷いけどちゃんと寝てるのか」
「寝てますけど……」
「体調気をつけろよ」
「…ありがとうございます?」
心配してるみたいに言われて戸惑いながら今度こそ事務所を出る。
たまにああやって心配してくるから嫌いになりきれないというかモヤモヤするんだよなー……。
「閉店作業するのでレジお願いしてもいいですか?」
「分かりました」
バイトの男の子に言われてレジを変わってあげて、細々した作業をしているうちに閉店になった。
心の中で今日も頑張ったって自分を褒めながら一日の仕事を終える。
連絡待ってるって言われたけど結局連絡出来てないなって朝思って、仕事があるから連絡する時間はないまま仕事に向かう。
「おはようございます」
「おはよ~。あみちゃん髪切ったんだー」
出勤してきたあみちゃんの髪がロングからショートにバッサリ切られてて変化に驚いて指摘したらあみちゃんがムスッて顔になった。
これは地雷踏んだかも……。
「付き合ってると思ってたクソ野郎に遊びだったって言われたので切りました」
死んだ目で淡々と言われて反応に困る。
こんなに美人な子でもそういうことあるんだなって驚いた。
「それは、どんまい」
「別れるって言ったら金渡すからそのまま関係続けてくれって言われたんですよ。ほんとに最低ですよね」
かなり鬱憤が溜まっているのかいつもよりも饒舌なあみちゃんの愚痴を聞いてあげながらちょこちょこ身に覚えのある話題に後ろめたさを覚える。
俺もその元彼と似たようなことを言った記憶があるだけに強く言えなくて、適当に相槌を打ちながら朝の準備を進めて行った。
「大体お金で繋がる関係なんてろくな事ないですよ」
ぷりぷり怒りながら花を籠から出していくあみちゃんが俺のことを無意識に攻撃してくるから段々と辛くなってくるけど、それをあみちゃんに伝える訳にも行かなくて落ち込みながら花出しの手伝いをする。
「またアリッサム沢山来てる…。この花って地味だしすぐ散っちゃうからたまに面倒に感じません?」
「……うーん。まあ、手入れは大変だよね」
あみちゃんがアリッサムを軽く手入れしながら愚痴をこぼした。今日は相当ご機嫌斜めなのか花にまで八つ当たりしてるのが見ていて少しづつ面白く感じて来てしまう。
本当に好きだったんだろうな……。
「俺はそれ好きだけどな」
月見さんの顔を思い浮かべながら言うと、ふーんってあみちゃんに冷たく返されて少しだけ悲しくなった。
興味無いことにはとことん冷たい子だなあって思う。
「客注の植木来てると思うから避けておいてね」
「はい」
あらかた準備も終わったから客注のことだけ伝えて俺は中に戻る。今日は昼から店長が出勤してくるから早めに決まった仕事は終わらせておこうと気合いを入れ直した。
休日明けの仕事はいつもよりも数倍だるく感じて辛いけど、プライベートなことは一旦忘れて集中できるから助かる時もある。
そんなに色々悩むたちじゃないけど、流石に月見さんとのことはどうにかした方がいいかもとは思ってる。
「カードの案内お願いしまーす」
レジに入ってるおばちゃんに言われてサービスカウンターまで向かって、カードの案内をしてから、また別のお客さんに捕まってを繰り返す。
今日はめちゃくちゃ忙しい日だ。
後半はヘロヘロになりながら仕事をして、ミスしたところはめちゃくちゃ店長に怒られた。
「星野発注間違ってるぞ」
「えっ、どこっすか」
「ここ。本部から商品導入されるからこんなに取らなくていいって前言ったろ」
「うわあ、すみません。発注数直しときます」
「あと、髪明るい」
「…染め直します」
店長の相澤さんはめちゃくちゃイケメンで愛想がいいからお客さんたちには人気があるんだけど俺にだけはめちゃくちゃ厳しいんだよな…。
居心地悪くて事務所から出ようとしたら店長に止められて振り向く。
「目元のクマ酷いけどちゃんと寝てるのか」
「寝てますけど……」
「体調気をつけろよ」
「…ありがとうございます?」
心配してるみたいに言われて戸惑いながら今度こそ事務所を出る。
たまにああやって心配してくるから嫌いになりきれないというかモヤモヤするんだよなー……。
「閉店作業するのでレジお願いしてもいいですか?」
「分かりました」
バイトの男の子に言われてレジを変わってあげて、細々した作業をしているうちに閉店になった。
心の中で今日も頑張ったって自分を褒めながら一日の仕事を終える。
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