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第156話 トルマからの手紙
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―――そんなこんなで。
まだランチタイムが終わるまでに時間があったので、ついにトルマからの手紙について
ミラ様とエマ様に相談をしてみた。
家族旅行の際に出会ったことと、
この手紙の経緯、トルマはアルル王国の人なのでアルル語で書いてある旨も伝えた。
(もちろんこの件について、お兄様には絶対内緒でと約束してもらった)
ミラ様とエマ様はなんだか楽しそうにしていて、「まさか…秘密の恋のお相手ですの!?」とニマニマしながら聞いてきたので
「そういうのでは…ないです。」と答えた。
だって、数時間話しただけだもの!
もっと仲良くなってみたかったけど。
すると横から、
この話に聞き耳を立てていたらしい殿下が
驚いた顔をしてこちらに話しかけてきた。
「なんだ、お前に手紙を書く男がいるのか?珍しいやつだな。まぁ…お前見た目だけはいいからな。」
こやつ……また……
アナタもわたしに手紙書いてますよね?
というかここにいる男子みんな手紙でやり取りしてますよね?
テーブルの下で握りこぶしを作っていると、
今度はこれまた聞き耳を立てていたらしいニック様も話に入ってきた。
「アルル語ならば私も分かる。手紙を見せてくれ。ものすごく気になる。」
と言われたが、なんだか男子に見られるのは気恥ずかしいので丁重にお断りした。
ニック様は「なぜなんだ、どこのどいつだ。変なことが書いてあったらどうするんだ…」とお父様のようなセリフをブツクサ言っていたが、エマ様がうまく宥めてくれていた。
そんなこんなで結局、
この話が盛り上がってしまいここにいる全員にこの出来事が知れてしまった。
ただし幸いにも、手紙の内容は
まずはミラ様とエマ様と3人だけで解読を進めることになった。
―――カサッ…
「えーっと、ここはまず…宛名ですわね。
それから…」
ミラ様とエマ様に手紙を渡すと、
内容を読み進めてくれた。
『夏の海辺の妖精 ニコルへ。
昨日は突然話しかけてしまってごめんね。
あまりにも一生懸命何かを拾っているようだったから、助けが要るかと思ったんだ。
あの時私は、あまりに退屈でひとり別荘を抜け出して砂浜に出たんだけど、君に出会えてとてもラッキーだったと思う。
一緒に貝殻とシーグラスを拾う時間はとても楽しかった。実は小さい頃、亡くなった母と同じ事をしたことがあって…少し切ない思い出だったけど、君のおかげで素敵な思い出になった。ありがとう。
本当はもっと、君と話してみたかった。
君が明日には帰るというから、急いでこうして手紙を書いているけど…そういえば私は君についてほとんど何も知らなかった。
私のフルネームはトルマ・アルーラ。アルル国の者だ。いつかアルル国にも旅行に来て欲しい。穏やかでとても素敵な所なんだ。
またいつか会えるといいな。次会った時は、きっと一緒に市場に行こう。
最後に…もし良かったらここに手紙をくれると嬉しい。 君のことを教えて?
では、君と君のご家族が幸多からんことを。
浜辺の異国の友人 トルマより。』
手紙を読み終えると…
ミラ様とエマ様が興奮したように話し始めた。
「まぁぁぁ…!夏の海辺の妖精ですって…!なんて愛らしい宛名なんでしょう。」
「君のことを教えて、ですって!本当に何もないんですの?なんだか甘酸っぱい雰囲気を感じますけれど。」
隣で珍しく荒ぶる2人を落ち着かせつつ、
わたしはまた手紙に視線を落とした。
『お母様を亡くされていたんだね…
ひとまず住所が書いてあった。文通、できるんだ!よかった…』
いろいろな感情が湧きつつも、
とにかくそれにホッとしたわたしは、
屋敷でどうにか騒ぎにならないような文通方法がないかを模索するのであった。
まだランチタイムが終わるまでに時間があったので、ついにトルマからの手紙について
ミラ様とエマ様に相談をしてみた。
家族旅行の際に出会ったことと、
この手紙の経緯、トルマはアルル王国の人なのでアルル語で書いてある旨も伝えた。
(もちろんこの件について、お兄様には絶対内緒でと約束してもらった)
ミラ様とエマ様はなんだか楽しそうにしていて、「まさか…秘密の恋のお相手ですの!?」とニマニマしながら聞いてきたので
「そういうのでは…ないです。」と答えた。
だって、数時間話しただけだもの!
もっと仲良くなってみたかったけど。
すると横から、
この話に聞き耳を立てていたらしい殿下が
驚いた顔をしてこちらに話しかけてきた。
「なんだ、お前に手紙を書く男がいるのか?珍しいやつだな。まぁ…お前見た目だけはいいからな。」
こやつ……また……
アナタもわたしに手紙書いてますよね?
というかここにいる男子みんな手紙でやり取りしてますよね?
テーブルの下で握りこぶしを作っていると、
今度はこれまた聞き耳を立てていたらしいニック様も話に入ってきた。
「アルル語ならば私も分かる。手紙を見せてくれ。ものすごく気になる。」
と言われたが、なんだか男子に見られるのは気恥ずかしいので丁重にお断りした。
ニック様は「なぜなんだ、どこのどいつだ。変なことが書いてあったらどうするんだ…」とお父様のようなセリフをブツクサ言っていたが、エマ様がうまく宥めてくれていた。
そんなこんなで結局、
この話が盛り上がってしまいここにいる全員にこの出来事が知れてしまった。
ただし幸いにも、手紙の内容は
まずはミラ様とエマ様と3人だけで解読を進めることになった。
―――カサッ…
「えーっと、ここはまず…宛名ですわね。
それから…」
ミラ様とエマ様に手紙を渡すと、
内容を読み進めてくれた。
『夏の海辺の妖精 ニコルへ。
昨日は突然話しかけてしまってごめんね。
あまりにも一生懸命何かを拾っているようだったから、助けが要るかと思ったんだ。
あの時私は、あまりに退屈でひとり別荘を抜け出して砂浜に出たんだけど、君に出会えてとてもラッキーだったと思う。
一緒に貝殻とシーグラスを拾う時間はとても楽しかった。実は小さい頃、亡くなった母と同じ事をしたことがあって…少し切ない思い出だったけど、君のおかげで素敵な思い出になった。ありがとう。
本当はもっと、君と話してみたかった。
君が明日には帰るというから、急いでこうして手紙を書いているけど…そういえば私は君についてほとんど何も知らなかった。
私のフルネームはトルマ・アルーラ。アルル国の者だ。いつかアルル国にも旅行に来て欲しい。穏やかでとても素敵な所なんだ。
またいつか会えるといいな。次会った時は、きっと一緒に市場に行こう。
最後に…もし良かったらここに手紙をくれると嬉しい。 君のことを教えて?
では、君と君のご家族が幸多からんことを。
浜辺の異国の友人 トルマより。』
手紙を読み終えると…
ミラ様とエマ様が興奮したように話し始めた。
「まぁぁぁ…!夏の海辺の妖精ですって…!なんて愛らしい宛名なんでしょう。」
「君のことを教えて、ですって!本当に何もないんですの?なんだか甘酸っぱい雰囲気を感じますけれど。」
隣で珍しく荒ぶる2人を落ち着かせつつ、
わたしはまた手紙に視線を落とした。
『お母様を亡くされていたんだね…
ひとまず住所が書いてあった。文通、できるんだ!よかった…』
いろいろな感情が湧きつつも、
とにかくそれにホッとしたわたしは、
屋敷でどうにか騒ぎにならないような文通方法がないかを模索するのであった。
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