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「ローラのたっての願い…命を懸けた最後の願いだ。カーティス、リンダ、おまえたちふたりの婚姻を許可する」
父の言葉にいち早く反応したのはリンダだ。
「イヤよ、なんで私が!?カーティスはお姉様と結婚したのよ!私はマキシムと」
「マキシム君には昨夜のうちにこちらから連絡してある。話を聞いて、むしろ結婚する前で助かった、慰謝料などは不要だと快く承諾してくれたよ」
ウィルキンソン侯爵の言葉にリンダは呆けた顔になる。
「助かった…?」
「ああ。婚前に遊ぶことはお互い承知の上であり、処女であることを求めたりするつもりもない。だが、姉の婚約者とわかっている、しかも王族と関係を持つとは正気を疑うと。その事実が明るみになれば、自分はお下がりを与えられた間抜けな男というレッテルを貼られることになる。そんなのはまっぴらごめんだそうだ」
「そ、んな、」
真っ青になったリンダは、
「そもそも、カーティスが!誘いに乗ったりするから!そんな、男同士の内輪話、わかってるなら断るべきでしょ!イヤよ、イヤ!私はマキシムと結婚するの!」
ここがどこであるのか、誰の前であるのか、考えることもできず醜態を晒すリンダに同情する者は存在しなかった。
父の言葉にいち早く反応したのはリンダだ。
「イヤよ、なんで私が!?カーティスはお姉様と結婚したのよ!私はマキシムと」
「マキシム君には昨夜のうちにこちらから連絡してある。話を聞いて、むしろ結婚する前で助かった、慰謝料などは不要だと快く承諾してくれたよ」
ウィルキンソン侯爵の言葉にリンダは呆けた顔になる。
「助かった…?」
「ああ。婚前に遊ぶことはお互い承知の上であり、処女であることを求めたりするつもりもない。だが、姉の婚約者とわかっている、しかも王族と関係を持つとは正気を疑うと。その事実が明るみになれば、自分はお下がりを与えられた間抜けな男というレッテルを貼られることになる。そんなのはまっぴらごめんだそうだ」
「そ、んな、」
真っ青になったリンダは、
「そもそも、カーティスが!誘いに乗ったりするから!そんな、男同士の内輪話、わかってるなら断るべきでしょ!イヤよ、イヤ!私はマキシムと結婚するの!」
ここがどこであるのか、誰の前であるのか、考えることもできず醜態を晒すリンダに同情する者は存在しなかった。
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