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身請けされた令嬢
しおりを挟むロッシェが、セシリアの脇に座る。鞭の様な靭やかな淫具で、セシリアの背を擦った。
「あっあ……も……止め……」
秘部に差し込まれた淫具は、男の指程の太さの梁型だが、クネクネとセシリアの中で暴れていた。
この1週間、日々何時間も朝からスライムから入れられ、何度もイカされた後、失神する迄、様々な方法が試されていた。
尋問の様に、ロッシェからの質問もされて、同じ答えしかしないセシリアも辛いままだ。1日中、竿師の男達が見守られている中で、もう男の指1本分の細い棒では、簡単にはイク事は出来なくなってはいたが、それ以上な事はされずにホッとはしていたセシリア。
声も枯れてしまい、掠れた声でロッシェに梁型を止めるよう懇願するが、ロッシェの匙加減で、止まるか激しくなるかが決まっている。この日、普段ならもう終わってくれている筈の時間ではあったのだ。
「止めるか如何かは、質問に答えるか如何かだ」
「…………助けなんて………呼ばない……わ……」
「…………強情なお嬢様だな……今日はかなり燻ってるだろ?ずっと弱い魔力を注いでいたからな」
「っ!……………ああっあ……止め……あぁああっあぁ!」
水音が大きく挙がる。充満するセシリアの蜜の匂いと、この水音が竿師達の欲を昂ぶらせていたが、もっと昂ぶらせていたのはコンラッドだった。
―――な、何て淫乱な声を奏でるんだ!セシリア!
足の付け根を押さえ込める訳は無く、コンラッドは手を添えていた。
「コンラッド様、もう諦めたら如何です?このまま娼婦に仕上げますから、アンタは客として来て再会を果たしたら如何ですかね?」
「し、娼婦になったら体裁が悪いだろう!………こうなったら身請けすると言って連れて帰る!」
「勘違いしちゃいけませんよ、コンラッド様………まだあのお嬢様は娼婦になってませんから、身請けなんてものは出来ねぇ……それに使い物になってませんよ」
娼館の主は、仕上げてないセシリアをコンラッドに連れて行かれると困る、というニュアンスでコンラッドに言い放つ。
「ふざけるな!あの女の所有権はお前じゃない!婚約者である俺だ!」
「約束が違うんですから仕方ないじゃないですか………アンタに助けを求めないお嬢様の勝ちなんですよ……あの女は婚約者のアンタより娼婦になる事を選んでいる……違いますか?」
「なっ!」
「娼婦に仕上げたらお知らせしますよ、コンラッド様…………頂いた金はあの女に使っている魔法具代に使っちまったし、竿師の給料に分けたんで返せませんが、これ以上請求はしませんので、今日はお引き取りを」
常客であろう、コンラッドに対する娼館の主の対応は冷たい物だった。
人身売買等、非情な物だ。拉致し娼館に連れて来たのはコンラッドで、娼館にセシリアの衣食住と調教を頼んだ依頼主ではあるが、それはセシリアがコンラッドに助けを求める事が前提で預かっていただけなのだ。
それが、コンラッドの予想は外れ、助けを求める事も無いセシリアに、娼婦になる意思を見た娼館の主は、セシリアの意思を組む事にした。そうなった時の指示はコンラッドから聞かされてもいないし、連れ出すという契約も交わしていないのだ。それならば娼館の主のしたい様にするだけなのだ。
元々穴だらけのコンラッドの計画に、助言する事も馬鹿らしく、賢いセシリアに付いた娼館の主。
「コンラッド様、今日はお引き取りを」
動かないコンラッドに、再度頭を下げ娼館から出て行って貰おうと、娼館の主は言い放った。
「ふざけるな!俺は客だぞ!セシリアを買う事にする!」
「………それはまだとお伝えしております」
「っ!」
騒ぎを聞き付け、娼館で働く娼婦や男達、客迄も、部屋から出て来ると、体裁を気にしたのか、コンラッドは出て行った。
「ふぅ………早速、あちらに連絡を入れるとするか」
大きな溜息と、コンラッドの相手が疲れたのか、脱力感を見せた娼館の主。
「その必要は無い」
「…………来られておいででしたか、ヴェルリック卿」
「セシリアは?」
「コンラッド様とは会わせずに済みましたので、部屋に居られますよ」
「…………では、そのまま連れて行くがいいか?」
「………調教の仕上げは出来ていませんが気にならないので?」
「あの方は気にする方ではないし、長い間此処に居させたくないのでな……妹を連れて行くぞ」
「…………御意」
娼館の主と話した男、ヴェルリック。セシリアの兄で次期カーター伯爵となるべく、エヴァーナ公国の中枢の立場の地位に居る青年だった。
❆❆❆❆❆❆
「もう、今日は終われ、ロッシェ」
「了解です」
娼館の主がセシリアの部屋に戻って来る。
「………はぁ……はぁ……」
「喜べ、お嬢様」
「………な、何ですか………」
「アンタは此処から出られる」
ロッシェから淫具を取り出され、シーツをセシリアに掛けられると、セシリアは身体を起こした。
「出られ………る?………まさか、あの人に私を渡すんじゃないでしょうね?」
「………あの男なら今帰った」
「い、居たんですか!」
「アンタを覗いていたがな」
「…………っ!」
見られたくない男に見られていてゾッと武者震いをするセシリア。
「安心しろ、俺達はあの男にはアンタを渡しゃしねぇよ」
「………な、なら何処に……」
「アンタの身の安全を保障する所さ………だが、此処から女1人出すには、目立つんでな………この魔法具の箱に入ってて貰う」
1人の人間が入れる程の大きさの箱が運び込まれた。
「そのまま身体洗って、この箱に入れ」
「一体何処に連れて行こうとするの!」
「娼館の言葉で言えば身請けだな」
「…………え?」
身請け、と聞かされ、コンラッドではない男に売られるというのか。曖昧に言葉を濁す事しかしない娼館の主に怒りを顕にしていくセシリア。
「身請けって何!私は娼婦になる覚悟は出来たけど、身請けされる程娼館に貢献していないし、訳が分からないわ!」
「行きゃ分かるさ……俺達の仕事は、始めはただアンタがコンラッド様に助けを乞うのを待っていたが、アンタはコンラッド様に助けを求めるどころか拒否し続けていたからな。娼婦にするつもりでもいたが、アンタは娼館に売られた訳じゃねぇし、こっちもカーター伯爵家を敵に回したくないんでね、極秘裏にアンタの家と連絡していたんだ」
「……………ほ、本当ですか?」
「まぁな……娼館なんて商売してるが、一応法に基づいて商売してるんでね、コンラッド様のやり様に些か度が過ぎてたから、ちょっとしたアンタへの償いだ。それに今アンタの兄上が迎えに来てる」
「…………あぁ……お兄様が………」
セシリアが嬉し泣きをする。
―――会いたい……お兄様に……
「さぁ、身体を洗って来てくれ」
「兄に会えませんか?」
「それでか?」
シーツに包まれ、中はほぼ全裸だ。
「あ…………そ、そうね」
バスルームに急ぎ、身体を洗わせて貰ったセシリア。その時は、手枷は太腿から外され、部屋の中であれば自由に過ごせていたセシリアは、再びシーツを包みバスルームから出る。
「さぁ、このまま入れ」
「ふ、服は?」
ほぼ全裸で、運ばれるのは流石に行き場所が分からないのに、不安を隠せないセシリア。だが、娼館の主は関係の無い事で、セシリアの身が今後如何なるか等心配している様子も無い。
「アンタは稼いでもいないから、服は用意出来ない」
「じゃ、じゃあこの拘束具は……」
「それはコンラッド様が依頼料として渡して来た金でアンタ用に作った物だ……持って行け」
「い、要らないわ!」
「………それなら箱に入ったら外してやろう……この箱は防音に魔法無効化の効果を施している」
魔法が出せないセシリアの魔力が暴走しない様にの考えだ。1週間押さえ込まれた魔力の暴走があっては、怪我人が出てしまうかもしれないからだ。
箱の中で着替えるにしても狭く出来ないだろうから、全裸で入るという事になってしまうのだ。
「せ、せめて何か着たいわ……」
「仕方ない………娼婦の未使用品の下着を持って来い」
用意されたその下着も、卑猥で露出が激しい色とデザインの物だった。
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