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しおりを挟むアルマとジークハルトの寝室。
夫より早く寝るのは失礼だろうと、寝室にアルマは本を持ち込んで、暇潰しから始まった日課が、初夜以降続いていた。
「…………続きから……!」
本を開き掛け、枝折を避けようとした瞬間、寝室の扉が開けられた。
「ジーク様………」
素肌にバスローブを羽織って寝室に入って来るジークハルト。国境に面した領地で諍いや魔獣討伐を担うジークハルトの胸板は鍛え上げられていて色っぽい。その姿を態とアルマに見せる様に、前は結んでは来ない男だった。
「ん?今から読む所だった?」
「は、はい………」
「残念だったね、今日はもう読書はさせない」
「っ!」
アルマの傍にジークハルトが来ると、本は奪われてしまう。
「アルマ」
「……………ジーク様………」
奪われた本はベッド脇に置かれ、ジークハルトはバスローブを直ぐに脱いで、アルマに掛かる毛布を剥いだ。
特に言葉を交わす事なく、唇が重なり、アルマの反応を確認しながら、深いキスへと変わっていった。
「ん………っ………」
「…………」
アルマの夜着の上から身体を触るジークハルトの手は、アルマを押し倒し大きなジークハルトの身体がのしかかった。
コリッ、とアルマの胸の頂も夜着の上から摘まれ、キスや肌を這われるジークハルトの唇は熱くザラッとした舌でアルマの味を確かめられた。
「ん………ふっ……」
「声は我慢しなくていい、と教えなかったか?」
「…………は、恥ずかしい………んです………」
「俺しか聞いてない。我慢するな」
この1ヶ月間、アルマの性感帯を暴かれ、教えられた身体は、ジークハルトが触れる場所はアルマの弱い場所となった。
耳朶に甘噛みされ、舌がアルマの耳の中を這うとアルマは弱い。
「んあっ!」
「そうだ、聞かせなさい」
色気ある低い声で囁かれながら愛撫するジークハルトにゾクゾクと反応を返すアルマを見ては次の場所を暴かれ、毎夜同じ様に開始される閨の行為だが、夜着を脱がされるとアルマは違う方法で翻弄されるのだ。
耳の愛撫の最中、脱がしに掛かられているのもアルマは気付かないぐらいにジークハルトの舌が気持ち良いらしく、アルマは自然と足をモジモジと磨り合わせていた。
「堪え性が無いな、アルマは………もう触って欲しいのか?」
「っ!」
「待ってなさい、直ぐに埋めてやる。それとも舐めた方が良いか?」
「わ、分かりませ………」
「…………」
アルマは本当は選んでいる。だが口に出す程、ジークハルトに図々しくお強請りは出来ないでいた。
それがジークハルトには隠せない様で、表情は苦笑いしている。
「素直になった方が良いのではないか?アルマ………お預けにしてしまうぞ?」
「っ!」
アルマの足は立てて開かされ、夜着は腰迄上げてあり、内側をジークハルトの指が触れるか触れないかぐらいの気配だけを残し、不敵な笑みを見せていた。
「さ………触って下さい……」
「触るだけ?」
「……………あ、後で……ジーク様の……埋めて下さいっ………」
「素直で宜しい」
「っ!」
両側の腰に結ばれた紐。ただ秘部を隠すのみだけに当てられた小さな布が、じわりと湿る。
「あぁ、汚してしまったな…………朝、新しいのを用意させよう………必要無いから取ってしまうよ」
見られるのもアルマは慣れていない。
眉目秀麗のジークハルトには女性の扱いは慣れていて見慣れている場所かもしれないが、アルマには異性ではジークハルトしか見せていない場所で、卑猥な言葉さえも羞恥で顔を赤らめる事しか出来ないでいた。
ゆっくりと、解かれた紐は解かれるともう必要無い。脱がしてしまえば、ジークハルトはアルマに脱がした、と教える様に見せ付けた。
「っ!」
「…………1ヶ月経っても初心だな、アルマは」
「な、慣れませんっ!」
「そうかな?此処は、随分と素直になって、俺の形になってきたが?」
「っああぁっ!」
ぬぷっ、とアルマの秘壺に指が差し込まれていくと、クチュクチュと掻き回され、アルマはベッドシーツを握り締めて喘ぎ始めた。
「アルマ………今日は直ぐに挿入りたいんだ………解れたら繋がるよ」
「っ!………は、はいっ……」
再び唇が重なり、舌を絡められて、指が抜き取られると、ジークハルトの杭が秘唇から溢れ出る蜜をぬちゃ、ぬちゃ、と絡めていた。
杭の先がアルマの秘蕾を擦り付けられるだけでも気持ち良いのに、この後の更なる悦楽を待ち構えるかの様に、アルマはジークハルトの背に遠慮がちに腕を回した。
「…………アルマ、陰核を虐めて欲しいのか?」
「っ………き、気持ちい………ので……」
「挿入ったら一緒に中と虐めてやろう」
「っ!」
その瞬間、アルマの身体は震え、ゾクゾクと背を仰け反らせた。
ジークハルトの杭が挿入った瞬間だった。
「あぁあぁっっっ!」
奥に到達すると、ジークハルトは先ず奥を抉る。
キスをしている、とアルマに教えている様だ。
「アルマは、本当にコレが好きだな………もっとお強請りしていいぞ?」
「ぁっっっ、あぁ、ジーク………様ぁ………」
「もっとだな?」
しがみついた腕の力が強くなると、アルマが悦ぶのをジークハルトが気が付いた時から、毎夜必ず入れて来る行為だ。
何度かアルマが絶頂に導かれると、ジークハルトは律動を始め、隘路を何回も何十回も行き来し、アルマを酔わせるのだ。
もうその頃は、アルマから溢れ出る蜜でシーツも染み付き、ぱちゅん、ぱちゅ、と卑猥な音が寝室内を木霊していた。
「アルマっ………射精すっ!」
「っああ、あ、あぁっ…………」
ジークハルトの腰の動きに合わせ、アルマも腰を振っていて、朧げにジークハルトの声を聞いて、コクコクと頷くと、ジークハルトはアルマの腹の上で熱を放出するのだった。
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