イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。

文字の大きさ
28 / 47

横恋慕。

しおりを挟む
朝ごはんを食べ終わった要さんは仕事にいく用意をし始めた。

私はソファーからそれを眺めていた。

要さんが腕時計をつける仕草とかを見るのが好きだから。




要「?・・・どうした?」

美都「ううん。なんでもないよ?」





『好きすぎて見てた』・・・なんて言えない。

言えなくても見ていたくて、じーっと見てると要さんが私の前にやってきた。



美都「?」

要「・・・何企んでんの?」

美都「なっ・・・何もっ・・?」



挙動不審だったのか、要さんは私の頬を両手で包み込んで動かないようにした。



美都「!?」

要「『嘘』はいけないなぁ・・・美都?」

美都「---っ!?」

要「ほんとのことを言わないと・・・どうなるかな?」

美都「!?!?・・・言うっ!言うから・・っ!」



ぱっ・・と離された手。

私は俯きながら答えた。



美都「か・・要さんが・・・。」

要「俺?」

美都「・・・好きすぎて見てた。」

要「---っ!・・・もー・・。」



要さんは私をソファーに寝かせた。

軽く口を塞がれる。




ちゅ・・・・。




美都「ん・・・・。」

要「宿題、気を付けてな?」

美都「はい。」




要さんは玄関に向かって歩いていく。

私もその後をついて行った。



要「・・・見送りしてくれんの?」

美都「せっかくだし・・・。」

要「・・行ってきます。」

美都「いってらっしゃいっ。」




要さんを見送り、私は要さんの部屋を掃除した。

洗濯もして、食器を洗い、私は街に出た。






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー







美都「まだクリスマスメニューあるかな?」



そう思いながら色んなカフェのメニューを外から覗いていた。



美都「ケーキ・・・2種類は食べれないなぁ・・・。」



一つだけしか考えないのはちょっと物足りない。

でも、ケーキ二つは私の胃袋に納まらない。



美都「どうしよう・・・。」



そう思ってると、後ろから声をかけてきた人がいた。



山下「・・・青柳さん?」



振り返ると、山下さんが立っていた。

制服を着てないところを見ると、仕事はお休みのようだ。




美都「山下さん・・・。今日はお休みですか?」

山下「うん。・・・なにしてんの?」

美都「あー・・・。」




私は宿題のことを話した。

必要なメニューは一つでもいいんだけど、できれば二つ出したいことも・・・。




山下「ふーん・・・俺、付き合おうか?」

美都「え?」

山下「暇だし。」

美都「でも・・・・。」




きっと要さんがいい気持ちしない。

もし、要さんが誰が女の人と二人でカフェに入ったら・・・私は嫌だ。



美都「一人で大丈夫です。」

山下「・・・佐々木に遠慮してんの?」

美都「遠慮ってわけじゃ・・・。」

山下「なら佐々木に言ったらいいんだろ?」



山下さんはケータイを取り出し、電話をかけ始めた。




ピッ・・ピッ・・ピッ・・・




山下「もしもし?佐々木?」

要「なんだ?山下。」

山下「今、青柳さんと一緒なんだけど、一緒にカフェに入っていいか?」

要「・・・は?」

山下「青柳さん、お前に遠慮して一人で入るって言ってるんだよ。いいだろ?俺も一緒で。」

要「・・・美都に代われ。」




山下さんは私にケータイ電話を差し出した。




山下「代われってさ。」




私はケータイ電話を受け取った。



美都「も・・もしもし?」

要「美都・・・山下と一緒の方がいいのか?」

美都「ううん。一人でだいじょう・・・・・わぁっ!」




ケータイを取り上げられ、山下さんは要さんに言った。




山下「減るもんじゃないんだからいいだろ。許可は取った。じゃーな。」ピッ・・・




そう言ってケータイを切ってしまった。




山下「ほら、行くよー。」



私の体を押しながらカフェに入ろうとする山下さん。




美都「ちょ・・っ!」

山下「いいだろ?もしかしたらこれがきっかけで佐々木より俺のほうを好きになるかもしれないし。」

美都「・・・・へ!?」

山下「ちょっとだけ・・・チャンスをくれよ。」




何を言ってるのか分からず、私は全体重を使ってお店の入り口に踏みとどまった。




美都「何を言ってるんですか!?」

山下「おれ、キミが気になる。佐々木の彼女ってわかってる。人の彼女を奪う趣味はないけど・・・気になる気持ちは止められない。」






しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

『番外編』イケメン彼氏は警察官!初めてのお酒に私の記憶はどこに!?

すずなり。
恋愛
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の身は持たない!?の番外編です。 ある日、美都の元に届いた『同窓会』のご案内。もう目が治ってる美都は参加することに決めた。 要「これ・・・酒が出ると思うけど飲むなよ?」 そう要に言われてたけど、渡されたグラスに口をつける美都。それが『酒』だと気づいたころにはもうだいぶ廻っていて・・・。 要「今日はやたら素直だな・・・。」 美都「早くっ・・入れて欲しいっ・・!あぁっ・・!」 いつもとは違う、乱れた夜に・・・・・。 ※お話は全て想像の世界です。現実世界とはなんら関係ありません。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

密室に二人閉じ込められたら?

水瀬かずか
恋愛
気がつけば会社の倉庫に閉じ込められていました。明日会社に人 が来るまで凍える倉庫で一晩過ごすしかない。一緒にいるのは営業 のエースといわれている強面の先輩。怯える私に「こっちへ来い」 と先輩が声をかけてきて……?

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

Promise Ring

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
浅井夕海、OL。 下請け会社の社長、多賀谷さんを社長室に案内する際、ふたりっきりのエレベーターで突然、うなじにキスされました。 若くして独立し、業績も上々。 しかも独身でイケメン、そんな多賀谷社長が地味で無表情な私なんか相手にするはずなくて。 なのに次きたとき、やっぱりふたりっきりのエレベーターで……。

今日の授業は保健体育

にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり) 僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。 その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。 ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。

会社のイケメン先輩がなぜか夜な夜な私のアパートにやって来る件について(※付き合っていません)

久留茶
恋愛
地味で陰キャでぽっちゃり体型の小森菜乃(24)は、会社の飲み会で女子一番人気のイケメン社員・五十嵐大和(26)を、ひょんなことから自分のアパートに泊めることに。 しかし五十嵐は表の顔とは別に、腹黒でひと癖もふた癖もある男だった。 「お前は俺の恋愛対象外。ヤル気も全く起きない安全地帯」 ――酷い言葉に、菜乃は呆然。二度と関わるまいと決める。 なのに、それを境に彼は夜な夜な菜乃のもとへ現れるようになり……? 溺愛×性格に難ありの執着男子 × 冴えない自分から変身する健気ヒロイン。 王道と刺激が詰まったオフィスラブコメディ! *全28話完結 *辛口で過激な発言あり。苦手な方はご注意ください。 *他誌にも掲載中です。

幼馴染みのメッセージに打ち間違い返信したらとんでもないことに

家紋武範
恋愛
 となりに住む、幼馴染みの夕夏のことが好きだが、その思いを伝えられずにいた。  ある日、夕夏のメッセージに返信しようとしたら、間違ってとんでもない言葉を送ってしまったのだった。

処理中です...