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異変3。
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かざね「はー・・・疲れた。」
半分くらい見終わった時、かざねが近くにあったベンチに座った。
ちょうど真横に自動販売機がある。
千秋「なんか飲むか?」
かざね「うーん・・・あ、ちょうど小銭がたくさんあるから・・・一緒に飲も?」
千秋「おっけ。」
鞄から自分の財布を取り出すかざね。
小銭入れがパンパンになっていた。
千秋「すげーな、それ・・・。」
かざね「ついね・・・大きいほうを出しちゃって・・・なかなか小銭を消費できなくて困ってたの。」
そう言って財布を開けた時、かざねは手を滑らせて財布を落としてしまった。
バサッ・・!チャリンチャリン・・・。
かざね「あっ・・!」
千秋「あーあー・・・。」
ばらまいてしまった小銭を一緒になって拾う。
かざね「ごめんー・・・。」
千秋「いいけど・・・最近よく物を落とすな。厄日か?」
落とした小銭を広い集めてると、かざねが全然拾えてないことに気がついた。
千秋「・・・かざね?」
かざね「あー・・・左手のほうが拾いやすいかな。」
財布を右手に持ち変えて、左手で小銭を拾い始めた。
ひょいひょいと財布に入れられていく小銭たち。
でも、右手に持ってる財布の角度がおかしくなっていき、かざねはまた財布を落とした。
バサッ・・・!チャリンチャリン・・・
かざね「あ・・・。」
千秋「どうした?やっぱ調子悪いんじゃ・・・。」
かざね「ちゃんと持ててなかったのかなぁ・・・何度もごめん・・・。」
また小銭を拾う。
千秋「どっか店に入って休むか?」
小銭を全部拾い終わったかざねに聞いた。
かざね「そうする?・・・あ、ちょっと待ってて?トイレ行ってくる。」
千秋「ん。」
かざねは財布を鞄にしまい、トイレに向かっていった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
千秋「・・・遅いな。」
かざねがトイレに行って、10分くらい経った。
千秋「迷子にでもなってんのか?」
そう思ってトイレのほうに向かって歩き出す。
途中ですれ違った女の子たちのグループ。
何気なくすれ違ったけど、会話の内容がひっかかった。
「ねー、さっきさ、トイレの手洗いのとこで屈んでる人いなかった?」
「いた!なんか苦しそうな感じがしてたような・・・?」
「『大丈夫?』って聞いたら『大丈夫』って返事が来たよ?」
「まじで!?聞いたの!?」
「だって体調が悪かったら大変なことになるじゃん。」
千秋(・・・まさか!)
俺はトイレに急いだ。
女子トイレは人だかりができていて、みんなが中の様子を伺ってそうだ。
千秋「すみません!通してください!」
人をかき分け、俺は女子トイレの中に入った。
入ってすぐの手洗い場に座り込んでたのはかざねだ。
千秋「・・・かざね!」
かざねは汗をかきながら右手の手首らへんを押さえていた。
かざね「・・・痛い。」
千秋「・・・ちょっと診せてみろ。」
俺はかざねの手を診た。
特に色は変わってないし、腫れてるところもなさそうだ。
千秋「かざね、手、どんな風に痛い?」
かざね「じんじん・・・する。」
千秋「他は?」
かざね「しびれて・・・る。」
痺れ・・・痛み・・・。
かざねは『腱鞘炎』って言ってたけど、どうも違うっぽい。
ちゃんとした検査をしないと何とも言えないけど・・・。
俺はかざねの手のひらの付け根を指で弾いた。
ピシッ・・・!
かざね「!・・・いたっ!」
千秋「どこが痛い?」
かざね「指の・・・先・・・。」
千秋「手根管症候群だな。」
手首を使うスポーツ選手とかに発症することがある。
ピアニストも例外じゃない。
症状が進行すると、小さなものをつまめなくなったりするハズだ。
かざねが小銭を拾えなかったのはこのせいか。
千秋「かざね、病院いくぞ。抱えるからな。」
俺はかざねを姫抱きにした。
千秋「すみません、通してください。お騒がせしました。」
道を開けてもらいながら女子トイレを出た。
かざねを抱えたまま駐車場に向かう。
千秋「痛み止めの予備・・・まだ持ってたっけな。」
駐車場に向かう途中にあった自動販売機で水を買う。
水と一緒にかざねを車に乗せ、俺は後部座席に置いてある鞄から痛み止めを探した。
千秋「えーと・・・これじゃない・・・これでもない・・・あー・・・あった!」
見つけた痛み止めを1錠手に持って、運転席に座る。
半分くらい見終わった時、かざねが近くにあったベンチに座った。
ちょうど真横に自動販売機がある。
千秋「なんか飲むか?」
かざね「うーん・・・あ、ちょうど小銭がたくさんあるから・・・一緒に飲も?」
千秋「おっけ。」
鞄から自分の財布を取り出すかざね。
小銭入れがパンパンになっていた。
千秋「すげーな、それ・・・。」
かざね「ついね・・・大きいほうを出しちゃって・・・なかなか小銭を消費できなくて困ってたの。」
そう言って財布を開けた時、かざねは手を滑らせて財布を落としてしまった。
バサッ・・!チャリンチャリン・・・。
かざね「あっ・・!」
千秋「あーあー・・・。」
ばらまいてしまった小銭を一緒になって拾う。
かざね「ごめんー・・・。」
千秋「いいけど・・・最近よく物を落とすな。厄日か?」
落とした小銭を広い集めてると、かざねが全然拾えてないことに気がついた。
千秋「・・・かざね?」
かざね「あー・・・左手のほうが拾いやすいかな。」
財布を右手に持ち変えて、左手で小銭を拾い始めた。
ひょいひょいと財布に入れられていく小銭たち。
でも、右手に持ってる財布の角度がおかしくなっていき、かざねはまた財布を落とした。
バサッ・・・!チャリンチャリン・・・
かざね「あ・・・。」
千秋「どうした?やっぱ調子悪いんじゃ・・・。」
かざね「ちゃんと持ててなかったのかなぁ・・・何度もごめん・・・。」
また小銭を拾う。
千秋「どっか店に入って休むか?」
小銭を全部拾い終わったかざねに聞いた。
かざね「そうする?・・・あ、ちょっと待ってて?トイレ行ってくる。」
千秋「ん。」
かざねは財布を鞄にしまい、トイレに向かっていった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
千秋「・・・遅いな。」
かざねがトイレに行って、10分くらい経った。
千秋「迷子にでもなってんのか?」
そう思ってトイレのほうに向かって歩き出す。
途中ですれ違った女の子たちのグループ。
何気なくすれ違ったけど、会話の内容がひっかかった。
「ねー、さっきさ、トイレの手洗いのとこで屈んでる人いなかった?」
「いた!なんか苦しそうな感じがしてたような・・・?」
「『大丈夫?』って聞いたら『大丈夫』って返事が来たよ?」
「まじで!?聞いたの!?」
「だって体調が悪かったら大変なことになるじゃん。」
千秋(・・・まさか!)
俺はトイレに急いだ。
女子トイレは人だかりができていて、みんなが中の様子を伺ってそうだ。
千秋「すみません!通してください!」
人をかき分け、俺は女子トイレの中に入った。
入ってすぐの手洗い場に座り込んでたのはかざねだ。
千秋「・・・かざね!」
かざねは汗をかきながら右手の手首らへんを押さえていた。
かざね「・・・痛い。」
千秋「・・・ちょっと診せてみろ。」
俺はかざねの手を診た。
特に色は変わってないし、腫れてるところもなさそうだ。
千秋「かざね、手、どんな風に痛い?」
かざね「じんじん・・・する。」
千秋「他は?」
かざね「しびれて・・・る。」
痺れ・・・痛み・・・。
かざねは『腱鞘炎』って言ってたけど、どうも違うっぽい。
ちゃんとした検査をしないと何とも言えないけど・・・。
俺はかざねの手のひらの付け根を指で弾いた。
ピシッ・・・!
かざね「!・・・いたっ!」
千秋「どこが痛い?」
かざね「指の・・・先・・・。」
千秋「手根管症候群だな。」
手首を使うスポーツ選手とかに発症することがある。
ピアニストも例外じゃない。
症状が進行すると、小さなものをつまめなくなったりするハズだ。
かざねが小銭を拾えなかったのはこのせいか。
千秋「かざね、病院いくぞ。抱えるからな。」
俺はかざねを姫抱きにした。
千秋「すみません、通してください。お騒がせしました。」
道を開けてもらいながら女子トイレを出た。
かざねを抱えたまま駐車場に向かう。
千秋「痛み止めの予備・・・まだ持ってたっけな。」
駐車場に向かう途中にあった自動販売機で水を買う。
水と一緒にかざねを車に乗せ、俺は後部座席に置いてある鞄から痛み止めを探した。
千秋「えーと・・・これじゃない・・・これでもない・・・あー・・・あった!」
見つけた痛み止めを1錠手に持って、運転席に座る。
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