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バイトしたい。
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鈴side・・・
点滴のおかげで熱が下がった私は、お兄ちゃんたちと一緒に家に帰ってきた。
鈴「あの・・もう部屋で寝ていい?」
タイピンを作る関係で、今、自分の財布にいくら残ってるのか確認したくて部屋に行きたかった。
お兄ちゃんたちの目の前で財布を開けるわけにはいかないし・・・。
でもお兄ちゃんたちが私を囲って離さない。
翔平「・・・調子悪かったら連絡しないとダメだろ?」
恭吾「何の為のケータイだ?」
鈴「だって、メモに『お仕事』って書いてあったし・・・邪魔なんてできない。」
そう答えながらじりじりと部屋に向かって歩く。
翔平「優しいのはいいんだけど・・・もうちょっと甘えてくれていいんだぞ?」
鈴「甘えるって・・・?」
恭吾「鈴が落ちつけたり、安心できることがあるなら言ってくれ。叶えれることならしてやりたいんだよ。」
鈴「・・・・じゃあ、ちょっとだけ・・。」
私は翔平お兄ちゃんの前に立って・・・きゅ・・と抱きついた。
翔平「!?・・・鈴?」
鈴「おかあさん・・・。」
翔平「鈴・・・。」
数秒、翔平お兄ちゃんに抱きついた後、振り返ると恭吾お兄ちゃんが両手を広げて私を待ってくれていた。
恭吾「よし、来いっ。」
私は恭吾お兄ちゃんにもそっと抱きついた。
3歳のとき、お母さんと離れてから、誰かに抱きしめてもらった記憶はない。
自分の体が不調の時、無性に誰かに抱きしめてもらいたくなってしまうのは・・・きっと・・『お母さん』が足りないからだ。
鈴「ありがとうっ。」
私はそのまま自分の部屋に上がった。
心が少し幸せな気持ちになり、お兄ちゃんたちに『お返し』をするために財布の中身を計算する。
鈴「・・・・2234円。あと8千円くらい足りないや。」
翌日からお手伝いを頑張ることにして、私は今日を終えた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーー
それから数週間が過ぎ、結構暑い日が続くような季節に突入した。
私は毎日夜に飲む薬をきっちり飲んで、心臓が苦しくなったことはあれからない。
初めての高校にも慣れ、パソコンに向かいながら毎日勉強を進めてる。
鈴「この家に来てから5カ月。もうだいぶ家族になれてきたかな。」
掃除に洗濯、料理。
結構できるようになったけど・・・
私のお小遣いはなかなか貯まらないでいた。
鈴「・・・残金1900円って・・・減っててどうするのよ、私。」
一時は5千円の後半くらいまで貯まったけど、どうしても欲しい帽子があって買ってしまったのだ。
鈴「私のバカ・・・なんで買っちゃったんだよぉ・・・。」
私は鞄を手に取って、家を出た。
おじいさんに『もうちょっと待って』って言うために、お店に向かった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
カランカラン・・・
店主「おぉ、鈴ちゃん。久しぶり。」
鈴「こんにちはー。あの、タイピンのことなんですけど・・・。」
店主「お小遣いが貯まった?」
鈴「・・・減った。」
そう答えると、おじいさんが笑いだした。
店主「あははっ。いいんだよ、いつまでも待ってるから。」
鈴「・・・すみません。」
私はまたお小遣いを貯めることを約束して、お店を出た。
どうやってお金を貯める考えながら、とぼとぼ歩く。
鈴(んー・・お手伝いは限界がるんだよね・・。)
毎月一日にもらえるようになった『お手伝いの報酬』。
一生懸命がんばって、この前5千円もらったけど・・・
鈴(今月はテストもあるからもっと少ないよね・・。)
他にバイトをしたいけど、お兄ちゃんたちにダメって言われてる。
鈴「一日こっきりのバイトとかならバレない・・?」
そう思い付いたとき、私の真上から声が聞こえた。
直哉「ん?バイト探してんの?」
鈴「!?」
驚いて振り返ると、直哉お兄ちゃんが立っていた。
鈴「直哉お兄ちゃん。」
直哉「よ、鈴。で?バイト?」
鈴「あー・・うん。ちょっと・・。」
どうしても欲しいものがあってお金を貯めたいってことを直哉お兄ちゃんに話した。
直哉「ふーん?翔平たちに頼めば?あいつらなら喜んで買ってくれるだろ?」
鈴「・・・自分で買いたいの。(お兄ちゃんたちにあげたいんだから買ってもらうわけにいかないし。)」
俯いてると、直哉お兄ちゃんは私に言った。
直哉「・・・1日限りのバイト、あるけどするか?」
点滴のおかげで熱が下がった私は、お兄ちゃんたちと一緒に家に帰ってきた。
鈴「あの・・もう部屋で寝ていい?」
タイピンを作る関係で、今、自分の財布にいくら残ってるのか確認したくて部屋に行きたかった。
お兄ちゃんたちの目の前で財布を開けるわけにはいかないし・・・。
でもお兄ちゃんたちが私を囲って離さない。
翔平「・・・調子悪かったら連絡しないとダメだろ?」
恭吾「何の為のケータイだ?」
鈴「だって、メモに『お仕事』って書いてあったし・・・邪魔なんてできない。」
そう答えながらじりじりと部屋に向かって歩く。
翔平「優しいのはいいんだけど・・・もうちょっと甘えてくれていいんだぞ?」
鈴「甘えるって・・・?」
恭吾「鈴が落ちつけたり、安心できることがあるなら言ってくれ。叶えれることならしてやりたいんだよ。」
鈴「・・・・じゃあ、ちょっとだけ・・。」
私は翔平お兄ちゃんの前に立って・・・きゅ・・と抱きついた。
翔平「!?・・・鈴?」
鈴「おかあさん・・・。」
翔平「鈴・・・。」
数秒、翔平お兄ちゃんに抱きついた後、振り返ると恭吾お兄ちゃんが両手を広げて私を待ってくれていた。
恭吾「よし、来いっ。」
私は恭吾お兄ちゃんにもそっと抱きついた。
3歳のとき、お母さんと離れてから、誰かに抱きしめてもらった記憶はない。
自分の体が不調の時、無性に誰かに抱きしめてもらいたくなってしまうのは・・・きっと・・『お母さん』が足りないからだ。
鈴「ありがとうっ。」
私はそのまま自分の部屋に上がった。
心が少し幸せな気持ちになり、お兄ちゃんたちに『お返し』をするために財布の中身を計算する。
鈴「・・・・2234円。あと8千円くらい足りないや。」
翌日からお手伝いを頑張ることにして、私は今日を終えた。
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それから数週間が過ぎ、結構暑い日が続くような季節に突入した。
私は毎日夜に飲む薬をきっちり飲んで、心臓が苦しくなったことはあれからない。
初めての高校にも慣れ、パソコンに向かいながら毎日勉強を進めてる。
鈴「この家に来てから5カ月。もうだいぶ家族になれてきたかな。」
掃除に洗濯、料理。
結構できるようになったけど・・・
私のお小遣いはなかなか貯まらないでいた。
鈴「・・・残金1900円って・・・減っててどうするのよ、私。」
一時は5千円の後半くらいまで貯まったけど、どうしても欲しい帽子があって買ってしまったのだ。
鈴「私のバカ・・・なんで買っちゃったんだよぉ・・・。」
私は鞄を手に取って、家を出た。
おじいさんに『もうちょっと待って』って言うために、お店に向かった。
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カランカラン・・・
店主「おぉ、鈴ちゃん。久しぶり。」
鈴「こんにちはー。あの、タイピンのことなんですけど・・・。」
店主「お小遣いが貯まった?」
鈴「・・・減った。」
そう答えると、おじいさんが笑いだした。
店主「あははっ。いいんだよ、いつまでも待ってるから。」
鈴「・・・すみません。」
私はまたお小遣いを貯めることを約束して、お店を出た。
どうやってお金を貯める考えながら、とぼとぼ歩く。
鈴(んー・・お手伝いは限界がるんだよね・・。)
毎月一日にもらえるようになった『お手伝いの報酬』。
一生懸命がんばって、この前5千円もらったけど・・・
鈴(今月はテストもあるからもっと少ないよね・・。)
他にバイトをしたいけど、お兄ちゃんたちにダメって言われてる。
鈴「一日こっきりのバイトとかならバレない・・?」
そう思い付いたとき、私の真上から声が聞こえた。
直哉「ん?バイト探してんの?」
鈴「!?」
驚いて振り返ると、直哉お兄ちゃんが立っていた。
鈴「直哉お兄ちゃん。」
直哉「よ、鈴。で?バイト?」
鈴「あー・・うん。ちょっと・・。」
どうしても欲しいものがあってお金を貯めたいってことを直哉お兄ちゃんに話した。
直哉「ふーん?翔平たちに頼めば?あいつらなら喜んで買ってくれるだろ?」
鈴「・・・自分で買いたいの。(お兄ちゃんたちにあげたいんだから買ってもらうわけにいかないし。)」
俯いてると、直哉お兄ちゃんは私に言った。
直哉「・・・1日限りのバイト、あるけどするか?」
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