「女友達と旅行に行っただけで別れると言われた」僕が何したの?理由がわからない弟が泣きながら相談してきた。

ぱんだ

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第1話 新婚の姉に弟が泣きついてきた!

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「アリス姉さんくれ!」
「ハリー?何があったの?」

弟が突然訪問してきた。姉は驚いて弟の顔を見つめた。可哀想に思うほど顔は涙に覆われて真っ赤に泣き腫らした目をしていた。

弟は正直言うと、無神経で少し頭が足りないところもありますが根はとても良い子。弟が泣きながら姉の自分を頼って来たのだから、助けてあげたいと思い話だけでも聞くことにした。

「アリス姉さんは本当に綺麗で優しくて大好きだ。姉さんと一緒にいると心から癒されます」

アリスお姉さんはいつくしみに満ちた聖母のような女性で、多くの人に好かれている。弟をなだめるようにゆっくり背中を叩いて、あたたかい愛情のこもった笑顔を弟に向けた。

ハリーは自他共に認める姉好きで、昔から子供のように甘えて離そうとしなかった。そして姉への溺愛ぶりは尋常ではなくアリスを可愛がっている。弟は姉に果てしなく甘えるし溺愛するわで精神的に未熟で大変な弟でありますが、アリスはそんなハリーの思いを広い心で受け止めている。

ハリーは侯爵家の長男で未来の当主。それなのにこのていたらくだから、現当主の父親バイデンは不安でハリーにアリスの溺愛ぶりが落ち着くまで、当主は任せられないと言い頭を抱えていた。

「アリスどうしたんだ?」

その時後ろから名前を呼ばれた。夫のマイケル国王だった。若い国王は即位すると国の絶対的な平和と、国民経済の健全な発展に本気で取り組んでいる。いつも忙しい日々の繰り返しだが、今日は休みで妻のアリス王妃と幸せな時間を過ごしていた。

二人は若い新婚夫婦で子供はまだいない。だが現在アリスは妊娠中の女性で、妊娠初期の段階なのでお腹の膨れは目立っていませんが大切な妊婦。

スタイル抜群で高品質な男のマイケルはアリスと幼馴染同士で恋愛結婚した。能力が高いのマイケルは妻を大切にしてアリスの事を頭の先から足の先に、指のつけ根にいたるまで全て愛している。

「弟が突然来て助けてって泣き出したの」
「なんだって!それは大変じゃないか!!」

聞き覚えのある叫び声を聞いてマイケルは駆けつけて来た。マイケルは妻のアリスに甘えて抱きついている義弟のハリーにも怒ることはなく、アリスの返答を聞いてハリーの事を心配した。

アリスが結婚する時もハリーが騒いで大変だった。アリス姉さんが結婚するなら僕は生きてる意味はないと、大声で泣き叫んで結婚を阻止しようとした。結果的に結婚はしたが、その時もアリスは騒ぐハリーをなだめていた。

マイケルもアリスに似て人間なので、ハリーの性格を理解しているから感情に振り回されたりしない。アリスに甘えて抱きついても見慣れた光景だなという思いで特に注意することはしなかった。
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