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第2話 姉夫婦は弟に質問して詳しく話を聞いてみる
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「ハリーまずは話を聞かせてくれる」
部屋に移動して挟んで向かい合っている。弟と姉は隣の席に座って反対側には夫のマイケルが座る。メイドがテーブルの上にティーカップをそっと置いていく。
ハリーはアリスになだめられて来た時の興奮した心は落ち着いていた。何はともあれ、詳しい話を聞かせてほしいとアリスは言う。姉さん助けてくれ!としか聞いてない。
「うん。僕は友達と旅行に行ったんだ。そしたら帰って来てフローラに旅行の話をしていたら、最初は楽しそうに聞いていたけど途中で怒って婚約破棄するって言われて」
ハリーは少し前に友人たちと旅行に行った。その事はアリスも聞いていた。楽しんできてねとアリスは言ったことを覚えている。フローラというのはハリーの婚約者で伯爵家の令嬢。ところがフローラは婚約解消を申し出てきた。ハリーは理由が分からずに頭がすっかり混乱してしまった。
どうして婚約を解消するんだ?ハリーは何度フローラに聞いても怒って責められるばかり。さっきまで自分に笑顔を向けてくれて旅行の話を聞いていたのになんで?ハリーは混乱状態になってしまう。
「なんでフローラは怒ったの?」
「ハリーよく考えてみてくれ。分からないはずはないだろう?」
「それが全く分からないから困ってるんだよ!」
弟の婚約者とは何度か話したことがありますがアリスの知っている限り、常識的に正しい性格で意味もなく怒ったりしない感じのいい子。
間違いなく弟に原因があるのだろう?と姉夫婦は正直疑っている。でも弟は意味がわからないと気持ちが混乱するばかりで、この世の終わりのような悲哀に満ちた顔をしていた。
「フローラは何で一緒に行かなかったの?」
根底から考えてみると、どうしてフローラは旅行に行かなかったのか?アリスは頭の中に浮かんだ質問をした。
「大切な婚約者だからもちろん誘ったよ。でも予定が決まっていたからフローラは行けなかったんだ」
「それは可哀想だったね」
「僕はフローラとも行きたかったから旅行の日程を変更するって言ったんだけど、フローラがそれはみんなに悪いからって断ったんだ。自分のために他の人に迷惑は掛けられないって」
弟は婚約者のフローラとも一緒に行きたくて声をかけたが、スケジュールが埋まっていると言われた。どうしても外せない用事があるらしく、弟は残念な気持ちだったけど仕方ないと諦めた。
フローラも他人を思いやることが出来る立派な女性だと思う。自分ひとりのせいで、旅行を楽しみにしている弟の友人たちを困らせることはできないと話した。誰もが旅行のために前もって色々な準備を進めていたのに迷惑をかけることはできないと言う。
部屋に移動して挟んで向かい合っている。弟と姉は隣の席に座って反対側には夫のマイケルが座る。メイドがテーブルの上にティーカップをそっと置いていく。
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「うん。僕は友達と旅行に行ったんだ。そしたら帰って来てフローラに旅行の話をしていたら、最初は楽しそうに聞いていたけど途中で怒って婚約破棄するって言われて」
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どうして婚約を解消するんだ?ハリーは何度フローラに聞いても怒って責められるばかり。さっきまで自分に笑顔を向けてくれて旅行の話を聞いていたのになんで?ハリーは混乱状態になってしまう。
「なんでフローラは怒ったの?」
「ハリーよく考えてみてくれ。分からないはずはないだろう?」
「それが全く分からないから困ってるんだよ!」
弟の婚約者とは何度か話したことがありますがアリスの知っている限り、常識的に正しい性格で意味もなく怒ったりしない感じのいい子。
間違いなく弟に原因があるのだろう?と姉夫婦は正直疑っている。でも弟は意味がわからないと気持ちが混乱するばかりで、この世の終わりのような悲哀に満ちた顔をしていた。
「フローラは何で一緒に行かなかったの?」
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「大切な婚約者だからもちろん誘ったよ。でも予定が決まっていたからフローラは行けなかったんだ」
「それは可哀想だったね」
「僕はフローラとも行きたかったから旅行の日程を変更するって言ったんだけど、フローラがそれはみんなに悪いからって断ったんだ。自分のために他の人に迷惑は掛けられないって」
弟は婚約者のフローラとも一緒に行きたくて声をかけたが、スケジュールが埋まっていると言われた。どうしても外せない用事があるらしく、弟は残念な気持ちだったけど仕方ないと諦めた。
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