「女友達と旅行に行っただけで別れると言われた」僕が何したの?理由がわからない弟が泣きながら相談してきた。

ぱんだ

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第13話 結婚しても数多くの女性と遊びたい男

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「ハリーやっと動揺してきましたね」
「そ、それでどうして知ってるの?」

席に着いてもハリーはじれったくて仕方なかった。自分の裏側の部分をアリスに知られたらしい。でもどうして知っているのか?ハリーの気持ちはどんどん空回りしていた。

「フローラの持ってる音声を録音する魔道具で聞いたの」
「んな、なんだよそれ!?そんなのずるいよ!」

魔道具で会話を録音していた。アリスの言葉が頭に入って数秒後にハリーは理解した。その間は口を半開きにして痴呆ちほう状態のようであった。

次の瞬間ハリーは非難がましく見つめて文句を言う。やり方が汚いじゃないか!と怒鳴る。自分のことを棚にあげて何を言ってるんだ?もうハリーには開き直ってキレるしか選択肢が残されていないのだ。

「何がずるいの?あなたのほうが何倍もひどいことをフローラにしてると思うけど?」
「アリス姉さんは全部知ってたって事?」
「そうよ。あなたが素直に話すまで待ってたんだけどね」
「……」
「あなたは都合が悪くなると黙るの?それとも言い返す言葉がないのかしら?」

ハリーは普段から高圧的にフローラに迫って自分の主張を通してきた。常日頃からの積み重ねで恋人に振られてしまったのだ。ハリーは全然反省することもなくフローラに我がままし放題。

ハリーは自分の遊びばかりを優先してきて、フローラをぞんざいに扱いフローラが恋人として何か簡単な要求をしてもほとんど聞かなくて色々なことに冷たかった。これでは結婚しても上手くいく要素が一つも無い。

恋人の行動をどこまで許容するかっていうのは人それぞれだけど、ハリーは旅行に行った事自体が悪いし姉夫婦の前では態度を変えた事が問題で、これがで男らしくない。

「でもフローラの事は好きで誰よりも愛しているんだ」

実は旅行の参加者は、ハリーと全員ががあって旅行中はみだらな宴会をしていた。しかもフローラと結婚しても関係は続けると約束していた。ハリーと旅行に行った女性たちは、全員が同じ価値観を持った者同士なので心が通じ合っている。

「私は婚約破棄を応援しますとフローラに伝えました」
「どうしてそんな事を言うんだよ!」

アリスはハリーと会話しながら頭の中を整理していた。まだ結婚するのが早かったのかもね。ハリーはいつまでも独身気分でいすぎかな?そりゃあフローラにも見捨てられるよ。まだ若いからやり直せるんじゃないの?

ハリーは自分の楽しみのお出かけを邪魔されたくなかった。だけどもう子供じゃないんだから自分のした事が良くない行為だって理解するべきなのに……結婚する時点で異性と遊ぶことは諦めなきゃね。それが嫌なら結婚なんてするなということだ。

「お黙りなさい!!!」
「ヒィーっ」

激しい口調で叱るとハリーは声にならない悲鳴をあげた。その怯えた哀れな声を聞いたアリスは怒りを通り越して情けない気持ちになっていた。
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