誕生日パーティーで婚約破棄を発表された「幼馴染が妊娠したから結婚する!」王子が体を壊して地獄の苦しみを経験する。

佐藤 美奈

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第32話

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多くの人々はアリーナに病気を治療ちりょうしてもらって感謝を忘れなかった。だが中にはアリーナへの感謝を忘れてしまう人がいる。

病気が回復してから数ヶ月は、ありがたいという思いを全員が持ち続けていますが、1年経過すると2割くらいの人が健康な体に慣れてしまって感謝の気持ちがうすれていくのだ。

それは人間にとって自然な心理なのかもしれませんが、悲しそうな顔をしてアリーナは語る。そして、ごく少数ではありますが感謝を忘れるどころか、彼女に対して悪意を抱いて誘拐ゆうかいまがいのことをする者もいた。

「私が病気を治した人から、そのような感情を向けられるのは非常に辛いですけどね……」

何か良からぬことをたくらむ人間は、当然であるが回復された病気が再び発症した。で、レオナルドと同じように苦しみを味わうことになった。

「当たり前ですわ!アリーナに病気を回復してもらっておいておそおうとするなんて考えられない。あの世に旅立っても仕方ありません!!」

ミレーユが彼らは相応のむくいであると厳しく批判した。おんあだで返して彼女に攻撃する計画を立てたおろか者は、命がなくなっても当然であると特に熱心に話しはじめた。

「……ミレーユ、とても嬉しいわ……」

アリーナは涙が出るほど嬉しかった。無上むじょうの喜びを感じながら親友の目をじっと見つめるのです。ミレーユは切ない思いが胸にわき上がってくる。

「大切な親友をかばうことは名誉めいよ以外ありませんからね」
「愛してくれて・・・・・・・・・・・ありがとう」
「……ちょっと突然なんですか……!?カトリーヌさんが見ていますよ?アリーナ恥ずかしいですわ」

昔からの無二むにの親友なのだから、守ることはほこらしく思うと言った。嬉しくて胸がときめき顔に喜びを隠しきれなくなったアリーナは反射的に抱きついてしまった。そうして心からお礼を言うと、ミレーユの顔はどこかれたように赤くなっていた。

「――すみませんけど……あの~、お二人さん?」

二人が熱い抱擁ほうようを交わしている間、しばらくだまって空気にてっしていたカトリーヌが声をかけた。申し訳なさそうな声で最初に謝罪の言葉から入る。だがアリーナとミレーユは強く抱きしめ合ったまま、こおりついたように身動きひとつしない。

カトリーヌの胸には、何かもやもやしたものがたまってくる。次の瞬間、二人は抱き合った状態で何事もなくアリーナは話し始めた。

「カトリーヌさん、私の能力にはがあって、一度裏切った人は二度と病気を治すことが出来ないんです」

*****
新作「聖女に王子と幼馴染をとられて婚約破棄「犯人は追放!」無実の彼女は国に絶対に必要な能力者で価値の高い女性だった。」を投稿しました。よろしくお願いします。
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