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かっ飛びアレクサンドライト まぜまぜイエロー・ダイヤ オン コース 9 スフォルツァとローフィス
かっ飛びアレクサンドライト まぜまぜイエロー・ダイヤ オン コース 9 スフォルツァとローフィス 4
しおりを挟む「ん………っ!」
自分のすんごく満足げな喘ぎが耳に響き…汗ばんだまま、テテュスの…逞しい体に全身を預けきって、荒い吐息に目を伏せる…。
これが、ディンダーデン辺りだと…直ぐ次。
で、ええっ?!
なんだけど…。
テテュス、ぎゅっ!
って抱きしめたまま…俺の背、大切そうにそっと、寝台に沈め…手離されるのかな?
って…しがみついた腕、放そうか覗ってると…。
テテュス、俺の頬に頬を寄せて、優しいキスを頬にしてくれる…。
俺を抱く腕は放されず、でも体重かけないよう横にずれて…。
胸に包むように抱き止めてくれる…。
紳士的なのに…逞しい体が凄く、男っぽく感じて。
けどどこまでも…優しいんだよね~。
もう俺また、テテュスの背に腕回して抱き寄せちゃって。
『俺の!』
って、一人占めしたい気分…。
胸元に顔埋めてると。
凄く安心できて信頼出来て…。
抱きしめてくれる腕は凄くソフトなカンジで…。
やっと、吐息が落ち着いて顔を上げると、濃紺の瞳が輝きながら俺を見つめ。
優しい…整いきった男らしくも美しい顔に微笑を浮かべ、直ぐ…顔を寄せる俺のキスに応えてくれる。
唇が、軽く触れあう優しいキス。
なんだけど…触れあってるとなんか…凄く甘酸っぱい気分。
軽く、くすぐられてるみたいで落ち着かない。
ぎゅっ!
て背に回した腕でテテュスにしがみついちゃうと。
そうされるのが好きみたいに…テテュス、回した腕で本当にソフトに…けど、愛情たっぷりで腕の中に包み込んでくれる…。
飢えてるハズなんだけど…。
テテュスにこんな風に、優しく気遣われながら抱きしめられてると。
それ…だけで満足な気分で満ち足りちゃう。
不・思・議。
あったかくて…頼もしくて…優しい…。
そう思ってたらなんか意識白く…溶けて。
時間が飛んで。
動く気配に気づいて目を開けると。
そこにはファントレイユの、整いきった美貌があって。
一瞬、惚けて…けどあんま綺羅綺羅してて綺麗で。
見惚れてると、ファントレイユ、無表情なんだけど、口を開く。
「起きてるけど?
テテュス!」
「しっ!」
テテュスの声が頭上から聞こえ、顔を向けると寝てる俺の顔の上に、体を倒したテテュスの顎が…。
え?え?
ばんっ!
扉がハデに開く音がして。
テテュスが『やっぱり』って表情で顔下げてて。
俺の横から顔覗き込んでたファントレイユが、扉の方を見てるから。
俺もちょっと、身を起こして振り向く。
背まである綺麗な銀のくねる髪。
ほっそりしたなよやかな身のこなし。
…背妖精のような可憐な美少年、シェイルが。
緑の大きな瞳を俺に向けて、表情無く言う。
「起きたんなら、直ぐ服を着せろ。
ファントレイユでなくても、出向いた先で大勢でたっぷり楽しませてくれる」
「?????」
俺、何のことか全然解らず。
けど寝てる俺の両脇に膝付いて、ファントレイユとテテュスが俺に衣服着せようと。
寝台の上に脱ぎ捨てた俺の衣服を、慌てて掻き集めてるの見て。
これだけは解った。
俺…あんまりな満足感に包まれ、いつの間にか寝ちゃって。
テテュスとの二回目も、ファントレイユとのエッチも。
…………結果、逃したって事。
俺。
暫く呆然と、衣服を掻き集めてるテテュスとファントレイユを見た後(のち)。
しぶしぶ起き上がって。
ファントレイユとテテュスから衣服受け取り。
二人に手助けされながら、のろのろと服を着始めた…。
扉の横で腕組みして立ってるレイファスだけが。
俺の様子見て、ほっとしてるみたいで。
やっぱり「?」だったけど。
戸口のシェイルがつんとした美貌で、ファントレイユとテテュスに向かって。
顎で、くい!って合図して。
二人が俺の腕、そっと掴んで。
寝台から出るよう促され…。
その時、初めて俺
『そう言えばシェイルに、ローフィスって人に会わせて貰えないと、元の時間に戻れないんだ』
って思い出した。
どっからか持ってきた、俺の足に合うブーツ、レイファスに床に置かれ。
俺、残念な気分満載で、寝台にお尻乗せたまま。
そのブーツに足を入れ、寝台から立ち上がった。
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