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仕方無くスフォルツァを垂らし込むアイリス

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 スフォルツァはアイリスの部屋を、目で追う。

アイリスはチラ…と
『好ましい趣味』
と室内歩吟味する、スフォルツァを眺めながら、改めて自室を見た。

壁紙は許可を取って貼り直し、紺地に金の飾り模様が散りばめられ。
床上から腰辺りの壁板は、落ち着いた濃いピンクで塗られ、象牙色の優雅な彫刻が、四隅に彫られていたし。

カーテンは壁板同様、濃い落ち着いたピンク。
金の房飾りのカーテン止めで、華やかに括られている。

テーブルや箪笥、物を乗せる小テーブルに至まで全て象牙色で統一され、その表面には色鮮やかな花が描かれていた。

椅子の枠組みは優雅に彫り込まれた象牙色で、座る場所には鮮やかな赤い布が、張られてる。

アイリスはその豪華な室内を背景に、出来るだけ優雅に微笑む。

「君の所だって、負けてないだろう?」

スフォルツァは否定せず頷き、隣室の扉に手を掛ける。
「寝室だろう?
見てもいい?」

アイリスは正直、こいつは凄い垂らしで手が早い。
と思った。

初日にさっさと、頂かれてたまるか。
そう内心つぶやき、にっこり微笑む。

「どうぞ」

お手並み拝見しようか。
心の中でこっそり、挑戦状を叩きつける。

スフォルツァは頷いて扉を開け、中へと姿を消した。

アイリスは腕組み、その場に残る。

「(一人で入ったって。
ヤツの思惑通りには、ナニも出来ない。
さて、どういう手段で私を寝室に、招き入れるのかな?)」

暫くし、案の定。
アイリスが一緒に来ないので、スフォルツァが扉に手を掛け、顔を出す。

「俺が勝手に室内を見回っても、構わない?
物色するとか、思わないのかい?」

と誘って来るから、アイリスはにっこり笑って口を開いた。

皮肉になりかけるのを、必死でとどめ。
可憐で純朴な微笑みを、浮かべながら。

「君は盗んだりしないだろう?だって」

が、スフォルツァは、意味ありげに微笑む。
そして再び室内へと、消えて行った。

暫くし、ガタン…!だとか…物を動かしたりする音がし、アイリスは一瞬
「(衣服箪笥を開けているのか?)」
と慌てて、扉を蹴立てて中へ、駆け込んだ。

途端。
腕を引かれ、気づくと…スフォルツァの、腕の中にいる。

スフォルツァは茶目っ気たっぷりに悪戯っぽく微笑み、そして体を一層抱き寄せると顔を寄せ、あっという間に唇を奪った。

アイリスは唇に押しつけられるスフォルツァのその熱い唇の感触に
『やられた…!』
と憤る。

四の五の言う面倒を避け、さっさと実力行使するタイプなようだ。

最も、少女の憧れの王子様みたいなスフォルツァに、いきなり抱き寄せられ、腕に抱かれてキスなんてされたら。

もう相手の女の子は、ぽーーっとなって、彼の言いなり。

…なんだ、ろうな。

そう思ってる合間に、もうスフォルツァの舌は滑り込み。
口の中で情熱的にくねり始め、そして抱く腕に、熱がこもる。

「(…!
相手が男の私だから。
妊娠の心配も無くて、遠慮も無しか!)」

一瞬、怒るアイリスだった。
が、スフォルツァの手が口づけが激しくなると共に体を這い始め、アイリスはぎょっ!と焦りきって、その手を握り止める。

直ぐ、下に金属の胸板だの…を付けている事や。
そのお陰で、筋肉つきまくってる事も、早々にバレてしまう…!

仕方無い。
そう思って瞬間顔を傾け、スフォルツァの舌に舌を、絡めてやる。

スフォルツァが驚きと感激で一瞬震え、アイリスは更にその舌を吸い上げた。

一瞬のスフォルツァの隙に顔を咄嗟に離し、顔を傾けてささやく。

「キスはどっちが上手いか、試そうと言うのか?
剣では私に勝てるから?」

スフォルツァはだが、鼻先でアイリスの鼻をつつき、続きを促す。

もうたまらない様子で、もしかして股間がとっくに反応してるのかも。
と思ったが、アイリスはそれを確かめる気になれず。
尋ねる。

「こんな時間に昼間から?
…夜まで、待てないのか?」

だがスフォルツァは震え、どうしても欲しい。と言う表情を見せて懇願する。

美男の彼にこんな表情されたりしたら。
大抵の相手は直ぐ、躊躇いを見せながらも彼の意向に従ったろう。

が、今は絶対衣服を脱ぐ訳にいかない。

アイリスが口付けに応えないので、じれたようにスフォルツァの手が、体をまさぐり始める。

アイリスは再びその手を握り止め、もう片手でそっ…とスフォルツァの股間を仕方無く、触って確かめたが、やっぱり………。

の、状態だった。

それでアイリスは
『こっちら仕掛けたんだし、この先四年、彼に自分の責務を肩代わりして貰うんだ』
と内心吐息を吐き、すっ。とスフォルツァの腕から身を離すと、彼を突き飛ばし、寝台に転がした。

スフォルツァは寝台に仰向けに転がり込み、アイリスが寝台の端から、四つん這いで自分にのし掛かって来るのを見た。

その濃紺の瞳は妖艶で、これほど美人の年上の女と寝た事が無かったし、色白の肌と赤い唇。
整いきった顔立ちの、素晴らしく綺麗で気品溢れる美少年で。

凄くタイプで頭がくらくらする程、興奮して来て、自制なんて吹っ飛ぶ。

アイリスの手が股間で動き、スフォルツァは自分の…男のものを取り出す感触に、ついうっとりと視線を、素晴らしく妖艶で綺麗な、アイリスに投げる。

長く白く、細い指がちらりと。
視線を投げた先の股間から取り出された、自分に絡みつくのが伺い見えた。

その指の、冷んやりした感触に、ぞくり。と身が戦慄く。
興奮は嫌が上にも、更に高まる。

こんな気品溢れる美少年、アイリスにいきなり、そんな場所を触られたりしたら。

アイリスはスフォルツァの顔を見つめたまま、そっとそれを手に握り、しごき始めた。

急所は自分のもので良く、知り尽くしていたから、スフォルツァは直ぐ、凄く良いように喉を鳴らす。

「………っんっ…」

うっとりした表情を向け、時折こちらを見つめるスフォルツァに視線を向けたまま。
手の中でもう一人の彼を、弄んでやる。

するとスフォルツァは瞬間腕を持ち上げ、上から見つめているアイリスの首を抱き寄せ、口付けた。

アイリスはスフォルツァの心づもりが解った。

身をスフォルツァの腕の力に抵抗し、起こすと。
手の中のスフォルツァの急所を、存分に嬲り、抵抗を奪う。

「…っ!」

途端、スフォルツァが感じて首を横に、振る。

アイリスはそのまま手の中で、もうスフォルツァがおいたをし、抱き寄せて唇を奪った後。
体を返し自分を下にしないよう。

そのままスフォルツァを、絶頂へと導いた。

「…ん………っ…………」

甘やかな吐息を吐き、その美青年は目を、伏せる。

少し寄せる眉も、唇の形も男らしい美しさだったから、今まで相当な相手を垂らし込んで来たんだと解る。

スフォルツァが少し、目を開ける。
が、半目開いた潤んだ瞳が、自分を欲するように見つめて来て、アイリスは。

急所を、握り込んだその指で擦り上げ、スフォルツァは一瞬、くっ!と眉を寄せて喉を晒し、手の中で解き放った。


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