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66 ジュリアスっていつから私のこと好きだったの?
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「ん……う……っ」
ゆっくりと寝返りを打ったあと、意識が浮上しゆっくりと目蓋を開けるマリーリ。
するとそこには既視感のある金色の毛の塊があった。
(ふふ、何度見ても面白いわね)
そっと手を伸ばして指で探るように触れながら髪の束を避けると、相変わらず綺麗で整ったジュリアスの顔が現れる。
あの一件が片付いて以来すぐに寝室を一緒にしたので、マリーリとジュリアスは毎日同じベッドで寝ているのだが、普段はマリーリが起きるのが遅いため、こうしてジュリアスの寝顔を見るのはあまりない。
だからこそ、マリーリが先に起きたときにこうして彼の無防備でちょっと面白い姿を見られるのは早起きのご褒美でもあり、嬉しかった。
(気持ちよさそうに寝てる)
こうして見ると幼いなぁ、と思いながらマリーリはジュリアスの頬を軽くツンツンと押す。
その弾力が気持ちよくて、つい調子に乗ってツーっと頬や顎などに指を滑らせていると、ジュリアスの目蓋がゆっくりと持ち上がった。
「ん、ぅ……マリーリ起きたのか?」
「あ、ごめんなさい。起こしちゃった?」
「ん、あー……」
まだ覚醒しきれてないのか、意味のない言葉を口から漏らすジュリアス。
そんなジュリアスが可愛らしくて、マリーリはつい口元を緩めて微笑むと、そのまま背中に腕を回され抱きしめられる。
そしてぎゅうううと抱え込むように抱きすくめられ、マリーリは身動きが取れなくなってしまった。
「ジュリアス……何してるの?」
「んー、マリーリが可愛くて」
「ん……ふっ、んむ……っちょ、こら!」
頬に手を添えられ、上向かされたかと思えば唇が重なる。
そして頬や耳や首筋などに口づけをしながらさわさわとマリーリのチュニックの中に侵入させ、不穏な動きを始めるジュリアスの手。
それを慌てて掴むと、マリーリはジタバタと暴れてその手を退けた。
「ダメか?」
「何をする気なの。ダメに決まってるでしょうっ。今日は明日の結婚式に合わせてみんな我が家に来るんだから!」
「じゃあ、結婚式が終わったらいいんだな?」
「え? そ、そりゃ……終わったら……ちょっとは、いいかも、しれないけど」
(私だってジュリアスと抱きついたりキスしたりするのは好きだし)
自ら墓穴を掘ったことに気づかないマリーリは、恥ずかしがりながらそう答えるとジュリアスもその様子に胸を高鳴らせて喜んでいるのにも気づかずにもじもじとしている。
ジュリアスは自分の頬が緩むのに気づきながら、マリーリを再び抱きすくめた。
「だから……っ!」
「しばらくこうさせてくれ。落ち着くまで時間がかかる」
(何が落ち着くまでだろう?)
マリーリは不思議に思いながらも抜け出すことができずにされるがまま。
とくんとくん、と少し早くなったジュリアスの鼓動を聞きながら目を閉じる。
けれどまた眠ってしまったらこの状態でミヤに起こされてしまうし、それはそれでまだ恥ずかしい、とマリーリが考えていたとき、ふとある疑問が彼女の頭を過った。
(こうして甘やかしてくれてるけど、ジュリアスっていつから私のこと好きなのかしら)
そういえばその辺の話はしてなかったなぁ、と思い出すマリーリ。
自分が自覚したのはジュリアスにプロポーズされたあとだけど、きっとジュリアスはその前だろうし、そもそもあの手紙を持っていたということは結構前ということ? と記憶を辿れば辿るほど、謎は深まっていくばかりだった。
せっかくだし、もう時効なのでは? と、もう溜め込んで悶々とするのをやめたマリーリは意を決して口を開いた。
「そういえば、ジュリアスっていつから私のこと好きだったの?」
しばしの沈黙。
ちらっとジュリアスの顔を見れば、照れているのか不機嫌になっているのか、なんとも言えない表情をしていた。
「今聞くか?」
「だって、結婚式前に聞いておきたくて」
そう素直にマリーリが答えると、「あー……」と声を溢しながら頭を掻くジュリアス。
心なしかチラッと見えた耳の先が赤いように見えた。
「もう思い出せないほどずっと昔の子供の頃からだ」
「え? それって、私がブランと婚約するずっと前から、ってこと?」
「あぁ。……母さんに揶揄われるのが嫌であまりそう言った素振りは見せなかったが」
「そ、そうだったの……」
まさかそんな前からだと思わず、今度はマリーリが複雑な表情になる。
ジュリアスの気持ちを知らなかったとはいえ、ブランと婚約したあとそれを嬉々として彼に報告していた自分はどれだけ疎いのかと思うとともに、いくら何でも無神経すぎだろ自分、と猛省した。
「でも、じゃあ何で言ってくれなかったの? それに寄宿舎行っちゃったのだって急だったし」
「それは……マリーリが社交界デビューするときに言おうと思ったんだが、あのときはマリーリが話しかけるなと言うから言いそびれて」
「え」
「寄宿舎に行ったのは、マリーリを諦めようとしたからだ」
「え、う、嘘でしょ? じょ、冗談よね……?」
黙りこむジュリアスにマリーリは気が遠くなる。
結局全てのすれ違いの元凶は自分だということに気づいて、マリーリは恐ろしく頭が痛くなった。
「ご、ごめんなさい……」
「いや、いい。今はこうしてマリーリがここにいるからな」
ジュリアスはそう言うと、マリーリを慰めるように頭を撫でる。
その手が気持ちよくて、マリーリはつい目を閉じてすりすりと猫のようにジュリアスの胸板に額をこすりつけると勢いよく抱きしめられ「ぐぇ」とカエルが潰れたような声を出した。
「ジュリアス……! 苦しい!!」
「わざとか?」
「何が?」
「あーもー、可愛すぎるだろ……っ! もう絶対手放してやらないからな……っ」
「え、ちょ……っん、ふ……っま! ぁ、ジュ……んむ」
そのまま何度も口づけられて、マリーリは逃げようとするも逃さぬと言わんばかりにジュリアスが囲いこむ。
その後どうにかその拘束を抜け出したマリーリは、髪が乱れぼろぼろに。
それを見たミヤは半狂乱で「何なさってるんです! 明日は結婚式だっていうのに~!! あぁ、痕までつけてる~!!! しかもたくさん!!」とジュリアスをポカスカ殴るのを今度はマリーリが止めるという朝からなんともカオスな状況のバード家だった。
ゆっくりと寝返りを打ったあと、意識が浮上しゆっくりと目蓋を開けるマリーリ。
するとそこには既視感のある金色の毛の塊があった。
(ふふ、何度見ても面白いわね)
そっと手を伸ばして指で探るように触れながら髪の束を避けると、相変わらず綺麗で整ったジュリアスの顔が現れる。
あの一件が片付いて以来すぐに寝室を一緒にしたので、マリーリとジュリアスは毎日同じベッドで寝ているのだが、普段はマリーリが起きるのが遅いため、こうしてジュリアスの寝顔を見るのはあまりない。
だからこそ、マリーリが先に起きたときにこうして彼の無防備でちょっと面白い姿を見られるのは早起きのご褒美でもあり、嬉しかった。
(気持ちよさそうに寝てる)
こうして見ると幼いなぁ、と思いながらマリーリはジュリアスの頬を軽くツンツンと押す。
その弾力が気持ちよくて、つい調子に乗ってツーっと頬や顎などに指を滑らせていると、ジュリアスの目蓋がゆっくりと持ち上がった。
「ん、ぅ……マリーリ起きたのか?」
「あ、ごめんなさい。起こしちゃった?」
「ん、あー……」
まだ覚醒しきれてないのか、意味のない言葉を口から漏らすジュリアス。
そんなジュリアスが可愛らしくて、マリーリはつい口元を緩めて微笑むと、そのまま背中に腕を回され抱きしめられる。
そしてぎゅうううと抱え込むように抱きすくめられ、マリーリは身動きが取れなくなってしまった。
「ジュリアス……何してるの?」
「んー、マリーリが可愛くて」
「ん……ふっ、んむ……っちょ、こら!」
頬に手を添えられ、上向かされたかと思えば唇が重なる。
そして頬や耳や首筋などに口づけをしながらさわさわとマリーリのチュニックの中に侵入させ、不穏な動きを始めるジュリアスの手。
それを慌てて掴むと、マリーリはジタバタと暴れてその手を退けた。
「ダメか?」
「何をする気なの。ダメに決まってるでしょうっ。今日は明日の結婚式に合わせてみんな我が家に来るんだから!」
「じゃあ、結婚式が終わったらいいんだな?」
「え? そ、そりゃ……終わったら……ちょっとは、いいかも、しれないけど」
(私だってジュリアスと抱きついたりキスしたりするのは好きだし)
自ら墓穴を掘ったことに気づかないマリーリは、恥ずかしがりながらそう答えるとジュリアスもその様子に胸を高鳴らせて喜んでいるのにも気づかずにもじもじとしている。
ジュリアスは自分の頬が緩むのに気づきながら、マリーリを再び抱きすくめた。
「だから……っ!」
「しばらくこうさせてくれ。落ち着くまで時間がかかる」
(何が落ち着くまでだろう?)
マリーリは不思議に思いながらも抜け出すことができずにされるがまま。
とくんとくん、と少し早くなったジュリアスの鼓動を聞きながら目を閉じる。
けれどまた眠ってしまったらこの状態でミヤに起こされてしまうし、それはそれでまだ恥ずかしい、とマリーリが考えていたとき、ふとある疑問が彼女の頭を過った。
(こうして甘やかしてくれてるけど、ジュリアスっていつから私のこと好きなのかしら)
そういえばその辺の話はしてなかったなぁ、と思い出すマリーリ。
自分が自覚したのはジュリアスにプロポーズされたあとだけど、きっとジュリアスはその前だろうし、そもそもあの手紙を持っていたということは結構前ということ? と記憶を辿れば辿るほど、謎は深まっていくばかりだった。
せっかくだし、もう時効なのでは? と、もう溜め込んで悶々とするのをやめたマリーリは意を決して口を開いた。
「そういえば、ジュリアスっていつから私のこと好きだったの?」
しばしの沈黙。
ちらっとジュリアスの顔を見れば、照れているのか不機嫌になっているのか、なんとも言えない表情をしていた。
「今聞くか?」
「だって、結婚式前に聞いておきたくて」
そう素直にマリーリが答えると、「あー……」と声を溢しながら頭を掻くジュリアス。
心なしかチラッと見えた耳の先が赤いように見えた。
「もう思い出せないほどずっと昔の子供の頃からだ」
「え? それって、私がブランと婚約するずっと前から、ってこと?」
「あぁ。……母さんに揶揄われるのが嫌であまりそう言った素振りは見せなかったが」
「そ、そうだったの……」
まさかそんな前からだと思わず、今度はマリーリが複雑な表情になる。
ジュリアスの気持ちを知らなかったとはいえ、ブランと婚約したあとそれを嬉々として彼に報告していた自分はどれだけ疎いのかと思うとともに、いくら何でも無神経すぎだろ自分、と猛省した。
「でも、じゃあ何で言ってくれなかったの? それに寄宿舎行っちゃったのだって急だったし」
「それは……マリーリが社交界デビューするときに言おうと思ったんだが、あのときはマリーリが話しかけるなと言うから言いそびれて」
「え」
「寄宿舎に行ったのは、マリーリを諦めようとしたからだ」
「え、う、嘘でしょ? じょ、冗談よね……?」
黙りこむジュリアスにマリーリは気が遠くなる。
結局全てのすれ違いの元凶は自分だということに気づいて、マリーリは恐ろしく頭が痛くなった。
「ご、ごめんなさい……」
「いや、いい。今はこうしてマリーリがここにいるからな」
ジュリアスはそう言うと、マリーリを慰めるように頭を撫でる。
その手が気持ちよくて、マリーリはつい目を閉じてすりすりと猫のようにジュリアスの胸板に額をこすりつけると勢いよく抱きしめられ「ぐぇ」とカエルが潰れたような声を出した。
「ジュリアス……! 苦しい!!」
「わざとか?」
「何が?」
「あーもー、可愛すぎるだろ……っ! もう絶対手放してやらないからな……っ」
「え、ちょ……っん、ふ……っま! ぁ、ジュ……んむ」
そのまま何度も口づけられて、マリーリは逃げようとするも逃さぬと言わんばかりにジュリアスが囲いこむ。
その後どうにかその拘束を抜け出したマリーリは、髪が乱れぼろぼろに。
それを見たミヤは半狂乱で「何なさってるんです! 明日は結婚式だっていうのに~!! あぁ、痕までつけてる~!!! しかもたくさん!!」とジュリアスをポカスカ殴るのを今度はマリーリが止めるという朝からなんともカオスな状況のバード家だった。
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