竜の恋人

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異世界で愛を呟かれ

異世界で愛を呟かれ

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エルザさんに促されて、優雅なバスタイムを設けられました。

薔薇の花が浮かべられたお風呂にゆったりと浸かり、マッサージもされてくつろぎましたとも。

その後、少しの休息とお昼寝をさせてもらい、起きてからはまた身の回りの世話をされました。
もう、この世界で何度かされて、いつしか当たり前のように慣れてきました。
これも彼女達の仕事だと割り切って…

恥ずかしい気持ちはまだ残っているんだけれどね…

で、なぜかいつにも増して綺麗な衣装に着替えさせられました。

「今晩はお祝いですから」

そう言われて準備された物に袖を通して、メイクも施されました。
基を生かしたメイクだけれど、いつもより綺麗に見えるのは気のせいでしょうか??
みんなの気合いのせい?

「ふぅ~いい仕事しました。」

そう言って笑顔を見せているのは侍女のケイトさん。
エミリーさんもシリルさんもいい笑顔です。

「さぁ、もう直ぐでお時間になりますよ。」

エルザさんの合図で一斉に片付けられて、私は椅子に腰掛けたままです。
私も何かをした方が良いのだろうか??

コンコンとドアがノックされて、エルザさんが対応に向かっています。
チラッと視線を送ると、いつもと違う騎士の服装に着替えたアルがそこに立っていた。

ゆっくりと立ち上がると、アルの表情が何とも言えないぐらいに嬉しそうに見えた。

「綺麗だ。綺麗だよユウリ」

そう言って、宝物のようにそっと抱きしめられた。

褒められるのはものすごく嬉しい。

「アルも素敵です。かっこいい…」

「ありがとう…」

そう言ってさらに…
目の前にあるの顔が近づいたところでエルザさんに止められた。

「まだダメですよ。せっかくの化粧が台無しになります。」

「そうだね…だが、誰にも見せたくないな…見せて自慢したい気もするけど、閉じ込めたい」

不穏なセリフを吐くアルをエルザさんが叱っていた。
歳はどちらが上かはわからない。
種族間で寿命が違うのもあるのだろう。
でも、精神年齢からすると、エルザさんの方が上のような気がするな…

クスクスと笑いが上がってしまう。
アルが少し拗ねた感じがたまらない。

「迎えにきたんだ。みんなが待っているから、行こう」

そう言って手を差し伸べられて、素直に受ける。
そのままエスコートされて、いつもの食卓かと思ったら、今日は違う場所に連れて行かれた。
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