41 / 42
幸せだな…
ある日常
しおりを挟む
子供達はスクスクと育って行った。
獣人の子は成長が早いのか?
母乳を飲んで育てるのはほぼ同じように思うんだけど、気がつけ寝返りし、ハイハイして、つかまり立ち。
一歳にならないうちに、トコトコ歩き出して、走り出す。
離乳食も早い感じがするけど、乳離れは少し遅かった。
父親である2人との火花を感じるのは何故だろうか??
「もうそろそろ、父様達に返してもらっても良いはずなんだが?」
「「めっ!めっ!」」
そう言って、小さな手で払い除けてる2人。
何とも微笑ましいのだが…
「そうですね、そろそろ寝室も別にした方がよろしいかと」
「こんなに小さいのにですか?まだ親子で添い寝するんじゃないですか?」
小さいうちは、親子で添い寝だったと思うんだけど、獣人社会では違うのか?
「はい。子供の成長のためにも、早くから離れますね。巣立ちの練習みたいな物です。本能的なものもありますが…多分、お2人も小さいながらもご理解してると思いますよ」
そう言って、抱きつく2人をペリッと剥がした。
さすが、セバスチャンだ。
執事のセバスチャン。夫の幼少期からずっと見守り、支えてると言っていた。
元諜報部員でかなり有名人だったらしいセバスチャンは、子煩悩の執事でもある。
夫2人も、彼には敵わないらしいし…
「坊っちゃまとお嬢様。素敵なお部屋がお2人を待ってますよ。さぁさぁ…」
そう言って、以前から準備して来た子供部屋に連れて行った。
親とは別室ににはするが、子供2人はまだ小さいから一緒の部屋で良いらしい。
ちょっと寂しい気もするけど、それが当たり前ならそれに倣う。
「アイリ、寂しいのか?」
「寂しくないとは言えないけど…」
「子供の成長には必要な事なんだ。僕たちは嬉しいけど」
そう言って、2人に抱きしめられる。
「やっと僕たちの腕の中に帰ってきた。子供は愛しいけど、アイリとは別だからね」
「やっと返してもらえる。これからは、成長を見守っていくんだよ。時々はこの温もりを貸すけどね」
子供に対しても嫉妬心を持つのか?そこまでの執着は嬉しいような、怖いような…
「それより、お2人ともお仕事は?」
「休みだよ」
「もぎ取ってきたよ。やるべき事は片付けた。そろそろ子供を離す時期で、準備も出来たと言っていたからね」
2人とも、何か企んでる顔をしている…
これは逃げるべきか…逃げるべきだろう…
「そうなのですね。えっと…」
「どうしたの?」
拘束している腕の力が強まった。思わずよじって逃げようとしてみる。
「少し用事を思い出しまして、少し離していただけたらと…」
「用事って?」
「それは…ほら、女性同志の付き合いとか、その他とか…」
「ふ~ん」
よし、拘束の手が緩んだ。今だ!!
スッと立ち上がり、離れようとして…失敗した。
腕と腰を引き寄せられ、2人の間に引き戻された。
「知ってる?獣は逃げるものを追いかけて捕らえる習性があるんだ」
「捕食者の習性。本能とも言えるね」
「じゃ、行こうか…」
そう言うと、抱き上げられて、寝室に閉じ込められた。
その後は……言うまでもないよね…
獣人の子は成長が早いのか?
母乳を飲んで育てるのはほぼ同じように思うんだけど、気がつけ寝返りし、ハイハイして、つかまり立ち。
一歳にならないうちに、トコトコ歩き出して、走り出す。
離乳食も早い感じがするけど、乳離れは少し遅かった。
父親である2人との火花を感じるのは何故だろうか??
「もうそろそろ、父様達に返してもらっても良いはずなんだが?」
「「めっ!めっ!」」
そう言って、小さな手で払い除けてる2人。
何とも微笑ましいのだが…
「そうですね、そろそろ寝室も別にした方がよろしいかと」
「こんなに小さいのにですか?まだ親子で添い寝するんじゃないですか?」
小さいうちは、親子で添い寝だったと思うんだけど、獣人社会では違うのか?
「はい。子供の成長のためにも、早くから離れますね。巣立ちの練習みたいな物です。本能的なものもありますが…多分、お2人も小さいながらもご理解してると思いますよ」
そう言って、抱きつく2人をペリッと剥がした。
さすが、セバスチャンだ。
執事のセバスチャン。夫の幼少期からずっと見守り、支えてると言っていた。
元諜報部員でかなり有名人だったらしいセバスチャンは、子煩悩の執事でもある。
夫2人も、彼には敵わないらしいし…
「坊っちゃまとお嬢様。素敵なお部屋がお2人を待ってますよ。さぁさぁ…」
そう言って、以前から準備して来た子供部屋に連れて行った。
親とは別室ににはするが、子供2人はまだ小さいから一緒の部屋で良いらしい。
ちょっと寂しい気もするけど、それが当たり前ならそれに倣う。
「アイリ、寂しいのか?」
「寂しくないとは言えないけど…」
「子供の成長には必要な事なんだ。僕たちは嬉しいけど」
そう言って、2人に抱きしめられる。
「やっと僕たちの腕の中に帰ってきた。子供は愛しいけど、アイリとは別だからね」
「やっと返してもらえる。これからは、成長を見守っていくんだよ。時々はこの温もりを貸すけどね」
子供に対しても嫉妬心を持つのか?そこまでの執着は嬉しいような、怖いような…
「それより、お2人ともお仕事は?」
「休みだよ」
「もぎ取ってきたよ。やるべき事は片付けた。そろそろ子供を離す時期で、準備も出来たと言っていたからね」
2人とも、何か企んでる顔をしている…
これは逃げるべきか…逃げるべきだろう…
「そうなのですね。えっと…」
「どうしたの?」
拘束している腕の力が強まった。思わずよじって逃げようとしてみる。
「少し用事を思い出しまして、少し離していただけたらと…」
「用事って?」
「それは…ほら、女性同志の付き合いとか、その他とか…」
「ふ~ん」
よし、拘束の手が緩んだ。今だ!!
スッと立ち上がり、離れようとして…失敗した。
腕と腰を引き寄せられ、2人の間に引き戻された。
「知ってる?獣は逃げるものを追いかけて捕らえる習性があるんだ」
「捕食者の習性。本能とも言えるね」
「じゃ、行こうか…」
そう言うと、抱き上げられて、寝室に閉じ込められた。
その後は……言うまでもないよね…
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。
冷淡だった義兄に溺愛されて結婚するまでのお話
水瀬 立乃
恋愛
陽和(ひより)が16歳の時、シングルマザーの母親が玉の輿結婚をした。
相手の男性には陽和よりも6歳年上の兄・慶一(けいいち)と、3歳年下の妹・礼奈(れいな)がいた。
義理の兄妹との関係は良好だったが、事故で母親が他界すると2人に冷たく当たられるようになってしまう。
陽和は秘かに恋心を抱いていた慶一と関係を持つことになるが、彼は陽和に愛情がない様子で、彼女は叶わない初恋だと諦めていた。
しかしある日を境に素っ気なかった慶一の態度に変化が現れ始める。
私が嫌いなら婚約破棄したらどうなんですか?
きららののん
恋愛
優しきおっとりでマイペースな令嬢は、太陽のように熱い王太子の側にいることを幸せに思っていた。
しかし、悪役令嬢に刃のような言葉を浴びせられ、自信の無くした令嬢は……
わんこ系婚約者の大誤算
甘寧
恋愛
女にだらしないワンコ系婚約者と、そんな婚約者を傍で優しく見守る主人公のディアナ。
そんなある日…
「婚約破棄して他の男と婚約!?」
そんな噂が飛び交い、優男の婚約者が豹変。冷たい眼差しで愛する人を見つめ、嫉妬し執着する。
その姿にディアナはゾクゾクしながら頬を染める。
小型犬から猛犬へ矯正完了!?
兄みたいな騎士団長の愛が実は重すぎでした
鳥花風星
恋愛
代々騎士団寮の寮母を務める家に生まれたレティシアは、若くして騎士団の一つである「群青の騎士団」の寮母になり、
幼少の頃から仲の良い騎士団長のアスールは、そんなレティシアを陰からずっと見守っていた。レティシアにとってアスールは兄のような存在だが、次第に兄としてだけではない思いを持ちはじめてしまう。
アスールにとってもレティシアは妹のような存在というだけではないようで……。兄としてしか思われていないと思っているアスールはレティシアへの思いを拗らせながらどんどん膨らませていく。
すれ違う恋心、アスールとライバルの心理戦。拗らせ溺愛が激しい、じれじれだけどハッピーエンドです。
☆他投稿サイトにも掲載しています。
☆番外編はアスールの同僚ノアールがメインの話になっています。
異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜
京
恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。
右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。
そんな乙女ゲームのようなお話。
ハイスぺ幼馴染の執着過剰愛~30までに相手がいなかったら、結婚しようと言ったから~
cheeery
恋愛
パイロットのエリート幼馴染とワケあって同棲することになった私。
同棲はかれこれもう7年目。
お互いにいい人がいたら解消しようと約束しているのだけど……。
合コンは撃沈。連絡さえ来ない始末。
焦るものの、幼なじみ隼人との生活は、なんの不満もなく……っというよりも、至極の生活だった。
何かあったら話も聞いてくれるし、なぐさめてくれる。
美味しい料理に、髪を乾かしてくれたり、買い物に連れ出してくれたり……しかも家賃はいらないと受け取ってもくれない。
私……こんなに甘えっぱなしでいいのかな?
そしてわたしの30歳の誕生日。
「美羽、お誕生日おめでとう。結婚しようか」
「なに言ってるの?」
優しかったはずの隼人が豹変。
「30になってお互いに相手がいなかったら、結婚しようって美羽が言ったんだよね?」
彼の秘密を知ったら、もう逃げることは出来ない。
「絶対に逃がさないよ?」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる