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これって………
報告会
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「リリィ、ご機嫌だね。何か良い物あったの?」
「ん?まぁね、偶然だったけどさ、『シロさん』に会ったよ」
「え?あのゲームの隠しキャラの?」
うんうんと頷いているリリィ、仕草は可愛いのに、見た目もあるけど………言葉遣いが残念だ。
また後で注意してあげよう。
「ヘェ~、で、どんな感じだった?」
「ゲームと同じで髪は銀髪。瞳は紫に近い蒼かなぁ。」
「で、何処にいたの?私、ゲームの宣伝の時にいるって知ったけど、実際は出てこなかったんだよね……」
「そうなの?ほら、魔法道具保管の近くに少し変わった建物あっただろ?そこに隠し扉があってさ、そこに居た」
・・・・・
「もしかして、1人で……」
「危ない事はしてない……」
「してるじゃないか!」
思わずリリィを掴み、揺さぶりながら大きな声が出てしまいそうになった………が、すぐさまリリィに口元を両手で塞がれ、壁際で押さえ込まれた。
「ごめん……」
「イヤ、確かに私が悪い。ごめん」
ペコッと頭を下げるリリィ。
これはもと日本人だからしてしまう動作……
兄達にも、『皇族だから、むやみやたらに頭を下げるものじゃない』って言われてるけど、ついついやってしまうよね……
「リリィ、お願いだから、心配させないで……」
「ごめんね。」
ニコッと微笑まれ、我が妹ながら、可愛い……というか、あざとい……
元男だけど……
「で、ウィルの方は?」
「あぁ、調べてたら、出るわ出るわで……」
懐中時計のスイッチを押すと、書類の様な物が映像で映し出される。
持って帰っても大丈夫そうなのは密かに拝借して隠してある。
「私も収納ボックス欲しいなぁ、魔道具の……」
「ん?」
「いや、何でもない。でね、この年、凄い豊作だったって歴史書にもあったし、先生も言ってたでしょ?」
「あぁ、オズワルド先生の授業で言ってたね」
「でもほら、見てみて……国からの支給金。前後の年よりも多いのよね。豊作なのに不作事の時の様に支給って……」
「「変よね」」
「結構やらかしてるね」
「本当にね。でも、これだけではまだ足りないから、もっと調べ上げるけどね……と、そうそう、『クロさん』に会ったよ。」
映し出されていた映像を消す。
「何処で?」
リリィの顔が怖い………
「私は別に、自分から行ってないから……」
「ふ~ん。で!?」
「調べものしてて、クロさんが来てたから………」
全部喋らされました……リリィの目が据わっています………
怖い…………
「ウィルも人のこと言えないね!」
「ごめん」
怖すぎて、正座して謝りました。土下座です………
ふぅっと溜息をつくリリィ。
「もう良いよ。お互いだし……」
「次は2人でする?」
「ん~、一人で調べたい物があるからなぁ……ウィルの分野は得意じゃないし……そうだ…」
リリィが手を出して、懐中時計を貸してと言われ、渡す。
リリィが魔力を練り上げて、何かやってる
残念なのだが、私にはそこまで出来ない。モブだから?
「これで、何とか……元々これについてたみたいなんだけど、上手く作動して無かったから、直したよ。」
「???」
「ここを押すと収納ボックス代わり。ある程度のものが入るよ。ウィル仕様にしたから、その書類の束に向けて押してみて」
「こう?」
書類が消えた。
「で、いる物を思い浮かべて押してみて」
出てきた。面白い……
「後、危険な目に遭った時はここを押すと3分は時間が止まる。で、勝手に時間がウィル以外巻き戻るから、その前に逃げて。ウィルが触った物は……例えば、止めてこのペンをこっちに移すと、時間が戻るけど、これは移動したままだから、見た目瞬間移動だね。これを使うからって、ウィルの身体に負担はかからないから、大丈夫だよ。理屈は難しいから、説明省くね。ただし、連続では使えないから、気をつけて。」
「凄いね……試しに……」
押してみると、リリィが固まった……時計も止まってる
で、本を少しずらして少し空に浮かべる感じで置いてみる。
おっ、置けた。
そろそろ………
バサっと本が落ちて、リリィが動き出す。
「悪戯はやめような!」
そう言われた。
了解です。
「ん?まぁね、偶然だったけどさ、『シロさん』に会ったよ」
「え?あのゲームの隠しキャラの?」
うんうんと頷いているリリィ、仕草は可愛いのに、見た目もあるけど………言葉遣いが残念だ。
また後で注意してあげよう。
「ヘェ~、で、どんな感じだった?」
「ゲームと同じで髪は銀髪。瞳は紫に近い蒼かなぁ。」
「で、何処にいたの?私、ゲームの宣伝の時にいるって知ったけど、実際は出てこなかったんだよね……」
「そうなの?ほら、魔法道具保管の近くに少し変わった建物あっただろ?そこに隠し扉があってさ、そこに居た」
・・・・・
「もしかして、1人で……」
「危ない事はしてない……」
「してるじゃないか!」
思わずリリィを掴み、揺さぶりながら大きな声が出てしまいそうになった………が、すぐさまリリィに口元を両手で塞がれ、壁際で押さえ込まれた。
「ごめん……」
「イヤ、確かに私が悪い。ごめん」
ペコッと頭を下げるリリィ。
これはもと日本人だからしてしまう動作……
兄達にも、『皇族だから、むやみやたらに頭を下げるものじゃない』って言われてるけど、ついついやってしまうよね……
「リリィ、お願いだから、心配させないで……」
「ごめんね。」
ニコッと微笑まれ、我が妹ながら、可愛い……というか、あざとい……
元男だけど……
「で、ウィルの方は?」
「あぁ、調べてたら、出るわ出るわで……」
懐中時計のスイッチを押すと、書類の様な物が映像で映し出される。
持って帰っても大丈夫そうなのは密かに拝借して隠してある。
「私も収納ボックス欲しいなぁ、魔道具の……」
「ん?」
「いや、何でもない。でね、この年、凄い豊作だったって歴史書にもあったし、先生も言ってたでしょ?」
「あぁ、オズワルド先生の授業で言ってたね」
「でもほら、見てみて……国からの支給金。前後の年よりも多いのよね。豊作なのに不作事の時の様に支給って……」
「「変よね」」
「結構やらかしてるね」
「本当にね。でも、これだけではまだ足りないから、もっと調べ上げるけどね……と、そうそう、『クロさん』に会ったよ。」
映し出されていた映像を消す。
「何処で?」
リリィの顔が怖い………
「私は別に、自分から行ってないから……」
「ふ~ん。で!?」
「調べものしてて、クロさんが来てたから………」
全部喋らされました……リリィの目が据わっています………
怖い…………
「ウィルも人のこと言えないね!」
「ごめん」
怖すぎて、正座して謝りました。土下座です………
ふぅっと溜息をつくリリィ。
「もう良いよ。お互いだし……」
「次は2人でする?」
「ん~、一人で調べたい物があるからなぁ……ウィルの分野は得意じゃないし……そうだ…」
リリィが手を出して、懐中時計を貸してと言われ、渡す。
リリィが魔力を練り上げて、何かやってる
残念なのだが、私にはそこまで出来ない。モブだから?
「これで、何とか……元々これについてたみたいなんだけど、上手く作動して無かったから、直したよ。」
「???」
「ここを押すと収納ボックス代わり。ある程度のものが入るよ。ウィル仕様にしたから、その書類の束に向けて押してみて」
「こう?」
書類が消えた。
「で、いる物を思い浮かべて押してみて」
出てきた。面白い……
「後、危険な目に遭った時はここを押すと3分は時間が止まる。で、勝手に時間がウィル以外巻き戻るから、その前に逃げて。ウィルが触った物は……例えば、止めてこのペンをこっちに移すと、時間が戻るけど、これは移動したままだから、見た目瞬間移動だね。これを使うからって、ウィルの身体に負担はかからないから、大丈夫だよ。理屈は難しいから、説明省くね。ただし、連続では使えないから、気をつけて。」
「凄いね……試しに……」
押してみると、リリィが固まった……時計も止まってる
で、本を少しずらして少し空に浮かべる感じで置いてみる。
おっ、置けた。
そろそろ………
バサっと本が落ちて、リリィが動き出す。
「悪戯はやめような!」
そう言われた。
了解です。
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