最恐家族は本日も無双中 ~ギルモア家と愉快な人々~

Rohdea

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ギルモア家と愉快な人々の日常

ジョシュアの朝 ~午前二時の大冒険~【ジョシュア】

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「あうあ」

(これはいけません! きょーもみんな、おねぼーさんです……!)

 あさいちばん・・・・・・におめめがさめたボクは、おへやのなかをキョロキョロしてみんなのようすをみつめました。
 つぎに、とけーをみあげると、にほんのまっすぐのぼうがⅩⅡと、Ⅱというところにありました。

「あうあ」

(とけーはじかんをしるもの……でも、ボクはまだよめません!)

 でも、ボクのおめめがさめたのだから、もうあさです。
 それなのに、ギルモアけのみんなは、きょーもおねぼーさんばっかりのこまったさんたちです。

「あうあ!」

(きょーも、みんなをおこすのがボクのしめーです!)

 ボクはムンッときあいをいれました。
 まずは、ボクのとなりでスヤスヤしてるてんしのいもーと、アイラからおこすです。

「あうあ」

 ボクはアイラのかたにおててをおくと、からだをユサユサしてみます。

 ───アイラ、おきるです。

「……」
「あうあ」
「……」
「あうあ!」

 うーん……さすが、アイラです。
 うんともすんともいいません。
 やはり、ボクのいもーとはてごわく、ひとすじなわではいかないようです。

(……ターゲットへんこうです!)

 おかーさまにするです。
 ボクはアイラからおててをはなして、おかーさまのもとにヨチヨチちかづきました。

「あうあー!」
「う……ん」

 ボクがみみもとで“おきてくださーい”というと、おかーさまはちいさくおへんじしてくれました。
 これは、いいちょーしです。
  
「あうあ、あうあ!」 
「う、ん……?」

 おかーさまがゴロンとしました。
 よしよし、このままおめめをあけておきるです!

「あうあ!」
「……ん」
「あうあ!」

 おお! やったです! おかーさまがうっすらおめめをあけたです。
 うれしくなったボクはニパッとわらいかけます。

「……あ、れ、ジョエル……さま?」
「あうあ」

 んんん?
 おかしーです。ボクのなまえはジョシュアです。

「あうあ!」

 ───ボクはジョシュアです!

「ふふっ……ジョエルさま、ちいさい……」

 ふにゃっとわらったおかーさまが、ボクをみてそういいました。
 てんしのほほえみですが、おかーさま、ねぼけてるのかもしれません。
 やはり、おねぼーはいけません!

「あうあ」
「かわいい……」

 かわいい? とーぜんです!
 ボクはとってもとってもかわいいベビーですから!
 しかし、そのかわいさをもってしても、おねぼーなおかーさまをおこすのは、なかなかむずかしそうです。

「あうあ~……」

 のこすは、おとーさまです。
 ボクはチラッとおかーさまのおとなりにいるおとーさまのおかおをみます。
 ボクはしっています。
 おとーさまは、なにをしてもおきません。
 だってぼくは、これまでいくどとなくおとーさまをおこすのに、ちょーせんしてきました。
 しかし……

「あうあーー」

 なんど、“おきてください”とよびかけても、アイラといっしょ。
 おとーさまはピクリともしないのです。
 おかーさまでもダメなのです……
 おとーさまはまいあさ、せっせとはこばれて、みんながごはんをたべおわったころに、おじーさまとなかよくおめめをあけます。

「あうあ」

 ですが、ボクはきょーもがんばってみます。
 なにごとも、かんたんにあきらめたらいけないと、おばーさまからおそわったです!

「あうあ~」

 ボクはおとーさまのうえによじのほると、ほっぺたにむかって、ブンッとおててをふりあげます。

(おとーさまにはペチペチこーげきするです!)

「あうあ~」

 ペッチン、ペッチン……
 ボクはいっしょーけんめい、おとーさまのほっぺをペチペチします。

「……」
「あうあ~……」

 しかし、やっぱりおとーさまはきょーもおめめをあけてくれません。

(ボクはむりょくです……)

 これは、はやくもっとおおきくなるしかないようです。
 きっと、おおきくなればボクでもおこせるはずです!
 ですが、いまはまだベビーのボクはたすけをもとめることにしました。
  
「あうあ、あうあ~」

 そう。
 こまったときは、おばーさまです。
 だってボクのおばーさまはうつくしくてかっこよくてキレーでなんでもできます!

「あうあ」

 ボクは、そっとおへやをでてろうかにでました。

(おじーさまとおばーさまのおへやは……)

「あうあ!」

 あっちです!
 ボクはタタタッとろうかをはしりだしました。


───


「あうあ」

 うーん、おかしいです。
 いつまでたっても、おじーさまとおばーさまのおへやにとうちゃくしません。
 ここです、とおもったおへやをあけると、なぜかふわふわのタオルがあります。

(ふしぎです……)

「あうあーー」

 ───おばーさま、どこですか? ボクをたすけるですーー

 タオルをズルズルしながら、ボクがそうよびかけたときでした。
 すこしすすんださきのおへやからひかりがもれています。

「あうあ!」

 きっと、あのおへやです!
 そうおもったボクは、そのおへやにかけよりました。
 そして、とびらのまえにとーちゃくすると、すきまからそっとおへやのなかをのぞきます。

「───ガーネット、おい、ガーネット?」
「んふふふ……」

(これは、おじーさまとおばーさまのこえです!)

 ボクはぶじにおへやにたどりついたです!
 では、さっそく、おばーさまにたすけをもとめるです。
 そうおもっておへやにのりこもうとしたボクは、あれ? とおもい、いったんとまりました。

「やれやれ……眠ってしまったか」

 おじーさまがおばーさまのおかおをみつめながら、そういいました。

(なんと! おばーさま、ねてるです……!?)

 どうやらおばーさまは、おじーさまにだっこされて、おねんねしているみたいです。
 まさかの、おばーさまもおねぼーさんでした!

「まあ、あれだけ気持ち良さそうにグビグビしていたからな。こうもなるか……」

 おじーさまはチラッと、テーブルのうえをみました。
 テーブルのうえには、コップとおいしそうなジュースがたくさんおいてあります。

(おとなはズルいです~)

 ボクがいつもさいこーきゅーのミルクをたくさんのむと、ダメよっていうのに、おばーさまはボクにかくれておいしいジュースをたくさんグビグビしたようです。
 ボクもはやくおおきくなってたくさんグビグビしたいです……

「……ガーネット」

 おじーさまが、フッとわらうとおばーさまのほっぺたをツンツンしました。
 でも、おねぼーさんなおばーさまはおきないみたいです。

「全く、飲みすぎだ君は。しかも、これで酒豪じゃないと言い張るんだからな」

(しゅごーってなんでしょう?)

 おとなは、むずかしいことばをよくつかいます。
 ボクはすきまからじーっとおじーさまとおばーさまをみつめました。
 すると、もういちどフッとわらったおじーさまが、そっとおばーさまにおかおをちかづけていきます。

(あれは……!)

 ボクはしってます!
 いまのはなかよしのしるしです!

(たしか、“ちゅー”)

 まえに、おとーさまのしんゆーのゆかいなおにーさんとキレーなおねーさんもしてました。
 あと、おとーさまとおかーさまがしてるのもこっそりみたことあるです。
 みんななかよしです!

(なかよしのじゃまはしちゃいけないときいたです……)

 これは、しかたがありません。
 おばーさまにたすけをもとめるのは、またにするです。
 ギルモアけのりっぱなおとこのボクは、おじーさまとおばーさまのなかよしをじゃましてはいけません!

「あうあ」

 ボクは、たすけをもとめるのはあきらめてそっとおへやにもどることにしました。

「あうあ……」

(あうぁぁ……なんだかおめめがおもいです……)

 ふわふわタオルをズリズリしながらおへやにもどっているボクは、とちゅーでふわぁ……とおおきなあくびをしました。


────


「───ジョシュア、ジョシュア?」

 ボクのからだがユサユサされています。
 どうしてボクはユサユサされてるのでしょう?
  
「あうあ」
「あ、よかった。起きてくれた……おはよう、ジョシュア」

 おめめをあけると、すぐちかくにおかーさまのおかおがありました。
 さっきまでのねぼけたおかおではなく、いつものてんしのおかーさまのおかおです。

「あうあ」

 ───おかーさま、おきたです?

 ボクがよびかけるとおかーさまがムムムッというおかおになりました。
 ちょっと、おとーさまみたいです。

「ねぇジョシュア。あなた、なんでタオルに包まれて廊下こんなところで寝てたの?」
「あうあ」

 ───なんのはなしです?

 でも、ふしぎです。
 たしかに、いま、ボクのからだのしたにはふわふわのタオルがあります。

「あうあ……」
「起きたら部屋にジョシュアの姿が無いんだもの」
「あうあ」

(ん~?)

「ジョシュアって普段から寝相がすごいから、いつも朝起きると部屋の隅とか、どうしてそこ? みたいな所で寝てることが多いのだけど、今日はいないし……」
「あうあ」

 ───これは、どういうことです?

「びっくりして慌てて部屋を飛び出したら、部屋の前の廊下で気持ち良さそうに眠ってて……本当に驚いたわ」
「あうあーー」

 ───も、もしかしてボク、ねてたですーー!?

「まさか、部屋の外まで転がっちゃったの? タオルまでしっかり握って? あたたかい季節だったから良かったけど……」

 どうやら、おへやにもどろうとしたボクはとちゅーでねちゃったようです。
 なんということでしょう……

「あうあ」

(これはだいしったいですーー!)

「あ、そうそうジョシュア。なぜかジョエル様の頬が少し腫れてるみたいなんだけど何か知ってる?」
「あうあ!」

 ───ボクがおこそうとしたです!

「って、ジョシュアに言っても知らないわよね」
「あうあ~」

 ───だから、ボクです~

「ふふ、今朝ね、夢で小さいジョエル様を見たのよ。可愛かったわ」
「あうあ~」

 ───それもボクです~

 おかーさまはゆめだとおもってるみたいです。
 かわいいのはおとーさまじゃなくてボクですよ。

「お義母様は二日酔いなんですって。昨夜、お酒を飲みすぎちゃったみたい」
「あうあ!」

 ───おじーさまとなかよしの“ちゅー”してたです!

「さあ、お義父様とジョエル様が覚醒する前に私たちは朝ごはんにしましょうか」
「あうあ~」

 ───さいこーきゅーのミルクがいいです~

 おかーさまはそのままボクをだっこしてくれて、ごはんのおへやにつれていってくれました。
 そこには、なにをしてもうごかないおじーさまとおとーさま。
 テーブルにつっぷしてあたまをかかえながら、なにやらムニャムニャいってるおばーさま。
 ボクよりさきにミルクをゴキュゴキュしているアイラがいました。

「はい、ジョシュア。ミルクよ」
「あうあ!」

 ───ありがとうです!

 おかーさまからさいこーきゅーのミルクをうけとったボクは、げんきいっぱいゴキュゴキュとそれをのみほして、きょーもたくさんあそぶことにしたです!


✲✲✲✲✲


 朝と呼ぶには早過ぎる時間───午前二時に目が覚めたジョシュアが、たまにこうして人知れず大冒険? していることをギルモア家の人達はまだ知らない─────……

 
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