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『金のこぐま亭』
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『金のこぐま亭』
RPGやラノベ好きな『転生者』なら、この店の名を知るとちょいとニヤリとしそうな、ぽい名前をつけた。
チリリン
「ぃらっしゃーい」
「ハンバーグランチ」
「あいよ」
今日もランチタイムは千客万来、ありがたや。ありがたや。
これも過去の『転生者』達が下水道や水道などのインフラや食事事情をだいぶ『日本』と近づけてくれたおかげだ。
表向き、数百年に一度現れると言われている『転生者』。
『転生者』は前世での知識を保護する建前で国に登録することになっている。
まあ要は他国に優位に立つための知識の囲い込みだな。
まあ、前世日本人ならどんな扱いを受けるか、少し考えれば分かるもので、正直に名乗り出る者などほぼいないだろう。
かくいう俺も『転生者』だ。もちろん誰にも言っていない。
ただ、ここまで日本の常識が通じることからも、ある程度の前世日本人の『転生者』がこの世には存在していた。そして今もいるものと予測している。
実際、うちの店で食べる前に手を合わせるヤツもいる。目が合うとニヤリと笑うヤツは多分前世日本人なのだろう。食べ物に感謝は大事だ。
そんな『転生者』達を国は見つけようと必死だ。
特に今はこの国の王弟が『転生者』らしく、名乗り出ない『転生者』の心情を逆手にとり、名乗り出ないのなら見つけるまで!と、『転生者』を引っ掛ける施策を行っているらしい。
そんな施策の一つとして、国民が全員行う12歳の魔力測定で、『転生者』を見つける様々なトラップが仕掛けられるようになった。
この魔力測定は自分の魔力属性や魔力量などを知る為に実施が義務付けられている。
俺の時は建物内に1人で入り、受付をした際、壁に日本語で『会場はこちら→』って張り紙がしてあった。
まあ俺は前世の記憶が戻ったのが16歳だったから、12歳の魔力測定時はスルー出来たんだけどね。
そもそも保護されるような知識もなく、唯一前世自炊をしていて、それなりに料理スキルだけはあったから、料理人になったんだけどね。
まあ、俺の知っているほとんどの料理レシピはすでにこの世界に定着しているから、うちの店は隠し味で差別化を図っている。
「ハンバーグランチあがり」
「はーい」
今日もバイトのエリーはくるくるよく働いてくれる。
そろそろランチタイムも終わりに近づいてきたから、2人分のまかないは何にしようか。
チリリン
「カイ。どこに置く?」
馴染みの冒険者が顔を見せる。
うちの店は、何人かの冒険者と契約して、魔物肉を卸してもらっている。
ギルドで討伐報告をした後、解体され冒険者の所有となった肉を状態を見て買い取っているのだ。
実は鑑定魔法待ちなので目利きには自信がある。
「裏へ回って」
店の裏には木戸と小さな庭、パントリーとして使っている状態保存魔法のかかった小屋がある。
前世の牛に似た魔物が3頭分。かなりの量だ。
前世で有名な青い◯型ロボットも真っ青なマジックバックが流通しているおかげで、重い荷物を運ばなくていいのは前世より便利でありがたい。
「状態もいいし、全部いただくよ」
かなり良い肉を手に入れて、ホクホク顔の俺。
ちょいと色をつけて支払うついでに声をかける。
「ランチ食べてくだろ?」
ニヤリと笑ってサムズアップ。
・・まさかお前もか。『転生者』。
RPGやラノベ好きな『転生者』なら、この店の名を知るとちょいとニヤリとしそうな、ぽい名前をつけた。
チリリン
「ぃらっしゃーい」
「ハンバーグランチ」
「あいよ」
今日もランチタイムは千客万来、ありがたや。ありがたや。
これも過去の『転生者』達が下水道や水道などのインフラや食事事情をだいぶ『日本』と近づけてくれたおかげだ。
表向き、数百年に一度現れると言われている『転生者』。
『転生者』は前世での知識を保護する建前で国に登録することになっている。
まあ要は他国に優位に立つための知識の囲い込みだな。
まあ、前世日本人ならどんな扱いを受けるか、少し考えれば分かるもので、正直に名乗り出る者などほぼいないだろう。
かくいう俺も『転生者』だ。もちろん誰にも言っていない。
ただ、ここまで日本の常識が通じることからも、ある程度の前世日本人の『転生者』がこの世には存在していた。そして今もいるものと予測している。
実際、うちの店で食べる前に手を合わせるヤツもいる。目が合うとニヤリと笑うヤツは多分前世日本人なのだろう。食べ物に感謝は大事だ。
そんな『転生者』達を国は見つけようと必死だ。
特に今はこの国の王弟が『転生者』らしく、名乗り出ない『転生者』の心情を逆手にとり、名乗り出ないのなら見つけるまで!と、『転生者』を引っ掛ける施策を行っているらしい。
そんな施策の一つとして、国民が全員行う12歳の魔力測定で、『転生者』を見つける様々なトラップが仕掛けられるようになった。
この魔力測定は自分の魔力属性や魔力量などを知る為に実施が義務付けられている。
俺の時は建物内に1人で入り、受付をした際、壁に日本語で『会場はこちら→』って張り紙がしてあった。
まあ俺は前世の記憶が戻ったのが16歳だったから、12歳の魔力測定時はスルー出来たんだけどね。
そもそも保護されるような知識もなく、唯一前世自炊をしていて、それなりに料理スキルだけはあったから、料理人になったんだけどね。
まあ、俺の知っているほとんどの料理レシピはすでにこの世界に定着しているから、うちの店は隠し味で差別化を図っている。
「ハンバーグランチあがり」
「はーい」
今日もバイトのエリーはくるくるよく働いてくれる。
そろそろランチタイムも終わりに近づいてきたから、2人分のまかないは何にしようか。
チリリン
「カイ。どこに置く?」
馴染みの冒険者が顔を見せる。
うちの店は、何人かの冒険者と契約して、魔物肉を卸してもらっている。
ギルドで討伐報告をした後、解体され冒険者の所有となった肉を状態を見て買い取っているのだ。
実は鑑定魔法待ちなので目利きには自信がある。
「裏へ回って」
店の裏には木戸と小さな庭、パントリーとして使っている状態保存魔法のかかった小屋がある。
前世の牛に似た魔物が3頭分。かなりの量だ。
前世で有名な青い◯型ロボットも真っ青なマジックバックが流通しているおかげで、重い荷物を運ばなくていいのは前世より便利でありがたい。
「状態もいいし、全部いただくよ」
かなり良い肉を手に入れて、ホクホク顔の俺。
ちょいと色をつけて支払うついでに声をかける。
「ランチ食べてくだろ?」
ニヤリと笑ってサムズアップ。
・・まさかお前もか。『転生者』。
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