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目が覚めるとそこは、やはり、ミッチェルに別れを告げられる日だった。
エノーラは両親に頼み込み、一緒にお芝居を見に行くことにした。ミッチェルが訪れてくる昼に、屋敷にいたくなかったから。何より、これで何かが変わればと淡い期待をしたからだ。
でも、無駄だった。
夕刻に屋敷に帰宅すると、ミッチェルが待ち構えており、結局は別れを告げられた。わかりましたと諦めに似たかたちでそれを受け入れ、ヴォルフ伯爵家に向かう父親とミッチェルを見送った。そして夜は眠らずに、朝を待つことにした。けれど日付をまたぐころには意識を失っていて、気付けばまた、ミッチェルが屋敷を訪れる日の朝となっていた。
「……逃げても無駄なのですね」
窓からもれる朝日を浴びながら、エノーラが頭を抱える。どうすればいいのだろう。ただ別れを受け入れるだけでは許されないのだろうか。
ヴォルフ伯爵家に向かったあとのことは知らない。もしそこで、愛する人との仲を引き裂かれていたとしたら。そこでミッチェルが絶望したとしたら。
「もしかして、それが原因……?」
ミッチェルを愛する気持ちは、まだエノーラの中に残っていた。でも、この日を繰り返すごとに、それが薄れていくのがわかる。
──ミッチェルと明日。どちらが欲しいか。
答えはすでに、エノーラの中では決まっていた。
「……もし、ミッチェルが愛する方と幸せになりたいという強い願いが、この繰り返しを無意識に作り出しているのだとしたら」
一つの可能性を口に出してみる。例えそうにしろ、神の罰にしろ。どちらにしても、しなければならないことは、きっと同じ。
──ミッチェルが愛する方と幸せになれる道を示さない限り、きっとわたしは、この日から抜け出すことはできないのでしょう。
ならば、例えどれほど滑稽でも、二人が幸せになれるように全力を尽くそう。
ミッチェルを失うよりも、明日を失うことの方が、よほど恐ろしいことだと知ってしまったから。
エノーラは両親に頼み込み、一緒にお芝居を見に行くことにした。ミッチェルが訪れてくる昼に、屋敷にいたくなかったから。何より、これで何かが変わればと淡い期待をしたからだ。
でも、無駄だった。
夕刻に屋敷に帰宅すると、ミッチェルが待ち構えており、結局は別れを告げられた。わかりましたと諦めに似たかたちでそれを受け入れ、ヴォルフ伯爵家に向かう父親とミッチェルを見送った。そして夜は眠らずに、朝を待つことにした。けれど日付をまたぐころには意識を失っていて、気付けばまた、ミッチェルが屋敷を訪れる日の朝となっていた。
「……逃げても無駄なのですね」
窓からもれる朝日を浴びながら、エノーラが頭を抱える。どうすればいいのだろう。ただ別れを受け入れるだけでは許されないのだろうか。
ヴォルフ伯爵家に向かったあとのことは知らない。もしそこで、愛する人との仲を引き裂かれていたとしたら。そこでミッチェルが絶望したとしたら。
「もしかして、それが原因……?」
ミッチェルを愛する気持ちは、まだエノーラの中に残っていた。でも、この日を繰り返すごとに、それが薄れていくのがわかる。
──ミッチェルと明日。どちらが欲しいか。
答えはすでに、エノーラの中では決まっていた。
「……もし、ミッチェルが愛する方と幸せになりたいという強い願いが、この繰り返しを無意識に作り出しているのだとしたら」
一つの可能性を口に出してみる。例えそうにしろ、神の罰にしろ。どちらにしても、しなければならないことは、きっと同じ。
──ミッチェルが愛する方と幸せになれる道を示さない限り、きっとわたしは、この日から抜け出すことはできないのでしょう。
ならば、例えどれほど滑稽でも、二人が幸せになれるように全力を尽くそう。
ミッチェルを失うよりも、明日を失うことの方が、よほど恐ろしいことだと知ってしまったから。
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