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──ああ。言えた。伝えられた。これでもう、思い残すことはないわ。
そう思ったとき。
「…………っ!」
デクスターに腕を掴まれ、クラリスは部屋の中に引っ張り込まれた。そして気付けば、クラリスは、デクスターの腕の中にいた。
「……デクスター様。これは、わたしへの最後のプレゼントでしょうか」
涙声で、クラリスが呟く。デクスターは、違う、と柔く首を左右にふった。
「……僕はずっと、こうしたかった」
クラリスは「……どういう、意味でしょう」と、目を瞠った。
「僕だってずっと、きみのことが好きだった……っっ」
掠れた声の、叫びのような告白に、クラリスは、どうして、と涙を流した。
「……何で、もっと早く……わたし、も……でも、もう……」
クラリスが膝から崩れ落ちそうになるのを、デクスターが支える。けれど心は、涙は、どうしようもなくて。
泣きじゃくるクラリスを、デクスターはただ、抱き締めることしかできなかった。
──しばらくして。
クラリスは泣き腫らした目で、デクスターの腕の中で、ぽつりともらした。
「……イライジャ殿下は、王にふさわしくありません」
「クラリス……?」
「あんな方が国王になどなったら、国は滅茶苦茶になります」
クラリスは涙を拭い、デクスターと視線を交差させた。
「わたしは最後まで、何も諦めたりしません。国のことも、デクスター様のことも」
「何を……」
クラリスは背伸びをし、うつむくデクスターの頬に、そっと口付けをして、離れた。
「夢が叶うまで、デクスター様とは会いません」
強い決意を宿した双眸に魅入られたデクスターは、ふっと笑い、クラリスの腰を引き寄せ、口付けをすると、強く抱き締めた。
「なら、僕は──わたしは、みなに王と認められるような存在になってみせるよ」
クラリスは涙を浮かべ、はい、と、デクスターの背中に腕をまわした。
そう思ったとき。
「…………っ!」
デクスターに腕を掴まれ、クラリスは部屋の中に引っ張り込まれた。そして気付けば、クラリスは、デクスターの腕の中にいた。
「……デクスター様。これは、わたしへの最後のプレゼントでしょうか」
涙声で、クラリスが呟く。デクスターは、違う、と柔く首を左右にふった。
「……僕はずっと、こうしたかった」
クラリスは「……どういう、意味でしょう」と、目を瞠った。
「僕だってずっと、きみのことが好きだった……っっ」
掠れた声の、叫びのような告白に、クラリスは、どうして、と涙を流した。
「……何で、もっと早く……わたし、も……でも、もう……」
クラリスが膝から崩れ落ちそうになるのを、デクスターが支える。けれど心は、涙は、どうしようもなくて。
泣きじゃくるクラリスを、デクスターはただ、抱き締めることしかできなかった。
──しばらくして。
クラリスは泣き腫らした目で、デクスターの腕の中で、ぽつりともらした。
「……イライジャ殿下は、王にふさわしくありません」
「クラリス……?」
「あんな方が国王になどなったら、国は滅茶苦茶になります」
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「何を……」
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強い決意を宿した双眸に魅入られたデクスターは、ふっと笑い、クラリスの腰を引き寄せ、口付けをすると、強く抱き締めた。
「なら、僕は──わたしは、みなに王と認められるような存在になってみせるよ」
クラリスは涙を浮かべ、はい、と、デクスターの背中に腕をまわした。
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